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【第七章】雨
朝になると、雨は止んでいた。
外では、人が普通に動いていた。
畑を耕している人。
水を運んでいる人。
昨日までと何も変わらないように、普通の生活をしている。
私は母を探した。
少し離れた場所に、母がいた。
目が合った。
母は申し訳なさそうな顔をした。
そして、言った。
「あなたは外に出なくてよかった」
私は母を見た。
母には、まだ尻尾があった。
けれど、母はそれについて何も言わなかった。
周りもそれを見てなんとも思っていないようだった。
ここではそれが当たり前かのように。
私は、母が何かを知っているのだと思った。
でも、たぶん違った。
母は、雨が危ないことしか知らなかったのかもしれない。
なぜ雨が降るのか。
どうして人が変わるのか。
検査員は何を探しているのか。
母にも分からない。
ただ、子どもたちを外に出さなかった。
それだけだった。
自分が変わってしまっても。




