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ラ・ラガス~創造魔法で異世界を生き抜く~  作者: タツノオトシゴ
水天一碧の広大な場を駆け巡る
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水天一碧に飾れ、幾万天の星々 其の二十九

「私が先行するからグリエは援護」


「ん、了解」


 分かりやすく報告にはありがたい短い言葉を私に伝えるとマディーちゃんは目の前で自身の目の前に【血の権力者】に辿り着くための道を氷の塊という形として【新雪の華(スノーフラワー)】で生み出しすぐ様走り始め、私も追うようにする。


 私とマディーは一回前線から下がってルウェー君の治療をする為に動いていたのだがその時アウェル君が抱えていたルウェー君はハッキリ言って誰が見ても異常すぎた。理由はわからないが体に必ず一つしかない魔力回路が二つあり限界にまで稼働していたことで自分の意志で止められる事は出来ず絶えず魔力の変換が終わらず体内で暴れる魔力暴走という状態として成り立っていた。


 実際私がルウェー君にしてあげられた事は【亜空間(リペジュティーン)】の肥やしになっていた空の魔石を渡して漏れ出た魔力を強制的に吸い取る事ぐらいだった。今まで様々な人を見ていたがマディーちゃんと一緒に行動するようになって普通じゃない人を多く見かけるようになったと思ったけど…私ですら自慢できるほどかなりの魔力を有しているのにこっそりと【鑑定】で見たジェバル君の魔力量は倍以上だった。その時飲んでいた海藻の紅茶の味が綺麗さっぱり消えて咽せ込みかけたが…異常すぎる。


 色々と再認識できたのはいいがこうして竜の姿になった【血の権力者】の元に赴くことができたのはシグマリちゃんのお陰だ。精霊魔法を使えるシグマリちゃんは精霊の助力でなんとかすると言っていたのでその言葉で今がある。


 それよりもルウェー君の重症を引き起こした元凶をどうにかしなくちゃいけない、マディーちゃんが作った氷の道を走りながら魔力を練っていつでも攻撃をできるように準備をしていると前で走っていた彼女と道ががっぽりと削られていた。


「なっ…!?」


 先程までいたはずの彼女がいつの間にか姿を消し下を覗くと叩きつけられていた姿があった。


『【登竜門】による影響か底上げされているということもあるだろうが、やはり魂が近づいたことによるものだと考えた方がいいな』


 【血の権力者】がただ竜の姿で尾をマディーに叩きつけたそれだけの話だというのに一瞬のことで何も反応ができなかった。それでも平然を保ち続けている【血の権力者】に怒りを込め【亜空間(リペジュティーン)】から【緋岸竜の大鎌】を取り出し攻撃を仕掛けようとすると前方から容赦なく冷気が掛けられた。


「グリエってそんな風に驚くのね、意外な面が見れた。でも言ったでしょ?私が先行するからグリエは援護だって」


「え?さっき叩きつけられて…」


 私が怒りでそのまま【血の権力者】に向かって行こうとした時に不意にマディーに声を掛けられたような気がするのだがさっき叩きつけられて下にいると思っていたのだが何事もなく私の側に立っていた。「さっきの攻撃気づくことができなかったのは攻撃自体が普通じゃないし…」などと当の本人はブツブツと言っているが彼女が何をしたかさえ理解できなかった。


 落ち着いたのか【血の権力者】が自ら攻撃することはなくそれを見てから攻撃に動くとその場にいたマディーは忽然と氷の像となり溢れ出た冷気が私の身体を冷やすと力無く砕け散り【血の権力者】の元で剣を振るっては尾による攻撃で容易に砕かれるがすぐ様反対側に回って攻撃を行なっていた。


 私は消えては現れての奇妙な攻撃をしているマディーちゃんの様子を眺めつつ深呼吸をして握っていた【緋岸竜の大鎌】を足場として成り立っている氷に勢いよく叩きつけ固定し魔力を流し会話を試みる。


