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第111話 ようやく理解したか!?

「お、おい、どうしたんだよ」


 思った以上に強くしがみついていて、ちょっとやそっとでははがせそうにない。

 自分でもちょっといいこと言った感はあるが、それでもここまでか?


「お兄さん、私とのことをすごく真剣に考えてくれているのがよく分かったよ。私が大切にしている実験や研究よりも大事だから、いろんな恥ずかしいことがあるんだよね」


 俺のお腹に頬を擦り付けながら嬉しそうに語る学。

 なんだかやっぱり少しだけズレているような気もするけど、それが学なんだから仕方ない。


「私もお兄さんの事がすごく大切。そう考えたらこういう赤裸々な本を一緒に読むのが恥ずかしいというのも、なんとなく理解できるようになったよ。でも、いつかはお兄さんとこういったこともできる仲になりたいな」


 可愛いことを言ってくれる。

 そっと頭を撫でてあげると、猫のように擦り付けてきた。


「俺と学は家族になるんだろ? 確かに恥ずかしい面もあるけど、それ以上に大好きだという気持ちでそれを乗り越えて行けばいいんだよ。俺もそうしたい」


「ふふ、ありがとう。あ、それと、私の呼び方、名前で呼んでくれるのも嬉しいけど、やっぱり『ワナビ』って呼んで欲しいな」


「どうして?」


「確かに何者にもなれなかった人という意味もあるかもしれないけど、直訳すると『なりたい!』っていう強烈な意味を含んでるでしょ。私はお兄さんの恋人に、家族に、そして二人の赤ちゃんのお母さんになりたいから」


 はうっ!

 こ、こいつ……可愛すぎるんだが。

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