第35話 ケンの神託の日
今話からが、青年編となります。
12月25日、季節は冬の初め、今日はケン=マッケンジーの10歳の誕生日である。
マッケンジー家では朝から問題が起こったようで、家族3人は急いで朝食を食べ終えていた。
きっかけは、朝食の時間にかかってきた一本の音話(電話)だった。
居間のテーブルの前に座って、ダン=マッケンジーとルル=リンクは今日の予定を話し合っている。
「だから、2人で行く必要は無いわよ、ダン」
「ルル、マリの時は夫婦で行ったじゃないか」
「仕方ないでしょ、アスカ町で急な修理依頼が入ったんだから」
「でもな、多分修理は1日がかりになる。
今日は特別な日だから、3時間くらい遅れて行ったってかまわないよ」
「駄目よ、アスカ町の人が迷惑するわ。
他の人に頼むとしても、魔素供給システム内部の修復だから、構造を熟知しているあなたのギフトでないと大がかりなオーバーホールが必要になるのは分かってるでしょ。
その代わり、修理費は破格なんだから」
「…何もこんな日に故障しなくていいのに」
そう言って、ダンはテーブルの上に突っ伏す。
それを見かねて、向かいに座っていたケンは、腕を伸ばして父の背中を叩く。
「お父さん、僕は大丈夫だよ。
それに、お昼過ぎには終わってるはずだから、家に音話して来て」
ダンは顔を上げて、自分を気遣う優しい息子をあたたかい表情で見る。
そして、少しだけ心配そうにしてケンの手を握る。
「ケンは本当に大丈夫か? お父さんは心配だ」
「うん、大丈夫。それに、速くアスカ町に行ってあげて。
人に迷惑をかけちゃダメって、いつも言ってるのはお父さんだよ」
「…そうだな、お父さんは頑張って稼いでくるな。ルル、すぐ出かけるから後は頼む」
「ええ、まかせて。気を付けて行って来てね」
ダンは頷くと、気持ちを切り替えてから急いで出かけて行った。
「さあ、ケンちゃんも用意しましょうか。教会はもう空いているから、急いで出かけましょう」
「うん、お父さんはきっと早く知りたくて音話かけてくるもんね」
ケンは、後片付けを母に任せて自室に向かい、階段を駆け上がる。
靴を脱いで部屋に入ると、着ている服を脱いでベットの上に置き、タンスの中から特別な服を取り出す。
この服は、今日の日の為にレオがあつらえてくれたものだ。
上下のジャケットの裏地には、小さく『幸運を』という言葉とともにケンとレオとレクサの名前が刺しゅうされている。
彼は、その場所にそっと手を添えてから、急いで服を着込む。
完全に体にジャストフィットした着心地の良さに、思わず表情がほころぶ。
タンスの扉の内側にある鏡を見ると、そこにはすっかり大人になった自分の姿が映っていた。
(レオは、本当にすごい職人だな。『馬子にも衣装』とは、よく言ったもんだ)
いつもより大人に見えるのは、レオのデザインセンスが上がっている証拠だろう。
ケンの体の成長はまだ続いているので、5か月前に作った服がぴったりだという事は、それを予想して作ったレオの腕は、この5年9カ月でかなりのものになったと言える。
ケンの今の身長は173cmで、平均よりは少し高い程度だ。
個人差はあるが、普通は10歳前後で体の成長が止まるので、ケンの身長はもう少し伸びるかも知れない。
(僕も負けられない。ようやくスタートラインに立ったんだ)
ケンは気合を入れ直すと、タンスの扉を閉めてから部屋を出て行く。
ゾンメル教の教会に行き、神託を受けて自分の能力値を測る為に。
ケンとルルは家を出かけて、教会への道を歩く。
ケンにとっては待ちに待った日だが、ルルには不安もある。
