第4章 本音を言えば細かいことは置いといて「いいから百合を書くんだ」と言いたい。
百合を書く上で、私が意識しているポイントを4つ紹介します。
作品の百合度をアップさせる上で、少しは実用的かと。
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その1・「デート」
例えば女の子同士で「ねえ、一緒に買い物行こうよ!」というのを「ねえ、デートしようよ♪」と言わせたり。これは言葉のチョイスの問題で、さり気ない日常の会話、描写に使う用語を、恋愛色を感じるものにする手法です。
普通男性同士で出掛けるのをデートとは呼ばないでしょう。たとえBL作品でも。
また男女でデートという言葉を使うと、本気な感じでちょっと重くなります。
でも女の子同士なら。ちょっとしたお出掛けでも「デート」。
よいこのアニメ、プリ〇ュアでも、女の子同士の外出をデートと呼称していました。
こうした恋愛色のある言葉を、女子同士なら重くならず気軽に使える。これは、女の子の特権です。
百合らしさを出すのには、非常に有用かと。
その2・「結婚」
その1とほぼ同じですが、女の子同士ならちょっとした冗談でも「結婚しようか♪」とか言い合えます。もちろんそのまま本当に結婚してくれれば最高ですが。とにかく、男子同士、あるいは男女では気軽に使えない、でも女の子同士ならOKのフレーズとして、「結婚」「嫁」は覚えておいて損は有りません。「〇〇ちゃんは、私の嫁だから!」とかね! 結婚しろ!
その3・とにかくスキンシップさせましょう。
これは現実においても、女子同士は、男性に比べスキンシップ多めです。手を繋いだり、腕を組んだり、抱き付いたり。はたまた髪を梳いたり、頭を撫でたり。頬っぺた擦り擦りとかだってOK。
百合萌えの人々には、これが、この触れ合いが好きという人が多いと思います。少なくとも私はそうです。男女ではあまりやらない、日常的なスキンシップ。これにドキドキするんだよ……!
この描写を多く入れると、百合作品として間違いなく糖度がアップ。甘々になります。
というわけで、恥ずかしがらずにどんどんスキンシップさせましょう。
上級編としては、胸を触り合う(成長を確かめるとか何とか)、一緒にお風呂に入る(背中を流しっこ♪)とかも素晴らしき日常。
あ、私の基準では百合キスも日常のスキンシップですよ?
その4・匂いを嗅ぐ
女の子は甘い匂いがします(断言)。
カラダの匂いだけでなく、枕の匂い、ベッドの匂いなどにドキドキする。百合作品ではよくあるシチュエーションです。
これまた男子同士ではやらないですよね、BL作品であっても。また男女だと、どうしても性的な感じが強くなりすぎます。男が女の子の匂いを嗅いだら、恋人でない場合たいてい通報されます。
でも女の子同士ならOK! 上記のスキンシップと同じで、日常的にくんかくんかしてもセーフ!!
男女の恋愛ものでも、BLでもできない、百合作品らしさを出す描写として。
この「匂いを嗅ぐ」は私もよく使います。それは、私が変態だからではないのです。いや、変態なのを否定はしませんけどね?
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さて、この辺りで筆を置きますがその前に。
百合の素晴らしさを表現する至言として、コミック百合姫最新号の、背表紙の言葉を紹介します。
「可愛いを集めたら、女の子だけになった」。これぞ、百合の本質!!
そう、萌えを極限まで追及すると、男は要らなくなるのですッ!!
百合こそ、男という不純物のない、最も純粋な萌えの世界!!
今回のエッセイを読んで、世界に一人でも、「百合、書いてみようかな?」とか、「これなら自分も、百合書けそう!」と思う方がいてくれれば、幸せです。
百合が増えれば、人類の永遠の夢である恒久平和に、一歩近付く……!
これは、けして妄想ではない。だって百合は、素晴らしいのだから!!
少なくとも世界には、ここに一人、百合が無いと死んじゃう人間がいます。はい、私です。
だからどうか、これを読んだ方。人助けと、人命救助と思って、百合を書いてください。
百合下さい。とにかく百合下さい。切実に百合が欲しいです。
最後に、その百合への想いを叫んで終わりにします。
「百合が好きだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!!!!!!!」
さて、この2014年12月現在、私が把握している限り二つの百合企画が進行中です。百合作品を書けた方、作品のタグに「百合増えろ下さい」と付けてみて下さい。また12月中でなおかつ短編なら、「百合」と「第十六期テーマ短編」もどうぞ。これで、より多くの百合を愛する人に読んでもらえますよ♪