第125話 なんだそれ?
「まぁまぁ、兄ちゃん、そう気を落とすなって! 所詮子供の戯言だ!」
誰が原因だと思ってんだ?
このおっさんこそ埋めるべきかもしれねーな。
「それより今日はおめーらをうちのランチに招待しようと思って、待ってたんだよ」
何がランチだ。おにぎりみてーな顔しやがって。
って待て。
今、待ってたって言ったか?
「おっさん、さっきまでどこにいたんだ?」
「んぁ? そこの陰で兄ちゃんたちのやり取りを見てたが?」
いたんなら止めろよ!
自分の娘がとんでもねーこと言ってたの聞いてたんだろうが!
ダメだ、このオヤジ。
「まぁそんなことはどうでもいいじゃねーか」
よくねーよ!
「それよりほら、もうランチが出来上がってるころだ。早くしねーと冷めちまう。おーい、恵! 帰るぞー!」
そう言って声をかけると、元気に返事をしてとてとて走り寄ってくる恵ちゃん。こういうところは年相応なんだけどな。
そしておっさんも近くに来た恵ちゃんの頭を撫でている。うん、いい親子だ。これだけ見れば。
「楽しかったか? たかしくんと遊んでたんだろ?」
おっさんも知ってるということは、本当に恵ちゃんにはたかしくんが見えてるのか?
まさか本当にイマジナリーフレンド?
恵ちゃんっていったい……。
「何言ってんの? たかしくんなんているわけないじゃん」
いねーのかよ!
ちょっとしんみりしかけたじゃねーか。
「あははは! そーかたかしくんが見えてたのは俺だけかぁ!」
なんだこの親子……。




