第20話《賢者》
後書き長めです。見たくなければ飛ばして下さい。
「‥‥‥それじゃ、今日もよろしく頼む」
━━━俺は今、フェリアスから『呪法』と呼ばれる魔法と、『気』という魔力とは別の力について教えてもらっている。
「ええ、マスター。 まずは‥‥‥組み手から始めましょうか」
そうして俺とフェリアスは拳を構え、気を肉体へと循環させる。
━━━『気』とは、簡単に言えば生命エネルギーのことだ。正確には生命エネルギーを活性化させ、その性質を自由に変化させられるようにしたもの━━━イマイチ俺も良く分かってないが、とりあえず魔力とは別の力で色々な事が出来るってことさえ覚えておけば問題はない。
「それじゃ━━━行くぞッ!」
足に気を込め、それを一瞬で解放させることで加速し、一瞬にして間合いを詰める。
俺の拳が届く距離に入った瞬間、掌打を打ち込む。
パシッ━━━と、乾いた音を鳴らし、 俺の拳は容易に受け止められ、そのまま握り潰そうとしてくる。
「痛っ‥‥‥(流天・防)!」
即座に気を流し、手を硬化させてダメージを軽減する。そして━━━腕を捻り、掴みから抜け出すことに成功する。
「それでは━━━今度はワタシからいかせていただきます」
フェリアスが足に力を籠めるのを確認した次の瞬間━━━俺は反射的に気を足に流し、振り向きながら蹴りを放つ。
「(蹴天・払)、(流天・反)ッ!」
その足は空を切り、当たることはなかったが‥‥‥足先にフェリアスがいた。
‥‥‥なかなか攻撃が当たらないな。まあ、気を扱うことに関しては向こうの方が上だし‥‥‥やっぱりレベル差も響いてくるか?
「チッ‥‥‥今のはやったと思ったんだけどな」
フェリアスが頷き、
「ええ、確かに今のはいい読みでした。ちゃんと技も生かせているのも高評価ですね」
一旦息を整え、集中する。
「それじゃ━━━もうちょい付き合って貰うぜ。(天動・動)」
さっき以上に気が足に溜まり、瞬間加速とほぼ同じ速度で接近しして今度は腕に気を溜め━━━
「(天撃・撃)ッ!」
全力で撃ち込む。
━━━容易く防御されるが、ここまでは俺の予想通り。
「‥‥‥何を狙って━━━グッ!?」
当たった瞬間、気を流し込み、爆発させる。
これにより、防御の上から貫通して大ダメージを与えることに成功する。
そして、その後も何度か打ち合いを続け━━━十分ほど経過し、俺は動くのを止め、終了の合図を出す。
「ふぅ‥‥‥俺的には及第点って所だが‥‥‥どうだ?」
「そうですね‥‥‥特に問題は無いかと。気の展開速度も実戦で扱えるレベルで高まっていますし、さっきの‥‥‥天撃、でしたか?アレは格上にも通用する技ですね」
そりゃそうだろう。俺の《天式体術》は格上、格下を問わずあらゆる敵に対応するために移動、防御、腕技、足技の四つに三つ技を生み出し、対応力に重きを置いた俺流の体術なのだからな。
「あの技は防御が硬いヤツでも、それを貫通させることで流れを作る技だからな。お前に効かなかったら改良してる所だ」
━━━この二年間の間に見せて貰ったフェリアスのステータス。
正直ヤバかった。よく俺があの時に勝つことが出来たって思うくらいにはヤバかった。
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N:フェリアス・ブラッドエンド
J:メイド(元魔王軍幹部)
LV135
ステータス
HP【126449】(860)
MP【194630】(1400)
STR【11641】(80)
INT【18945】(130)
VIT【11247】(80)
MIND【14211】(100)
DEX【14143】(100)
AGI【18746】(130)
《スキル》
《吸血》
《短剣術・改LV3》
《体術LV7》
《錬気LV5》
《魔刃LV4》
《火魔法・改LV2》
《水魔法LV7》
《土魔法LV6》
《風魔法LV7》
《雷魔法LV8》
《闇魔法・改LV4》
《呪法》
《八重詠唱》
《並列思考LV8》
《礼儀作法LV5》
《暗殺》
《魔力操作・改LV6》
《全状態異常耐性LV4》
《隠密LV9》
《料理LV8》
《独創魔法》
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‥‥‥ホント何で俺が勝てたんだ?力で劣り、速さで劣り、唯一勝っているのは魔力量のみ。
まあ、その強さのおかげで今の俺も強くなる事が出来るって思えば割と気が楽になる。あのまま敵だったら本当にヤバかった。少なくとも今はそう思っている。
━━━それで、今の俺だが‥‥‥レベルはあまり上がっていないが、スキルはかなり強化されたと思う。
それじゃ、確認も兼ねて━━━《真理の魔眼・鑑定》
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N:フィーレン・エイプレイ
J:転生の魔法剣士
LV62
ステータス
HP【38414】
MP【200499】
STR【4005】
INT【5117】
VIT【3246】
MIND【5073】
DEX【3890】
AGI【4281】
《スキル》
《真理の魔眼》
《剣製》
《模倣》
《成長限界突破》
《百重詠唱》
《独創魔法》
《魔力操作・改LV4》
《痛覚耐性LV8》
《精神耐性・改LV4》
《剣術・改LV1》
《刀術LV6》
《二刀流LV7》
《体術LV5》
《錬気LV4》
《魔刃LV10》
《刃界LV3》
《火魔法LV7》
《水魔法LV9》
《風魔法LV9》
《土魔法LV3》
《氷魔法・改LV2》
《雷魔法・改LV2》
《呪法》
《思考加速・改LV5》
《隠密LV2》
《料理LV3》
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‥‥‥そこそこ成長したんじゃないか?
