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ラ・ラガス~創造魔法で異世界を生き抜く~  作者: タツノオトシゴ
無謀で勇敢な者に一欠片の自由を
160/180

一堂に会し刃は空を斬る

 残った二つの魔力回路を破壊するために痛む身体に鞭を打って走っていたが移動する間人型蟻が現れる事が無かったお陰で何も考えずに戦闘の途中で手持ちの武器の入れ替えで【宝物庫】に放り込んだ数々の武器の魔力を補充出来たし今も動きを止めている女王に何時でも対処できるように準備しておく。変光星の型を変えて爆発というよりも爆風で魔力回路を吹き飛ばして最後に残った一番巨大で明らかに周りを頑丈に防御を固めている頭へと足を進めていると体が宙に浮いたのだ。


 前へと足を進めている中右足を前に伸ばしていた時に起きた謎の浮遊により体勢を崩しかけた次の瞬間女王がこちらに前肢を突き出していた。丁度良く魔力の補充をしていた黝危槍を手にしていたお陰で緊急回避することが出来たのだがあと反応が遅れていたら地面とぶつかって肉塊に変貌する所だった…


『さっきは身動きの取れない妾に一方的に攻撃を仕掛けた挙句我が子を殺すなど死で償え』


 魔力が無くなったら死ぬという何とも恐ろしい爆弾を背負わして戦わせて何も感じずにそんな言葉をポンポン出せる女王の感性が終わっている…そんな言葉が喉元から出かかるが抑え込む。物理的に上から畳み込まれると対処できなくなるので黝危槍によって機動力を得たこの瞬間で女王との距離を取って間合いとと言っていいものなのか分からないが安全圏へと足を進める。


 変光星での移動手段を取るか迷ったが相手はさっきこの槍が持つ呪いで長い間…あとから聞いたが八分間は押さえつけた位だし警戒して近づいてこないと思いたいのだが、それまで足場として役割を全うしてくれていた【氷結世界】を物ともせずにこちらに突進してくる女王の大胆な動きに冷や汗を掻きながら少しでも足止めできないか数回狙いをつけて【微塵嵐】とかで女王の視線誘導や妨害工作できるか試みようとする行動するよりも血眼にこちらへ全速力で突っ込んでくるのに危機感を感じ逃げを選択する。


 横へ避けた自分の事を目線で追いながらもそのまま瓦礫の山へ、周りを囲もうと動いていた蟻達にグシャグシャと潰しながら突っ込んでいき止まっていったがあれだけで数分は掛かる数十匹の蟻が潰れたぞ?あれだけ魔法や消極的な行動を取るようになった理由は分からないがあんなの当たったらお陀仏だな


「部分毎に削り取る事よりも身動きを取れないように溶かした方が正解だな…」


 深呼吸をしながら女王がこちらへと突っ込みながら蟻達から放たれる魔法に対処しながら【起爆】による瞬発力で合間縫うようにして掻い潜りながらも黝危槍を振り回しながら足元を掻っ攫おうと狙ってくる輩に反撃として穂先を蟻の膜に滑らせて【W.I.E.R.D】を稼ぎながら不特定多数に呪いを巻き散らしながら颯爽とその場を駆け巡る。


 危険を感じた蟻の攻撃に対して変光星を突き出して焼き切りながら【起爆】による軌道調整を挟みつつ頭を徹底的に防御する女王を身動きさせないために足を中心的に攻撃しようと動いているのだが想像以上に軽やかな足捌きで間合いを詰めて毒が塗りたくられていそうな奇抜な色をした前肢を薙ぎ払ったりと近接戦闘へと主軸を置いた行動しかしなくなった。こういう時に反撃をしたいのだが…思った以上に感情を露わにする位に攻撃を畳み掛けて来る蟻達が女王への攻撃を未然に防ぐせいで上手くいかないのがもどかしくて仕方ない。


「あと一つなのに…邪魔すぎる!」


 相手の攻撃を躱し続けても何も始まらないのは分かっている、一方的に痛めつけられて身動き取れなくなるよりも流れを変えるべく着地したタイミングで【深海】を足元から放ち取り囲んで殴りつけようとしていた連中を強制的に押し出しながら水流を操って身を持ち上げ溢れる水を滑り差し向けられた攻撃を避ける。


 流石に【深海】が生み出した全ての水を操るなんてことは出来ないが周りにいる奴らを押し出して一時的に女王だけに集中できる状況を作り出せればいいし、【深海】を利用した水魔法は限りなく知っているし一直線に攻撃を叩き込んでくる女王に対処できなくなった際に活用できれば十分応用が利く。例えば女王が見知らぬ攻撃に怖気づくまではいかなくても動きを一瞬でも止めてくれれば…!


「【奔流】」


 まずは止まってくれてありがとう、【深海】を利用した水魔法がこんなにも早く使えるとは思えなかったが出し惜しみなく【深海】から溢れ瓦礫を押し流す周りの水を圧縮して女王に向かって放たれた魔法は本当だったらそのまま女王の頭に埋め込まれている魔力回路を削るまでは行かずとも次の一手の足掛けにも成り得る一撃になるはずだった。


 女王が危険に晒され何も言わずに向けられた攻撃を名だけの騎士は許さなかった、ボロボロで至る所に亀裂が入りいつ朽ち果ててもおかしくない剣で振るい放たれた魔法を断ち切り女王に向けられた脅威を打ち払うと左を向き剣を構え何かに備えているようでもあった。攻撃を防がれた事に驚きを覚えたがそれよりも守られた筈の女王が自分と同じ反応を示していることの方がおかしいだろ


