生き物係
26話 生き物係
担任の吉田が農高の教師と友人で。
もらった子ヤギを担任が学校で、ウチのクラスで飼うことにしたという私事。
なんで世話をするのがオレらなんだ。
なんでまた順番がこんな時期に。まさか高校に入ってまで生き物係をやらされるとは。
一緒の今井はトイレに行ってなかなか戻らない。ウンコでもしてんのか?
なんだ急に陰った。上を見てみりゃ!
出た!
巨体が空に浮いていた。
ヤローがついに出た、あのマリンパの惨劇から三週間。上空をよこぎり、はずれの新校舎の屋上に降りたのが見えた。
なので、ヤローの姿が丸わかりだ。
アレはまえの人食い豚じゃねー。まるでアレだ。身体が馬で頭の部分に人体があるヤツ、なんだっけ。
ケ、ケ、ケンシロウじやなく。
「ケンタウロス!」
それだ。あっ今井、やっと。
「クロガネくん、アレはまるでケンタウロスよね」
メェエエェェ
ヤギが小屋内でおびえているのがわかった。
「この子も食べられちゃうかも」
「今井、こいつを校舎の中に」
その時上空に大きな音がした。ヘリだ。
今度は早めの出動か、自衛隊さん。
いやまてよ、アレ自衛隊のヘリじゃないな。
真っ黒だ。
ヘリは怪物の周りを飛びヤツの威嚇を避けなが周り込んだ。なんか観察しているようだ。
今度は東の方から別のヘリが2機飛んできた。
「あっちから来たの自衛隊よね」
なるほど色といいあっちの2機が自衛隊らしい。
「クロガネくん逃げよう攻撃が始まった危ないよ」
黒いヘリがいなくなった。自衛隊が来たから逃げたか?
駅の方から小さい黒いのがたくさん飛んできた。
「ドローンだ、たくさん飛んでくる」
町中に居た報道関係のドローンか? 2機の
ヘリと十台くらいのドローンがヤヅを囲んでいた。
ヤツは立髪のような長髪を振り乱し空に向けて吠えた。
クオゥオオオオーン
黒い雲が見えた。
「ヤベッ、今井屋根の下に逃げるぞ!」
オレは子ヤギと小柄な今井マヤを抱えて体育館の方に走った。
つづく