緋岸竜(ノブリューヅ)……ここまでの戦闘で色々と使わせてもらっているから無視しているみたいだけど聞こえていると思うから喋るけど今数年前と同じ奴を使うことはできそう?」


(使ウナラ代償ハ…?アノ刻モ竜相手ダッタ。中身チガエドアレ自体、既ニ竜ト同等ダカラ望ム【蝕】ハ前ト同ジ)


「激痛で死にかけたしあれを忘れられるほどじゃないし…その反応は使えるって解釈でいいなら私の命をもう一度払うわ」


(……デモイイノカ?上司前怒ッテタ)


 背後に乗しかかる圧は紛れもなく目の前で暴れる竜と同等であるが語りかけられる言葉からは威厳さは少なからず消え柔らかく片言だが端的にしっかりと言葉を紡ぎ私が望む代償について伝えていた。その答えに緋岸竜は私の上司の事を気掛かりにしていた、前は気にせず激痛を浴びさせてきたのに…ここまで変わるなんて意外だったが目の前で何もできずに突っ立っつのは性に合わない。


「上司に怒られる以前に巻き込ませた『海の王』に文句を言ってやるから緋岸竜(お前)は黙って全部寄越せ」


(懲リナイ奴ダガ久方振リノ外ダ、楽シマセテモラウ)


「【蝕むは心(シェイブハート)削る精神は昇華し(リーションスピリット)見える穢れは己の糧(ルプニティー)】」


 流し続けていた魔力が鎌から液体として姿を変えて私に足元に集まっていく。アウェル君と一緒に戦った守護者にもどうにもできなくなった時には使おうか迷っていたがその後が怖くて使わなかった。自分で制御可能で攻撃に移す事ができる代償魔法に一歩下がった、今にしてみればその判断でよかったのかもしれない。


 体全体を覆った液体は穢れ(祝福)を齎し頭は竜の頭蓋骨が装備させられ頭蓋骨の隙間から見える視界とは考えられないほど鮮明で真っ暗だ。


「でもこんなお先真っ暗な視界は緋岸竜は許さない…そうでしょ?」


(ソウダナ、我ガ見ル世界ハ穢れ(ゴミ)…しかし見据えるのは穢れ(桃源郷)ダ。ソノ穢れノタメナラ…手段ハ問ワナイ)


「『残忍な暴徒(スタンピード)』」


 私はただ受け入れる、竜を称する武器を持つ以上これくらいの犠牲は目を瞑って見過ごす。私が望む世界が力を貸してくれる貴方と同じなら…互いに利用すると誓ったんだ。真っ暗だった視界は段々と晴れ身体に巡る魔力は穢れ(祝詞)へと変わり目的を遂行するための穢れ(兵器)へと成り立つ。


(wave1、感覚と並行して身体能力の向上…痛みは?)


「そこまで痛みはないけどそれと魔力の供給はもう少し多めでお願い。ジェバル君みたいな底なしの魔力じゃないから」


(……善処しよう)


 深呼吸して心を落ち着かせて魔力を規則正しく操り痛み止めとして半分、もう半分は会話中に入れても足りなかった穴埋めとして入れ込む。それまで片言だった緋岸竜の声は流暢でスッと頭の中に入って来るが武器に魔力を込めないとこうならないのは不便だなと心の中で愚痴りつつ静かに溢れつつある魔力を少しづつ【緋岸竜の大鎌】に注ぐ。


「【瞬間装備(ドレスアップ)】、この真っ黒なドレスもこれ専用の装備って考えると結構上司も心配してくれているってことよね?」


(そうだな部下思いのいい上司だが死累人(ウェール)と言った奴と姿は対して変わらないがな)


 言葉の通りの瞬間的に着ている服を切り替える事が可能な魔法【瞬間装備】は『残忍な暴徒』専用の装備一式《黒薔薇の礼服》と装飾品(アクセサリー)の《征呪の首飾り》…見た目は黒を基調としたドレスなのだが思ったより動き易く機能としてはそこら辺の装備よりも数段階も高く首に掛けている魔技装に関しては大抵の状態異常なら半減させ呪いを身体の強化に回す効果が備わっている。上司が以前の反省点を踏まえて仲間が作成したものだが…普通に良い物なのだ