それは、神託やギフトに関する事では無く、ケンの能力値についてだ。
ダンが仕事を放り出してまで同席するのを望んだのも、その為である。
もし悪い結果が出たら、それを慰められるのは家族の中で一番能力の低い自分しかいないと考えていたからだ。
教会に着くと、ケンとルルは事務室に行き、調停者と呼ばれる聖職者に会う。
調停者は、見た目は年配の獣人の男性である。
2人が挨拶をすると、調停者はにこやかに話す。
「ずいぶん早いですね。そのお気持ちは分かります。早速、神託の儀が執り行いましょう」
調停者は、優雅な振る舞いで事務室を出て、教会の奥に向かう。
2人は、普段は通ることのない通路を調停者の後に着いて歩いて行く。
教会の奥には神託室があり、そこは広さにして十畳くらいの、少し天井が高い、大理石の石室に似た部屋である。
その中央には魔術陣をかたどった白銀の円形盤が備え付けてある。
親子は、調停者と共に部屋の中に入る。
ケンはレオに作ってもらった大切な服を脱ぎ、いつも大切に身に付けている『水のお守り』を外して、部屋の隅に置いてある籠に入れる。
下着姿になったケンは魔術陣の上で待っている2人に近付くと、円陣の様に手に手を繋ぐ。
不安な気持ちはあったが、きっと大切な人達が力になってくれると信じて。
「では、神託の儀を執り行います。心を落ち着け、神に祈りなさい」
調停者がそう告げると、魔術陣が鈍く輝き、神託魔術の術式が展開される。
部屋中の魔素が振るえ、厳かに魔術が発動する。
ケンを縛り付けている枷の模様が全身に浮かび上がる。
(女神様、お父さん、お母さん、お姉ちゃん、レクサ、レオ、ステラ学園のみんな、ノッコさん)
大切な人達の事を心に思い浮かべると、次第に気持ちが楽になる。
ケンの右手を握るルルの手にも自然と力がこもる。
しばらくすると、枷は弾け飛び、ケンの感じる世界が変わった。
彼は理解した。
この世界には魔素が満ちていて、まるでここは海の底の様だと。
何だか楽しくなって、部屋の空気を大きく吸い込む。
体の中が満たされていくようで、満足してにっこりと笑った。
「ケン=マッケンジー君、今から君も大人の仲間入りだよ」
「おめでとう、ケンちゃん」
2人の声が聞こえると、彼は繋いでいた手を離し「ありがとうございます」とだけ伝える。
魔術陣から離れて、服と『水のお守り』を身に付けると、再び2人のそばに行く。
「それではマッケンジー君、ギフトをイメージしなさい」
「はい」
ケンは目を閉じて、一心に思い浮かべる。
浮かんだイメージは一つ、それを言葉にする。
「『曲折』です」(文末参照1)
ケンが言葉を発すると、魔術陣上にギフト名が浮かび上がる。
ルルは驚いて、調停者に尋ねる。
「聞いた事がありません。オリジナルギフトでしょうか?」
「恐らくそうだろう。マッケンジー君、どんなギフトか説明なさい」
頷いてから、頭に浮かぶイメージを話す。
「曲げたり折ったりする力みたいです。でも、詳しくはよくわかりません」
これは、オリジナルギフトや強力なギフトの場合はよくあることだ。
頭が理解を拒絶している状態なのだとも言われている。
この場合は、少し時間をかけてギフトの特性を見極めるしかない。
それを理解しているルルは、その場で質問して行く。
「金属とかを曲げる力なの?」
「それも出来るけど、ギフトで意志付けした固体なら何でも曲げられると思う。
だけど、固体は完全に意志付けしないと曲げられないみたい。
だから、曲げるには少し時間がかかるよ、…多分だけど」
「じゃあ、職人系ギフトなのかしら?
