マリリンまりりん
34話 マリリン’まりりん
「マリリン、メロンパン食べたな」
「グリュッウ!」
「やはり、メロンパンだったか、おまえさんも食べたんだろ、アレは普通のメロンパンとどう違うんじゃ?」
「中にクリームが。メロンの味がした」
「メロンなら食べたが、こうはならんかった。やっぱり、マリリンの体の元、物がものだけに妙な反応したのかのお」
「マリリン、クルマから降りて、というかどいて。あーあ、屋根がぺしゃんこだ、また上から……」
たしか、メロンパンは四つ買ったはず。まさか全部。あの店の袋が落ちていた。拾ってみるとドクターに頼まれたツナマヨパンが。メロンパンだけを。
「熱いと思ったら診療所の後ろの林が燃えだした。いかんわい、マリリン、林の火を消せないか」
「ハイ、ハカセ」
マリリンが寝そべってたクルマから立ち上がった。おお、コレは20メートルくらいあるか? しかし、大きくなって服がとんでしまったようだ。マリリンは丸裸だ。目のやり場に困った。
「マリリン、横の池の水を使え」
手ですくって燃えている林にかけるが、火の回りが早い。
マリリンはまだ燃えてない木を何本か引き抜き池の水につけて濡らし。燃えている木をはたき消しにかかった。
堂島家ベランダ。
「見ろ、今度は巨人だ、巨人が現れた!」
「アレはマリリンじゃないの」
「間違いない、マリリンだ。裸で火を叩いてる」
「マリリンって誰だ有名人か?」
「オヤジが言ってたノッポのマリーだよ」
「そうだ、アレは外で見かけたおっぱいの大きい外国の女。でも、あんなに大きかったかねぇ」
「そんなわけないよ、ばあちゃん。なんであんなに大きく? ドクターの魔法かな」
「ドーテー、マリリンのとこ行ってみよう!」
ドーテーってお父さんをオヤジってよぶんだ。なんか家だとイメージ違うなっ。
火を消すマリリンが目立って人が集まって来た。
「お、あれマリリンじゃねー?」
「マリリーン!」
「まあ裸だよ!」
「子供は見ちゃだめ」
「なんでだよかーちゃん、かーちゃんより綺麗だよ。お腹出てないし」
「まあこの子ったら」
火を消し終えた、マリリンが皆に手を上げ。
「グリュッウ!」
「ドクター、まえから気になってたんですけど、マリリンがよく言う『グリュッウ』ってどういう意味なんです?」
「知りたいか?」
「ハイ」
「あれな、マリリンが言葉を覚えたての頃にわしの親父の口ぐせを教えたんじゃ」
「ほおお父様の口ぐせをで、その意味は」
「幸せじゃ。ドイツ語のグリュックだな。でもマリリンは間違っておぼえしまったんじや。アレ発音難しいじゃろ。マリリンには出せる。面白いんで、直さずに使わせてる。まあ間のあいた時やテキトーな応えに使いやすいのもある」
「本人は知ってるんですか? 意味」
「多分な」
「マリリーン、怪獣やっけて!」
「そうだ、マリリン、やっちまえ!」
「ドクター、民衆がまずいこと言ってますよ」
「イイじゃないか。やってみる価値はある」
「しかしマリリンの存在が、テレビ局も居ますよ」
「面白い! 行け!マリリン、あっちのデカいのと戦ってこい!」
「う〜ん。ハカセがいゆーうなら」
つづく