改に至ったスキルも増えたし、スキルの数も増えた。
そして━━━先程まで使っていた体術である天式体術は、俺のオリジナルであるためスキルに登録されていないのだろう。
あとは‥‥‥体術と錬気がさっきので上がったな。
ちゃんとレベルが上がると成長ってのを実感する事が出来る。
さて‥‥‥と、次にいこうか。
「よし、フェリアス、次を頼む」
「はい、了解です」
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‥‥‥夢を見ていた。いや、これは過去なんだろう。
なんとなく分かる。これはきっと‥‥‥リリアに初めて会った時の夢。
それにしても‥‥‥こんなにはっきりと分かるタイプの夢は近世では初めてだ。謎ではあるが━━━この夢に集中しようか。
場面は━━━ああ、成る程。最初も最初、初遭遇のタイミングか。
俺は手を前に突き出し、叫ぶ。
「(アイギス)ッッ!!‥‥‥ってマジで危ねぇな!」
眼前に迫った極光を防ぎ、俺は視界に一人の少女を捉える。
「む‥‥‥なんで生きてる?」
前にも言われたなこんなこと。あの時はアイギスは間に合ってなかったが‥‥‥途中で展開してギリギリ耐えてた。今回はしっかり間に合ったけど━━━そこまで変化はないか。
「なんで生きてるって言われてもな‥‥‥そりゃ火力が足りないんだよ火力が。てかまずは名乗れよ。俺はフィーレン・エイプレイ。お前は?」
「‥‥‥リリア・エーデルワイス・ミストレイタ。賢者」
そうそうこんな感じで自己紹介したんだよな‥‥‥。てかやっぱりコイツ無口だな。
「‥‥‥で、その賢者様はしがない一般人の俺に何用で?」
━━━あーなんか思い出してきた。初手で魔法をぶちこまれてあの時の俺って若干キレてたんだよな。それでこうやって煽るような言葉ばっかり使ってたんだっけか‥‥‥。
「‥‥‥むぅ。あなたの魔法、教えて」
今だったら分かるが‥‥‥成る程、コイツ、あの時はむくれてたのか。意外とかわいい‥‥‥な。
「そうだな‥‥‥いいぞ。別に俺の魔法はバレても困らないし」
「‥‥‥本当?」
俺は頷き、軽く魔法を展開する。
「一つ、燃費は悪いが使える魔法を教えよう。(アイギス)」
目の前に現れるのは輝く盾。
「‥‥‥これは?見たところ、氷?」
「そう、正解。正確に言えば違うが━━━主に物質系の魔法‥‥‥氷とか土だな。それをベースに純度と硬度を高め、魔力を通すことで物理、魔法両方に対応出来る魔法を創った」
リリアは魔法に目を向け、興味深く観察している。
「‥‥‥凄い‥‥‥綺麗な魔法‥‥‥」
‥‥‥綺麗な魔法‥‥‥って言われたことはなかったな‥‥‥。
こんなに素直に褒められるなんてな‥‥‥。夢だから所詮妄想だとは思っているが━━━なんやかんや嬉しい。
「おう、ありがとな。それと━━━サービスだ。もう一個、面白い魔法を魅せてようか!」
魔力を腕に集める。
「━━━七剣魔法、第一刃、(エクスカリバー)」
目の前に現れる、一振りの長剣。光り輝き、神聖な魔力を放出する。装飾も美しく、剣を知らぬ人でも名剣だと言える程の力を感じさせる。
「‥‥‥凄い‥‥‥そして━━━圧倒的な程の魔力‥‥‥」
━━━少し視界が明るくぼやけてきた。
「悪い‥‥‥そろそろ時間らしい」
俺はそう言うと、
「ううん━━━大丈夫。それと‥‥‥ありがとう」
‥‥‥こちらこそ、だな。久々に見た過去の景色。これを見て思い出すものもある。
「‥‥‥俺はみんなを━━━仲間を、友人を、家族を守る為に今、ここにいるんだ。だから━━━頑張るよ、俺」
そして、視界が完全に白に染まり、俺は夢から覚めた。
作者です。月一投稿破りました。
本当に申し訳ありませんでした!
‥‥‥一応弁明を。
ただ私もサボってた訳ではありません。ちゃんとこの作品に関係のあるモノの作業をしていたため時間が足りずこのようなことになりました。
反省してます。
とりあえず今月もう一本頑張ります!
長々と後書きに付き合っていただきありがとうございます。
今回も見ていただき、ありがとうございました!