でも、曲げるだけなんて便利なようで不便ね。
私の『加工』でもそれくらいは出来るし」
「違うよお母さん。曲げられない物でも曲げられるんだ。
それに、くっつけたりも出来るし、折り取って何個でもバラバラに出来るよ」
つまり、石やガラスなども、加熱しなくても、曲げたり、くっつけたり、バラバラに出来る力という事だ。
やはり職人系ギフトだろうと思い、ルルは納得する。
だが、少し疑問に思った調停者は、更に質問をする。
「その能力は、一部の加工ギフトでも出来る。
オリジナルギフトと言うには少し弱いな。
他には無いのかい? 固体以外に関してはどうだい?」
「調停者様、操作魔術を使えば、水や空気は誰だって曲げれますよ。
…でも、ギフトで意志付けしたら自由に操れるみたいです。
だけど、操作魔術と違って液体を飛ばす事は出来ません」
それを聞いた調停者は、思わずうなる。
(なるほどデタラメだ。
ギフトに理屈は通用しないとはいえ、結果的に操作系のギフトも兼ねているのか。
水を空中に浮かす事は出来なくても、繋がってさえいれば立体的に操れると言う訳だな。
加工ギフトは多種多様だが、固体限定とか金属や木材等の材質の制限がある場合がほとんどだ。
確かにオリジナルギフトといってもいいかもしれない)
液体や気体を曲げると言うのは、女神様にとっては、自由に操れると言う事なのだろう。
つまり、制限はあるものの、操作系ギフトと加工ギフトの特性を持つと言う事だ。
ギフトによる物質の意志付けは、そのギフトにしか通用しない物ではあるが、生来の魔素親和性とは関係なく、時間さえかければほとんど完全に意志付け出来る。
これは、気体はもちろん、液体も多量に操れる事になるだろう。
続けて調停者は質問する。
「ギフトの最大威力や制限はどれくらいだい?
時間制限があるのかい? それとも操作回数とか距離かい?」
「…えーと、重量制限と距離制限があるみたいです。
一度に扱えるのは10tくらいまでです。
それと、あんまり複雑には曲げれません。
それで、天然魔素の一日使用量の上限は普通よりは上です。
固体を曲げたり折ったりする場合はともかく、気体や液体を操る場合は使用量を気にしなくていいみたいです。
何となくですが、最大威力はかなり高いと思います。
扱える距離は、気体なら100mくらいで、液体は20m、固体は10m程度です」
「…なるほど、君のギフトの使用制限は、エネルギー依存と距離だろうね。
意志付けや操作は、ほとんど魔素を消費しないが、固体は強い化学結合をしているから、それを曲げる場合は多くの天然魔素を消費するのだろう。
だが、ギフトの場合は固体にも高い割合で意志付け出来るから、曲げるだけなら魔術よりは、かなりエネルギー消費が少なくて済むはずだ。
威力についてはよく分からないが、10tの物質を一度に操作出来るのだから、高いと言うのも頷ける。
距離は、それだけあれば問題無いだろう」
調停者はそう言うと、ルルの方に向き直る。
「リンクさん、息子さんのギフトは、かなり汎用性に優れているようです。
オリジナルギフトの中には役に立たないものも多いんですが、
はっきり言ってかなり優秀なギフトの様です」
「ありがとうございます調停者様、申請用紙は私が書きましょうか?」
「そうですね、それでは事務室に行きましょう」
調停者とルルは、神託室を後にする。
その後ろに付いて行くケンだが、少し納得がいかないようだ。
彼の持つギフトの名は『曲折』、単純な操作系ギフトや職人系ギフトでは無い。
しかし、今のところは彼の頭にはそれ以上の情報は浮かばなかった。
ルルが役所に提出する申請用紙を書き終わると、続けてすぐにケンの能力値の測定が始まる。
彼にとっては、いよいよここからが本番なのだ。
教会の中の一室、測定室には測定機械が置いてある。
再び彼は、アクセサリー外し、服を脱いでから測定を始める。
30分以上かけて様々な検査が終わると、ケンとルルは談話室に行き、調停者が来るのを待つ。
机の前に腰を掛け、並んで座る2人には、不安な表情が色濃く表れている。
ケンは、小さい頃からの特訓を思い返しながら、大人しく審判の時を待つ。
膝の上に握りしめられた手に、そっとルルの手が触れる。
「ケンちゃん、大丈夫よ。きっと女神様が守ってくださるわ」
「うん、お母さん。僕は、悪い数字が出たってあきらめないから」
