叔父の手記
42話 叔父の手記
「今は公園になってるあの場所」
「通称マリリン公園ね」
「あそこはついこの間まで、まだ診療所の廃墟で、心霊スポットあつかいされていたんだ」
「診療所が心霊スポット。なんか出たの?」
「僕も仕事がらみで何度か行ったが、幽霊どころかマリリンも出なかった。ただの廃墟さ」
「あの公園はクロガネの会社が造ったっんだって、あのマリリンの像も」
「そうなんだ。その公園工事の時に地中からエレベーターの残骸発見されてね。黒鉄君から僕に連絡が来たんだ」
「それでエレベーターは何処に行くための。あそこ平屋だったよね」
「地下だよ」
「まあそういうことになるね。で、地下になにかあったの?」
「ドクターも抜け目ないよ。地下室は探索不可能な状態だったんだ。ほとんど水槽状態。潜って見たけど、手術台らしいものが確認出来たくらい。後は書庫だった部屋。もちろん本なんかなかった。そしてすぐに埋められた」
「なんの成果もなかったの?」
「ああ」
そこへ三階から降りてきた妻が、本をニ、三冊テーブルに。僕が買った本ばかりだ。
霧島が書いた「世界の秘密」や「闇の商人」「UFOが来た」だ。
二冊は、裏や闇の社会や、商売をあっかつ本を書いてる霧島。
「僕は霧島こそ、僕のような仕事につくと」
「違うようで底が似てるのよ。私の本は業界じゃオカルト本や都市伝説本と一緒よ」
わからなくもない。
サインをもらった妻はにこやかに三階にもどっていった。
「で、もう一つは?」
「叔父の書いた日記が見つかったんだ」
「叔父さんってあの実業家王で、元市長の谷寧々子と逃げたという堂島次郎」
「そうなんだが、世間的にはそう言われてるが間違いだ。7年前まで叔父はあの洋館に居たんだ」
ちょっとびっくりした霧島の顔。
これは知らなかったらしい。
「谷寧々子が逃避行した相手は秘書の五森レイだ」
「そうなんだ、私、谷寧々子を調査した時に秘書の五森レイのことも調べたのそしたら、彼女のことがまったくわからなかったの市長の秘書やるくらいだからすぐにわかると思ったのに」
「叔父が残した日記に彼女の秘密が……」
「やっばり五森と堂島は。彼女は堂島に紹介されたとまではわかったの」
やっぱり霧島はすごい。
「叔父は7年まえに消えたんだ」
「家出でもしたの?」
「いや、忽然と部屋から消えたんだ。昼前に執事が確認している。昼食を運びに行ったら居なかったんだ部屋に」
「窓から出たとか?」
「その部屋は執事と叔父しか知らない隠し部屋で地下にあり、窓なんてなかった。警察が来ていろいろ調べていったよ。その部屋に僕も入ったけど、そこは昔オヤジが言っていた魔道士の部屋だったんだ」
「本当に大海田に魔法使いが居たってこと」
「魔法を使ってたかどうかわわからなかったけど。そこは魔道の部屋だったんだ。で、日記も押収されて帰ってくるまで一年。さすがに田舎の警察にあの異様な日記は手に負えなかったらしい。狂人の書いた日記として遺族に返されたんだ」
「遺族って死んだとわかったの叔父さん?」
「オヤジが死んでもいねぇのに遺族あつかいするなって怒ってたよ」
「らしいね」
「見るか叔父の恐怖の遺産」
「あんたも遺産って死んでないんでしょう」
つづく




