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余次元住まいのハザマ様! part3 室生家の日常   作者: 山桃
― 御影 編 ―

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ネット回線に御用心

この物語は『余次元住まいのハザマ様! ーハザマ編ー』の続編となっており、人間関係はハザマ編を読んでいただけると、なお一層理解が深まります。


室生 初音: 地方の芸大生

ハザマ様 =室生(むろう) 透青(とうせい)  

      室生家の巫覡(ふげき)をしている。

      中の人は月島(つきしま) 秀青(しゅうせい)。芸大の助手をしていた。


御影(みかげ) 様

律(りつ)  様 お役目様の内孫三人衆の内二人

        それぞれ霊的能力を持つ


「お役目様の御命令じゃあ、聞くしかないよな? ハザマ、出ていってくれ。ここは俺の部屋だ」


御影様はそう言って、ハザマ様を部屋から追い出した。


「あと、何かお手伝いすることはありますか?」 私が尋ねると、御影様は何かを思いついたように切れ長の目をほそめ口角を上げた。


「うーん、そうだな。夜の相手でもしてもらうか。こっち来いよ」 御影様が私の手を掴んでぐいっと引き寄せた、その瞬間。


ぱあああぁぁぁぁああんっ!


凄まじい勢いで襖が開くと同時に、聞き耳を立てていたらしいハザマ様が飛び込んできた。


「御影ッ!!」


「冗談だよ。ハザマをからかうの、おんもしれ〜」


御影様は声を上げて笑うと、

「お前の気配がベッタリついている女なんか抱けるかよ。安心しろ」


はー、やれやれ。 どうやら前途多難みたいだわ……。


*****


次の日。 御影様は突然

「お前の家の自室に案内しろ」と言い出した。


その真意が掴めぬまま、自宅の私の部屋へ案内すると……御影様は何やら腕を組み、じっと目を瞑って立ち尽くした。頭の中で何か複雑な作業をしているのが伝わってくる。


私はそっと、温かいコーヒーを差し出しながら尋ねた。

「あの……? 私の部屋に、何か良くないものでもいるのですか?」


「逆だ。雑多な霊はハザマが綺麗に処理している。代わりに、ここはすっかりハザマの居場所になってるからな。あいつが勝手に入り込めないようにする」


「あぁ……毎晩いらっしゃいますからねぇ」


「あのさ、この部屋ではLIMEやメールはすんなよ? 約束してくれ」


「えっ? どうしてですか。LIMEが何か……?」


何もかもが分からない私は、思わず聞き返した。すると、御影様は意外な理由を教えてくれた。


「以前さ、本家の結界の強化を頼まれたんだ。大昔からおかしな霊が入り込まないようにはしてあったんだけどな。なのに、なぜか良くないモノが入り込んでて」


「……」


「原因を調べたら、インターネット回線から入り込んでたんだよ。しょうがないから、回線も見張らなきゃいけない事になった。この部屋に結界を張っても、ハザマならそこから侵入するぞ。あいつ、ネット関係に詳しいしな」


「まさか……」


私が絶句すると、御影様は当然のように頷いた。


「その『まさか』なんだよ。お役目の周りにある電気製品や、電気系統が狂うこと、あるだろ? 霊と電子、電磁波には相関関係があるんだ」


見えない世界は、なんて奥深く、そして現代的なのだろう。

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