室生家の必須科目
室生 初音 : 地方の芸大生
ハザマ様 =室生 透青
室生家の巫覡をしている。
中の人は月島 秀青で、彼は死んだ事になっている
御影様
律 様
陸 様 : お役目様の内孫三人衆
ある日、三孫の一人、律様が本家へ帰って来られた。御影様が本家に身を寄せているのを知り、ご挨拶にいらしたようだ。 私が律様にご挨拶をした後、
「あれ? リッツんじゃん。久しぶり!」
御影様が愛称で呼ぶと、律様は微笑んだ。
「やあやあ、ほんと久しぶりだね。景気良さそうで何より」
「鉱脈を見つけられたんで、暫く遊んで暮らそうと思って」
なんかスケール違う……。御影様は企業に雇われて鉱脈を発見したり、結界を張ったりして莫大な報酬を貰っているらしい。 お二人を遠巻きに眺めていると、御影様が心配そうに言った。
「リッツんってさー、やばい事件に関わったみたいだな……」
「ふふ……。世間はショッキングなものに飢えているんでね。あれくらいの事件を追わないと」
あー、律様は別に正義感だけで事件を追ってるわけじゃないのか。感情任せではなく、綿密に計画を組んで動かないと危険なんだろうな……。 などと私が思っていると、律様はくるりとこちらを向き、ニコリと笑った。
「うん。初音、仕事を正義感やモチベーション頼りにやると潰れるよ?」
「あっ……」 しまった、私、心ダダ漏れ状態?
私の驚きを感じ取った御影様が助け舟を出す。
「なぁ、初音。口添えしてやるから一度、惟光に『心を読まれないレクチャー』をして貰えよ。この家では必須科目だぞ?」
「え?? そんな方法あるんですか?」
すると、律様と御影様はハモって答えた。
「「あるよー」」
* * *
三時のお茶の時間。私は恐る恐る、執事の惟光さんに相談してみた。
「あのう、惟光さん。御影様に、心を読まれないレクチャーをしてもらえと言われたんですけど、可能なんでしょうか?」
「えぇ。初音様の心の声は無害といいますか、逆に可愛らしいので、今迄必要ないと思っていたんですが……」
その言葉を聞いて、私はハッと気づいた。
「? あの、惟光さんも!?」
(読まれてたー! は、恥ずかしい!! 顔からマグマが吹き出しそう!)
心の中でそう叫んだ瞬間、惟光さんが穏やかに微笑んだ。
「はは、ここでマグマをこぼさないで下さいね。火事になりますので」