「それじゃあ…周りは頼むよ」


(任された)


 足場の氷を踏み蹴り冷気を掻き断ち振り翳した鎌は竜の鱗をゴリゴリと削り始め接触したところから腐食という名の穢れを撒き散らす。私は鎌を目の前の邪魔な竜を消すつもりで飛びかかった。【血の権力者】が血での穢れなら緋岸竜と私は毒と呪い、腐食での穢れを授けるわ


















 私とマディーは『海の王』にたった一つの願いを叶えさせる口実を結ばせるためにこの場所に入り込んだ訳だけど転移魔法で移動してきたマディーちゃんにはちゃんと説明したしここに来た理由も理解してくれたからいいんだけど


 それよりも本当に同時期に招かれたジェバル君達はここに辿り着き私達と巡り会えた、それ自体とんでもない幸運だというのにそれすらも見透かされているようで侮れない立ち位置だと再認識させた『海の王』、『海の王』によって勝手に定められたルールで行われた守護者との戦いすらもこの海底の底の底に潜み隠れていた【血の権力者】を倒す為に動かされていると薄々気付けた。


 そして今、転移魔法で移動しながらこれから守護者の元へカチコミに行くまでの間緋岸竜と会話をしていた。都市と都市の間は本当に何も無いし何より喋る相手がいないから気が紛らわす程度だから正直ありがたい所もある。


「それで貴方は『海の王』をどう捉える?」


(どう捉えると聞かれてもな…上司と何らかの繋がりはあるだろうな。我々がこの場に来るのを見越して調整していたに他ないだろう、勿論お前含めた『お星様』全員が海底都市に揃うのも含めてだ)


「普通できる?それって」


(元より王と名乗られる程だ、無断で海底都市に入り込んで来たというのに兵を周りに囲ませて警戒されるどころか歓迎されている時点で不可思議な点が多いだろう…それほど『海の王』の支配が強いという事だろうな)


「認識の書き換え…洗脳に近い感じ?」


(その例え方であっているとは言い難いが噛み砕いて見ればそうだな)


 なるほどね…心の中で緋岸竜の言葉から少し考えれば確かに海の底の底にいる魚人族の中にいきなり人間族が入ってきたらまず当たり前に囲まれて牢屋行きは当たり前なのだがそれがなかった。『海の王』自体が姿を現す事はなく物事が進んでいるわけだからこのまま『お星様』の前ですら出てこないのでは…?


(だが宣誓と共に手合わせしてきた守護者は兄弟だったな。憶測だが『海の王』の子供だろう)


「『海の王』の言伝持ってきたから?」


(そういうことだ、もしかしたら五つある海底都市の守護者は全員兄弟かもしれないな)


 あんなゴリ押しで何でも解決しそうな奴がまだ三人もいると考えると勘弁してほしいな、心の中で強く思った。


「さっきの話だけど…『海の王』はもしかしてだけど都市全体を()()()()()()()()()()?」


(流石に魔眼の全てを知っている訳ではないが全てを見渡す事は出来なくとも断片的には視れる物もあるのかもしれないな、それか魔法で無理矢理やる方法もあるわけだからな)


 私が不意に至った考えは不確定だがもしそれが可能…いやそれ以上だとするのなら机上の空論も容易いだろう。そんな事を考えている内にキードゥに辿り着く。ここにはジェバル君とアウェル君がいるからすぐに会って守護者と戦いに行きますか












◆◆

(体の調子は?)


