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第21話《日常・2》

今回もかなり後書き長いです。

「‥‥‥そういえばフェルナ、回復魔法を教えてくれないか?」


 ある日の授業前、唐突に俺はフェルナに問いかける。


「フィーレンくん、唐突だね?‥‥‥まあいいけど」


「おう、ありがとう」


 思ったより簡単に承諾を得られたな‥‥‥。


「―――はい、皆さん。おはようございます〜」


『おはようございます!』


「今日は‥‥‥そうですね、上位魔法をについての講義を始めましょうか〜」


「‥‥‥まずは上位魔法はどのような魔法なのか、それと何があるのかを復習しましょうか〜。誰か説明してくれる人はいますか〜?」


 上位魔法‥‥‥ね。大体俺の使ってる雷や氷とかがそうらしいが‥‥‥。


「はい」


「―――はい、レイリくん」


「‥‥‥上位魔法というのは、基礎属性のそのまま上位に相当するもので、種類は雷、爆発、氷、創造の四つがあります」


「‥‥‥はい、正解です。それでは、その上位魔法にあるとある特性は知っているでしょうか?」


 ‥‥‥特性?

 基本的には火力の高さ、魔力消費量の多さが挙げられるが‥‥‥。


「それは‥‥‥分かりません」


 他の生徒も同じような反応で、全くわからないようだった。


すると、フェルナが話しかけてくる。


「フィーレンくん、その‥‥‥答えって分かる?」


「うーむ‥‥‥。候補はいくつかある。例えば、魔力消費量とかだな」


「魔力消費量?」


「おう、そうだな。こうやって‥‥‥(アイスランス)、(アクアランス)」


 両手に魔法の槍を生み出し、フェルナに見せる。


「右のアクアランスは大体10くらいで、左のアイスランスは12程魔力を消費しているんだ」


「‥‥‥私には同じくらいしか消費されているようには見えないけど‥‥‥」


「まあそうなんだよな‥‥‥。俺の場合は魔眼のおかげでわかっているようなものだし、普通は分からないもんだ」


「へえ‥‥‥。ありがとね」


「おう。そうなんだが‥‥‥多分先生が言ってるのとは違うと思うぞ」


「え?そうなの?」


 ―――若干考察が混じるが、恐らくここの先生に消費量の差を見切れるほどの人材はいないだろうし、それに‥‥‥メインの仮説がある。

 前に見た論文を参考に魔法を組んでみた時に確認された事象、『魔法合成』だ。


「―――はい、先生」


「‥‥‥フィーレンくんですね。はい、どうぞ」


「上位魔法の特性、それは―――基礎四属性の複合魔法であることです」


 ―――周りは一斉に黙る。それに、コイツ正気か?という視線を向けているが―――。


「‥‥‥はい、正解です!」


 先生がそう告げ、俺は少し安堵する。


「それでは解説を始めましょうか〜」


「これは少し前の論文で発表されたことなのですが‥‥‥上位魔法と呼ばれる魔法と言うのは基礎四属性の組み合わせによるものということなのです。しかし、魔法を組み合わせて上位魔法を作り上げることはできないんですよね‥‥‥」


