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まずは現生徒会長のリコール運動。
現生徒会長と話をするために、生徒会室へと赴きました。
お供は、前生徒会長のメガネ君、ジークフリート王子、エイリーク王子。そして、マリンと梅ちゃん。
男性陣とウメちゃんは、無条件で私の意見に賛成してくれました。
私の捜索のために卒業を逃して留年したマリンは、「生徒会長になる事で、お前が逃げなくなるなら」と、賛同してくれました。
生徒会長になってウェ~イな日々が送れようが何しようが、逃げれたら逃げるんですけどね。
現生徒会長はピンク色の巻き毛ふわふわ頭のかわいいショタでした。
あぁ、攻略対象です。こいつも攻略対象です。
梅ちゃんを見ると、アゴを上げ、高圧的にショタを見下ろしています。
違う! 違うよ、梅ちゃん! 貴女は彼に対して、可愛らしく優しく接して、いつも「かわいい」と言われる事がコンプレックスだった彼に、梅ちゃんの最高の「かわいい」を見せつけて、「かわいい」はバカにされて見下されて居たのではなく、愛されていたのだ、と分からせてあげる立場だよ!
その隣のマリンも同じように、椅子に座っているショタをつま先立ちで背伸びしながらなんとか見下ろしています。
話し合いの席には男性陣3人がつき、私達がその後ろで立っている状況です。なにこれ。
この世界、貴族社会では基本的にはレディーファーストだったはずなのですが。
現生徒会メンバーがぷるぷると震えながら下を向いたまま、男性陣の話に「は、はい」と返事をしています。
裏金も用意して来ていたのですが、使わずに穏便に話が終わりそうです。
そうですよね。この国の第一王子と、留年中留学中の隣国の王子を連れて来て、前会長が代行の会長に「辞任しろ」と迫っているのですから。
いつ椅子を用意してくれるのかしら、と思って、ため息をつきながら他の生徒会メンバーに視線を移した。
突然訪れたので、他の子達はそれぞれの席に着いて仕事していたのだけれど、順に視線を巡らすと、全員が「今すぐ辞任します!」と輪唱しながら生徒会室から逃げ出して行った。
現生徒会長との話し合いは順調に進んでいたが、そろそろトイレに行きたくなってきた。
梅ちゃんにこっそりと「ちょっとお花摘みに」と言うと、マリンが大声で「私らはもう必要無いよな? これで失礼させてもらう」と言って、私の腕を引いて生徒会室を出ようとする。
いやいやいやいや、私が生徒会長になる作戦なんだから、必要無い事ないでしょ!
尿意と腕力のはざまに揺れる。
尿意と腕力は同じ方向を向いていたので、あっさりと生徒会室の外へと連れ出された。
「あそこはもうあいつらに任せておけば大丈夫だ。 まだお前を一人にするわけにいかないからな」
マリンはニヤリと笑う。
トイレの前に来ると、中に居る人達の会話が聞こえてきた。
「あれはないよね~」
「マジ怖かったわ」
「前面美形頭脳派、後方腕力。見た? あの後ろ3人の腕。あれ、もう太ももだよね。太もも腕!」
「幻滅だわ、前生徒会長。権力と腕力揃えて、生徒会長の座を返せって脅しに来たって事だよね」
トイレのドアを押し開けると、そこには先程逃げて行った生徒会メンバー女子が居た。
私は迷わずトイレに踏み込み、個室のドアを開けて用を足した。
「きゃ~」とか「いや~」とかガシャンとかパリンとか色々聞こえて来たけれど、とりあえず私は間に合った。
無事に用を足すことが出来た。
個室から出た後、窓ガラスやら装飾品やら洗面台やら、色々壊れまくっていたが、恐らく彼女達が驚きのあまり魔力を暴走させてしまったのかも知れない。
鏡も全て壊されていました。
彼女達は窓から逃げたらしい。1階で良かったね。
しかし、腕が太もも
腕が……
腕が太もも?!
制服の袖を、そっとまくり上げてみました。
自分ではよくわかりません。
梅ちゃんの腕を掴んでみました。
パフスリーブの中は、筋肉でした。筋肉で満たされていました。みっちりと。
私の弱点は恐らく、アゴと精神なのでしょう。
また意識を手放してしまいました。