「倦怠感が勝っているけど…今は動き回っているせいで考えられない【穢す刑罰(ペナルティーファイヤ)】ァァ!!」


(短時間でも多少の思考力の低下か…以前とはかなり勝手が違うせいで変わっていると考えたほうがいいかもな。痛みが弱いからか違う意味での負荷(デバフ)になっている訳か。鎌の刃先を脇腹と両足に回せ)


「了解…!!」


 タラタラ喋る緋岸竜の言葉だけを信じ鎌を振ると途轍も無い速さで向けられていた攻撃を弾き切り何なら相手にも呪いを吹っかけることができた。冷気が身体全身に当たるがマディーちゃんは私に攻撃を当てる事はなくそのまま【血の権力者】に連続して氷魔法を連発していた。こっちに視線を送っているからこのまま攻撃を続けろって事かな?なら遠慮なく叩きつけに行きますか


 今じゃ地面の至る場所にそれまであったはずの家屋すらもどかしながら立ち尽くしている氷の柱が足場となってウェール君やアウェル君の足場としてなってくれている。


 守護者との戦闘では使わなかった『残忍な暴徒』は頭蓋骨から見える穢れを介して【緋岸竜の大鎌】が生み出す穢れ…呪いを溜めては防御としてまたは攻撃の補助として利用する。【朱光】や【朱雨】とかいう如何にも神聖魔法のような魔法は【緋岸竜の大鎌】が持つ能力で出している訳ではなく私が一から魔法として放っている物だ。


 だって、緋岸竜は元は疫病で人を苦しみ続けそこから生み出した自身への憎悪として形を持った呪いを糧にしてその場の覇王とも言われた一匹の竜。そんな竜が作り出した疫病による症状は体中から溢れる緋色の血が村を、街を、国さえも覆い被さり垂れ流し続けた人々の血が絶え間なく広がっていたのを見た冒険者が名付けた『疫病竜ノブリューヅ』。


 その淵源の時代の強靭な冒険者ですら返り討ちにし、寄り付かせずに死地と化した王国に居座ったのを上司と私、他仲間二人で疫病の根本を討伐に向かい四六時中寝ず一週間かけて封印し上司の提案で竜との契約を結び本体は【亜空間】に、意識は武器の中に移り力となっている。


 思い出しただけでも背筋の凍る記憶は今でも思い出すくらいだしこの戦いで仲間二人は過度の呪いで四肢のどっかしらが今でも動かなくなるくらいだ。本人は久々の戦いで喜んでいたみたいだし、「竜の中でも筆頭とも言える淵源種の竜には数えられた事はないが“紺碧”とは互角だ」とか色々と契約を結んだ時はずっと喚いていた。私でも知らないからその凄さが分からないけど…


「【蔓延するは竜の穢れ、眼前を埋め尽くす穢れ、侵食し綻ばす穢れ】」


「『陰湿な奇襲(シディオスサプタック)』」


(wave2、身体に呪いが回り始めた、そこかしらから痛みが来る)


 正面から攻撃をしていた所を一変して振り撒いた穢れの中を移動し背後に回り一撃【血の権力者】に振るった攻撃が通ったのを確認して氷の足場まで下がったのだが緋岸竜の次の段階に移った合図が聞こえた途端言葉通り全身を削られるような感触が降りかかり体のバランスが取れずに足場を踏み外しかけたが氷が体を支えてくれた。


「グリエ?!さっきから声かけてるのに返事がなくて心配してたのに…それに急に服装が変わっているしそこらに真っ黒のスライムみたいなの振り撒くし変な頭蓋骨被ってるしどうしたの?」


「あぁ…ごめん。マディーちゃんの声も聞こえないほど悪化してるのか…まだ本調子じゃないのに面倒だけど」


「……大丈夫なのよね?」


「見た目はアレかもしれないけど全然平気よ」


 とか自分の口から心配させないようにと平気で嘘を吐いたがとてもじゃないが気分が悪い。昔だったらこの時点で意識飛ばしながら戦ってた記憶しかないから変なところで成長を感じているがそれでもこの倦怠感は辛い。


 深呼吸して【血の権力者】の方を向くと派手に飛び回わって短剣を飛ばしているウェール君の姿と中々の速さで攻撃捌いているのが見える。


「それじゃあマディーちゃんは先に行ってもらおうかな、私は援護だからね」


「そう…無理はしないでね」


 私を支えてくれたマディーがボロボロと崩れてこの氷の柱から姿を消して【血の権力者】の方へ向かったのを数段精密になった魔力感知で見た後すぐに屈んで痛みを回復魔力で無理矢理治癒する。


(行けるか?)