「逃げるなよ、あれだけ執念深く殺しに来ているのによ!」


 女王程の大きさではないが負けず劣らずの巨体を誇る赤い竜が身構えていた人型蟻を模した姿をした存在に向かって飛びついている中聞こえた怒号は戦闘中に姿を消したルウェーだった。人型蟻に【淵明闘竜】を仕掛けながらも状況を読み取れずにその場に立ち止まっていた女王へとルウェーは近づくが【奔流】を受け止めようと振り翳していた前肢で叩きつけようとしていたのを見て【起爆】ですぐに駆け付けようとしたが人型蟻を地面へと血魔法で叩きつけていた【淵明闘竜】がルウェーの事を呑み込み攻撃を防ぐとこちらの元へと駆けつけた。


「血が昇っていた…クソ、普通だったら対処できたのに」


「おい、大丈夫か?」


「大抵の事は【淵明闘竜】が今みたいに盾になってくれるから大丈夫だが長い間女王を任せて悪かった、その騎士と言い張る奴に足止めされてな」


 【淵明闘竜】の口から現れたルウェーは足元を勢いよく流れる【深海】に驚きつつも簡潔に状況を言ってくれたが、女王から身を守ったあの人型蟻は自分と肉弾戦を仕掛けたアイツと全く存在感が違ったしその事を突き付けるかのようにさっきのは特段大きな魔力回路を持っていた。


『あぁ…我ら偉大なる母よ!あの弱者である人間なぞ蹴散らしてしまいましょう!』


『………?』


『貴方様の騎士とは言えど()も言わずに何という無礼を…!僭越ながら申し上げさせて貰うのは"至福雄飛(レ―ヴリース)"でございます。先程からあの赤黒い竜を操る存在を抑えていたんですが…』


 あんな存在感強めの奴がいたにも関わらず女王の感じからして本当に知らない感じだったんだな…というよりもあの"至福雄飛(レ―ヴリース)"から口から滑らした言葉から推測するにあれが自分が戦った人型蟻の原本みたいな存在だな。


 魔力回路が無かったから消耗戦が通用した訳だが再び刃を交わす状況下だというのにあの立ち振る舞いは相当自信があるからなのか…本人には理解されていないみたいだが騎士としての責務を全うできている所から来ているのか分からないが隣にいるルウェー相手に強気に出ているから相当な物だろうな


「ジェバル、あの騎士を名乗るアイツから叩きたい。援護頼めるか?」


「了解…!」


 緊迫した中、要求だけを述べてその場から消えたルウェーが手始めに【血刃】を飛ばした後背後に潜んでいた【淵明闘竜】を繰り出すと一瞬その場から姿を消して気配を隠した。後を追うようにして『忠義』に【深海】を任せて【起爆】による瞬間的な速さで前を走っている二つの魔法に追い付こうと試みる。




 瞬時に牙を突き付けてきた敵を睨みながらも元は魔法だった物は憎悪を糧に魔剣へと成り上がった『返刃』を握り何度も牽制として使って来たと敵の魔法を背後にいる女王に当たらないように受け流しつつも続くように飛び込んでくる竜とは程遠い紛い物を刃を滑らそうと腕を振るおうとした時刺すような視線が真横からジリジリと感じた。


 目の前に飛び込んでくるコイツもさっきの魔法と同様に牽制の筈…捨て駒のように使い潰すようにしか考えられないのにこの拭いきれない何かが思考を泥のように遅くさせる。何をしてくる?警戒しつつも女王を死守するためなら何だってする、『返刃』を構え大きく口を開ける存在に刃を下した瞬間斬った感触が無く牽制として飛ばしていた魔法と同様に重みが無かった。


 原型無く姿が崩れたのを認識した時には赤黒い竜ではなく女王を危機を吹っ掛けた敵が剣に炎を宿しながらこちらへ走っていた。先にこちらに向かって来ていたあの鬼才は、赤黒い竜は何処に消えた?際限なく選択を突き付けられ動きに遅れが生じるがまずは魔力を持たない鬼才を最大限警戒しつつ目の前に迫る炎の魔剣使いの方を対処を優先するべきだな。


 差し向けられた炎を宿す魔剣を『返刃』で防ぎ切り攻撃を弾き返した時に光が目に差し込むような感覚を覚えた時に体勢を低くしながら地面を搔き素早く魔剣使いの真横へ滑り攻撃を振るおうとするが奴が握り締めていた槍から滲み出ていた黒い靄のような原形の無い何かに気を取られると先程までいた場所が音を立てて爆ぜりその爆風で勢い付けたのか魔剣を薙いだ後、避けた自分を正確に突いた槍を『返刃』で弾くと横腹に重い衝撃が、痛みが生じた。


「一瞬でもコイツが俺を頭の中から抜ければ一撃を差し込める…!」


 姿を消していた鬼才の声が聞こえた時には吹き飛ばされ、地面から現れた赤黒い竜が息吹を吐いていたが完全に攻撃を防げば身体の動きが多少鈍るだけだと考えて最小限の魔力で攻撃を守れるだけ守り背後に迫る鬼才の攻撃を迎え撃つ態勢へ移る。奴の手に持つ振動を絶え間なく発生させる短剣の攻撃を警戒していたが…差し向けられたのは短剣よりも数倍も長さを持つ槍だった。


 刃先が辿り着くまで猶予があると思っていたが前へ前へと詰められたのは穂先だった、自らの身体を補強するようにしていた魔力を突き破った穂先が肩先を貫いた時に身体の動きを遅くする魔力か?痺れるような何かが身体を素早く駆け巡り動きが鈍った、奴は槍から手を離し警戒していた短剣を狙い定め攻撃の一手として振るった。


「【裂空】」


 振るわれた刃先は迷いなく私の魔力回路を正確に捉え削り取った。

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