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第108話 親しき仲にも、ね?

「間違ってないよ? うん、間違ってない」


 本当におかしなことを言ってたら注意のしようもあるんだが、なまじ不正解じゃないだけに対処に困る。

 これが褒めて伸ばすってやつか? 違うだろ。


「でも論点はそこじゃないんだ、分かるか? 今は羞恥心の話をしてるんであってな。確かにその辺で用を足すのは衛生的にも良くないな。それは俺も例えが悪かったかもしれん。だけど用を足してるところを見られるのが恥ずかしいという気持ちは分かるだろ?」


 コクコクと頷く学。

 ちゃんと素直で可愛い良い子ですよ。今はね……。


「それと同じでな。その……いわゆる恋人が愛し合うこともセンシティブな話題に含まれるわけだ。ましてや俺と学は異性だろ? 異性の間でそういったことを語るのは余計に恥ずかしいというか……」


 だから俺がもじもじしてどうする。いい加減気持ち悪がられそうだ。


「でも恋人同士でそんなこと言ってたらいつまでたっても関係が進まないでしょ」


 出たよ。反論しにくい正論。

 いっそコイツの方が清々しくて男前に見えてくるから始末が悪い。本当はコイツもロボットなんじゃね?


「どうしたの? わたしの背中なんて見て」


 いや、どこかにスイッチがないかなと。清純モードに切り替えとかできたらいいんだけど。


「でも恥ずかしいのって、どこかにそんなところまで見せたら嫌われるという恐れもあるんじゃないの?」


 ……おいおい。

 いきなり心理分析までし出したぞ。

 これ、どうすりゃいいんだ。

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