「ふぅ…ここまでお膳立てしておいて今更諦めるなんて言えないしマディーちゃんがこれから何をするかを見届けるって約束破っちゃうからねぇ…緋岸竜も協力してね?望む景色は私が見せる…だから私のお願いは必ず手伝うって」


(何年前の話だ、お前の上司が用意した誓約魔法を認めている時点で我が破れば核すらも消滅する釣り合ってない契約を結んだ以上…従うしかないからな)


「治癒魔法での応急処置は持って数分…【亜空間】に入れ込んでる回復薬とかは希少性が高すぎて使いたくないしその場で考えて動くとしますか」


 屈んでいた体を起こし軽く体を動かして何処か異変があるか確認してから力強く足場を蹴り【血の権力者】に一発デカいのぶつけてやろうと試みると魔力の量で周りで攻撃をしていたマディー達を両翼で吹き飛ばしこちらを振り向くと連続して熱線が放たれるが直前で黒いスライムが立ち塞がり魔法を受け止めさせる。


 残っていた熱線がスライムを避けて私の元に降りかかるが【緋岸竜の大鎌】で弾き対処して進む足を止めずに勢いを殺さず走る。


『叩き潰してやる!』


「やってみろぉ!!」


 掛けられた言葉に反射的に返すと両翼を羽ばたかせこちらに突っ込んできた【血の権力者】は口に魔力を集中させて息吹を準備をしていた。だったら!


「緋岸竜!!」


(分かっている!)


「【蔑む腐蝕】!!」


 息吹を防ぐために奇襲のための材料としていたが大々的に危険視されて攻撃されるのなら防ぐために利用するしかない、鎌から溢れ出た腐蝕が、振り撒いていた穢れが、主の望むままに肉壁として動き吐かれた息吹を掻き分ける。


 息吹が吐き切った所で穢れの形を変えて緩やかな坂に変形させて走り続ける。魔力は全然あるし足りなくなったらそのまま突っ走れ、頭の中で叫びながら連続して撃ち込まれる魔法を弾いて、弾いて、守って、断ち切って駆ける。


 何度弾いたか分からない熱線を弾いた所に気配を完全に消していた熱線が横から真っ直ぐ私の頭目掛けて飛んで来るの捉えたが既の所で一本の短剣が攻撃を防ぎ切り火花を散らして通り過ぎた。


「あれは…」


(気にするな、走れ!相手はお前の方に来ている!千載一遇のチャンスだ、ここで決めろ!)


 坂を駆けて後数歩で終わりを告げる事を緋岸竜が告げるのを頭で理解し、一歩、もう一歩と進み最後の一歩を踏み締め鎌を叩きつけて跳ね【血の権力者】の頭の位置と同じ場所に立つことができた。


 段々と近づいてくる【血の権力者】の首元目掛けて攻撃を放つように空を駆けながら力強く鎌を振るう構えを取る。


 先に攻撃が出来る【血の権力者】の攻撃は血を槍に変えこちらに撃ち込み逃げ場をなくす為か巨大な腕を振り下ろしていた。


 対して私は始めから大鎌を振るう体勢から動くつもりはない、だってさっきウェール君の短剣が守ってくれたから、この攻撃を防いでくれると思いそのまま突っ切る。近づく槍は鎌から発せられた腐蝕とマディーちゃんが軌道を変え振り下ろされた腕はウェール君とアウェル君が押さえてくれた。


『小癪な…!!』


「【緋岸竜(ノブリューヅ)】!!」


 放たれた呪いは全てを腐敗させる。

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