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第109話 恥ずかしいところは?

 これ、どうすりゃいいんだ。明確な間違ってるわけじゃない。

 確かに羞恥心の中には嫌われたくないという要素もある。他人同士なら違う感情も働くが、近しい間でもある恋人となれば大きな要素を占めるのが、これまた困ったものだ。


「うん。恋人同士ではそんな気持ちもある。だけどな、恋人同士だからこそっていう事もあるんだぞ」


「ほうほう。例えば?」

 

 話しが自分の知らない範囲に及ぶといちいち目を輝かせてくるのは可愛いんだが、どうかこっち側に来て欲しい。


「お父さんやお祖父ちゃんがいたから分かると思うけど、男は家族の前では平気でゲップしたりおならしたり、ひどい場合なんかはお風呂上りに全裸に出てきたりするんだよ。分かるか?」


 俺の質問に目を見開く学。まさか。


「そんなことしてるの見たことない」


 やっぱりかぁ! 全裸やおならはまだいいとしても、ゲップくらいはしといてくれよ!

 そこは男なんだから豪快でいいじゃねーか! 海外ではおならよりも下品だとされるらしいが、ここは日本だ!


「そっかぁ。また例えが悪かったなぁ。じゃ、逆に質問しようか。学は家族になら見られても平気だけど、俺に見られたら恥ずかしいって思うようなことないか?」


 少し上を見て考え込む学。

 少しすると頬を染めながら小さな声で囁いた。


「実験で失敗するところ……」


 ……それは予想できんわ!

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