 ―――そう、たしかにクソ面倒だった。

 魔法を合成するにあたって魔法の反発や過剰な魔力による魔法の暴走など、面倒な要素が多かったが‥‥‥可能だった。


「―――先生、少し時間を貰ってもいいでしょうか?」


「またフィーレンくんですね。なんでしょう?」


「それでは‥‥‥(フレイムランス)、(ウィンドランス)。そして―――合成」


 火と風の槍を合成し、雷の槍―――(サンダーランス)を生成する。


「なっ―――それは―――!?」


「そうです。これが‥‥‥魔法の組み合わせです」


「まさか―――上位魔法を作り出すことが出来るなんて‥‥‥いったいどうやったんですか?」


 ―――どうやった、か。

 正直回数を重ねて魔法を少しずつ調整するくらいしか方法がないんだよな‥‥‥。


「そうですね‥‥‥。正直、自分でも分かりません!」


『‥‥‥分からないの!?』


 全員の考えが一致し、同じ言葉を吐く。

 その時は、一番クラスが一つに纏まったように思えた。


 ━━━━━


「それじゃあ、回復魔法について教えるね」


 その後、もっと魔法合成について聞かれたりなどあったが、無事フェルナから回復魔法を教われるようになっていた。


「ああ、よろしく頼む」


「うん。まずは―――回復魔法の原理って何かわかるかな?」


「確か―――光、水、風の魔力のうちどれかの魔力を用いて回復の魔力へと変質させ、それを行使するんだったか?」


「うん、そうなんだけど‥‥‥私は違うんだ」


 ―――ああ、なるほどな。見る気がなかったから詳しくは確認してなかったが‥‥‥恐らくフェルナのジョブのせいだろう。


「俺の予想だが‥‥‥直接回復魔力を扱えるんだろう?普通に変換とかの工程をせずにさ」


「そうだけど‥‥‥なんでわかったの?」


 ―――言えないなこれ。勝手に鑑定してたのもそうだが、本人の知らないジョブを知ってるってのも問題なんだが‥‥‥。


「うーん‥‥‥あれだ、勘」


「ふふっ、なにそれー。‥‥‥でも、なぜか信頼出来るよ」


 ―――意外に信頼されてんな俺。


「―――っと、それより本題に戻ろうぜ」


「うん、分かった。それで‥‥‥変換の工程を踏まないせいで正しい回復魔法を教えられないんだよね‥‥‥」


「それじゃあ、まずは魔力変換の方法を自分で見つけなきゃいけないワケだが‥‥‥まあやってみるか」


「うん、頑張って!」


 ―――まずは適当に水の魔力を生成してと‥‥‥。


 これを変換する必要があるんだよな。唐突だが―――なぜ回復魔法を扱う人は少ないんだ?

 理由は―――一般的には才能の問題だってなっている。

 なら―――なぜ才能なのか。

 それはきっと、この変換の工程なんじゃないか?


 なら―――俺なら、《独創魔法》を持つ者なら、もしかしたら―――。


 ‥‥‥イメージしろ。回復のイメージを。傷を修復する様子を。フェルナの使う魔法を。


 魔力が温まるのを感じる。恐らく変換出来ているのだろうか。

 確信はないが―――いける。そう感じる。


「さて‥‥‥どうだ?」


 俺の前には今まで出したことのない魔力を感じ、変化が起きているのが分かる。


「‥‥‥うん、回復の魔力を感じるよ。良かったね、成功したよ!」


「そうか‥‥‥とりあえず一安心、ってところか」


「それじゃあ‥‥‥まずは簡単な(ヒール)から始めよっか」


「了解。だが―――どうすればいいんだ?」


「私の場合は‥‥‥魔力を治したいものに当てて、そのままヒールって唱えると魔法が発動するよ」


 ‥‥‥謎の原理だが‥‥‥まあオリジナルの魔法じゃないしそんなもんだろうか。


「なら―――こうして‥‥‥っと。(ヒール)」


 腕を短剣で切り、そこに魔力を当てる。


 すると―――傷がジワジワと治ってくる。


「なるほどな‥‥‥。確かにこりゃ便利だ」


「でも‥‥‥よく一回で成功したね?私は使えるようになるまで時間がかかったけど‥‥‥」


「それは主に魔力操作の練度と魔法の慣れだろ。これでもかなり魔法は出来るんでな」


 ―――そう、上級スキルである『改』の領域に辿り着くくらいには。


「さて―――とりあえず回復魔法も覚えたし、あとは回数をこなしてレベルをあげるだけだな」


「それはいいんだけど‥‥‥フィーレンくん、自分で自分を傷付けるのは良くないと思うな」


 ‥‥‥うん、倫理的に見たらマズイことをしているな。自傷行為とか‥‥‥まあフェルナが言うしやめたほうがいいか。


「‥‥‥まあ、善処するよ」


「むぅ‥‥‥。善処じゃなくてやらないで欲しいんだけどな‥‥‥」


「効率の面を考えると自傷が最適解なんだよ」


「それでも、だよ。これでも私は心配してるんだよ?」


「ははっ、悪い悪い」


 ―――他愛もない会話をしながら、俺は回復魔法を教わっていった。



個人的には短めですが、この程度で許していただければ。


あとは多分ですがこれから半年から一年くらいは投稿が安定しないかもしれません。

これに関しては弁明できませんし、ただでさえ遅い更新ペースが更に不定期になるので正直見てくださっている方には申し訳ないと思ってます。


ですが来年の三月までに、この第二章を完結させたいと思っています。まああくまで願望程度ですが。

それと―――約PV10000、ありがとうございます!


正直かなり嬉しく思っています。なんやかんや見てくれるのは嬉しいので。


さて―――今回も見ていただき、ありがとうございます。

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