母親の手はあたたかくて、不安な気持ちはやわらいで、ケンの心は落ち着いた。
しばらくすると調停者が部屋に来て、机の向かい側に腰を下ろす。
能力値は機械がはじき出す物なので、親子はまだその数値を知らない。
調停者の顔を見る限り、それほど悪い数値が出ているとは思えないが、2人は無言で測定用紙が配られるのを待つ。
「お待たせしました。まず、数値を見て下さい」
そう言って置かれた測定用紙を2人は食い入るように見つめる。
「やったー、僕は勝ったぞ!」
ケンは思わず立ち上がって大声で叫ぶ。
その横で、ルルは安堵の溜息を漏らす。
測定用紙に最初に記されていたのは、最大魔力値である。
それは、1212、かなり高い数値であった。(文末参照2)
「こら、マッケンジー君、まだ説明は始まったばかりだよ」
調停者がたしなめると、ケンは大人しく座る。
「じゃあ、続けて説明するよ。君の最大魔力値は1212、これは非常に高い。
これほど高いと50歳くらいまでゆっくり伸びる続ける事はまずないが、魔力体が安定するまでは伸びるだろうから、トレーニングをがんばりなさい」
「はい!」
言われなくてもそのつもりだったケンの返事は力強い。
「次に、魔素親和性だね。これも総じて高い。
特に、自由魔素との親和性は驚くべき数値だ。
君は、努力次第では、超一流の魔術使いになれる可能性がある」
その言葉に驚いたケンは、まじまじと測定用紙を見る。
ケンの魔素親和性は、平均よりおおよそ5%ほど高く、姉のマリに匹敵する。
そして、自由魔素の親和性は14%。(文末参照3)
人間族の平均が3%なので4倍以上である。
自由魔素はあらゆる物質に含まれているので、時間をかければ意志付けの割合は更に高まる。
もちろん、魔術の威力や上達具合いにも関係してくる重要な指標だ。
ケンは、思っていた以上の結果に思わず感激して目が潤む。
「それにしても、マッケンジー兄弟は優秀だね。
きっと女神様のご加護があるんだろう」
調停者の言葉が、彼の心に優しく響く。
そう言えば、姉のマリと比較された事はたくさんあったが、同等に扱われたのは初めてかもしれない。
その後も、調停者の話は続く。
内容は、数値の説明がほとんどだった。
ただし、魔素の操作力、変化力、展開力、操作範囲といった、他の魔術適正に関する数値は測定用紙には書かれていないから、その説明もない。
これは、もっと設備の整った場所でしか測れないからだ。
そして、その数値は、彼の希望する応用魔術系高等専門学校では必ず計測され、合否の判断材料になる。
もちろんこれは、努力次第で伸ばせる数値だ。
(あと半年もないんだ、死ぬ気で頑張らないといけない)
志望校を決めたケンの心は、熱く燃え上がっていた。
例えそれが困難な道のりであるとしても、一歩も後退する気持ちはないのだから。
設定および解説
(1)ケンのギフトについて
『曲折』はオリジナルギフトです。
かなり上位のギフトになります。
今後の話で明らかになると思いますが、意志付けした物質を曲げたり、折ったり、くっつけたりするのは派生能力です。
ケンのギフトをこれに決めた理由はありますが、完全に裏話なので、そういうのが嫌いな人は、読まない方がいいかもしれません。
一番下の≪1≫以降に書きますので、興味のある方だけご覧ください。
(2)ケンの最大魔力値について
最大魔力値は、その人の魔術の力をはかる目安になります。
個人の持つ魔術の資質を総合的に判断できる数値だからです。
若い人や努力しない人は別ですが、最大魔力値が高いのに魔術が不得意な人は結果的に少なくなります。
普通の人間族の初期の最大魔力値は800前後ですが、枷を外してからしばらくは自然増加しますので魔力体安定時で900程度と設定しています。
ただし例外もあって、初期能力値が低い人の中には魔力体安定後も50歳くらいまでの間に少し増える人や、高齢者になるまで微増する人もいます。
最大魔力値が800近くもあれば、よほど特殊な生き方をしなければ困らないですし、ゲームのように明確にレベル差があるような物ではないので、努力と工夫で何とか補えます。
もっとも、最大魔力値の差が1,5倍もあれば、かなりの差が出て来てきてしまいます。
以下の【 】内の部分は、ケンの最大魔力値が高すぎると思う人への解説です。
疑問に思わなかった人は、読む必要はありません。
