第122話 俺ってどんなクズ?
ゴゴゴゴという音がしそうな勢いで睨んでくるワナビと、キャーキャー言いながらくねくねしてる恵ちゃん。
なんだこの対照的な絵面。どっちに転んでも俺にとっては地獄絵図なのが余計に恐ろしい。
「お兄さんはそうやって無自覚のうちにいろんな女を口説いているわけだね」
それは語弊があるぞ!
俺は一度たりとも女を口説いたことなんてない!
「それは誤解だ。俺はただこんな世の中だからこそ、人に優しくをモットーにしているだけだ」
うん、このモットーは胸を張ってもいいはず。オレナニモマチガッテナイ。
「確かにお兄さんのその優しさに私も救われたところがあるんだけど、それであちこちに女を作って回っているのは恋人としてどうかと思う」
その論理の飛躍はおかしいと気づいてくれよ、理系!
なんで俺が女たらしみたいに思われているのか甚だ心外なんだが。
「メグ、お兄さんの力強い腕の感触が忘れられなかったの」
こいつか。
さっきから収まりそうになったかと思えば燃料投下してくるんだもんな。
これってもしかして……。
「それもお父さんから言われたのか?」
「うん」
たなかぁぁぁぁぁ!
いつか食事に下剤仕込んでやるから覚えとけ!
「だったらそろそろお兄さんで遊ぶのはやめてくれない? ワナビの表情がどんどん険しくなってるんだが」
「あはは。ごめんごめん」
ようやくこのループから抜け出せるのか……。
「でもね、お兄さんのこと好きなのはメグの本当の気持ちだよ」
きれいなフラグ回収!