【ケンの初期能力値は、標準より少し高めに設定してあります。
(最大魔力値は777と設定、並の人間族は700程度)
後は、訓練による増加分と加護による増加分です。
訓練による増加分は、有無も含めてサイコロで決めました。
ケンは、主人公だけあって運が良く、2割アップになりました。
(20%アップで932)
続いて加護による増加分ですが、これは女神様のひいきがあるので、初めから最大の30%アップです。
(30%アップで1212、並の人間族は15%程なので805)
結果的に普通より1,5倍ほどになりましたが、これはゲームではありませんので、戦闘時における決定的な強さの要因にはなりません】
(3)ケンの自由魔素への親和性が高い事について
以前に書きましたが、彼は異常でタフであったり、無茶をしても体に悪影響を及ぼす可能性は無かったのはそれが理由です。
身体魔素は、強固に意志付けされた自由魔素ですから、魔力の回復速度やタフさに関わってきます。
もちろん、自由魔素を使った魔術にも影響します。
と言うより、自由魔素はトランプのジョーカーの様な存在ですから、全体的に魔術の威力や上達具合も上がります。
こうなったのにも理由はありますが、裏設定なので、疑問に思わなかった人は、以下を読む必要はありません。
プレプロローグに書きましたが、彼の魂は女神様が直接癒しています。
それを読んだ時点で、カンの良い読者の方にはお分かりでしょうが、これにより彼の持つ自由魔素との親和性が極端に上がっています。
ただ、元作の主人公のように体を再構築した訳では無く、あくまでも魂の傷ついた部分を癒した為、この程度の影響に収まっています。
これが、彼の持つ唯一のチートと言えるかもしれません。
≪1≫
今回は、元作の設定に書いてある『ギフトが何になるかは、生まれ出る時に、魂の欲するところを参考にした結構ランダムなプログラムによって機械的に実行されていて、その威力や容量は魂の質量や存在情報によって決まる』という裏設定を生かして、他にもギフト候補を考えました。
なんとか話の作れそうなギフトを6つ考えて、運を天に任せて決めました。
つまり、この話を書いてる途中に、サイコロを振って決めたんです。
他もギフト候補も全て、威力や一日の天然魔素使用量は変わりないという設定です。
ただし、使い勝手はかなり違いますから、話の大筋変わる可能性まであります。
6つの中での汎用性や便利さを総合的にみると、『曲折』は、上から2番目くらいです。
『再現』>『曲折』>『加速』>『武闘乱舞』>『分身』>『孤立』の順です。
このギフトは、かなり使い勝手の良いギフトになので、少しチート気味になるかもしれません。
元作の感想で、チートな主人公は嫌いという意見が多かったので、いっそのこと設定を無視しようかとも思いましたが、そんな人はこの作品を呼んでいないはずですし、それを喜ぶ人も少ないんじゃないかと考え直しました。
それにケンの場合は、魂の容量は平均的ですが存在情報は特殊です。
しかも、魂を直接女神様が癒しているので、設定上どうしても特殊化させた上で威力を上げざるを得ませんでした。
つまり、一日の天然魔素使用量は凡人より優れていて、能力は特殊化して、威力は少しチート気味になるかと言う感じです。
『曲折』は戦闘にも応用出来る万能ギフトですが、意外に話を作りにくいんじゃないかと今は思っています。
他の候補である『武闘乱舞』や『加速』や『分身』なら、王道展開になり話は簡単だったんですが、後悔はしていません。
実験的要素もある事をご理解いただければいいのですが、せめて面白い話になるように頑張ってみます。
ちなみに、『再現』は、身体魔素以外の全ての物質の過去の情報を読み取り、その過去の状態を再現できる最上級のオリジナルギフトです。
一番役に立たないギフトは、人から完全に認識されなくなる『孤立』という、クズギフトです。
これらはすべて設定通り、魂の欲するところ、つまり、彼の前世の生き方に関係しています。
今この作品を読まれている方に中にも、強い主人公が嫌いな方がいるかもしれませんが、作者は、努力して強くなる主人公が好きなんで、それに付いては我慢していただく他はありません。
それに、ケンぐらいの強さの人間族なら、この世界にはたくさんいます。
ギフトに付いても、これ以上のギフトの持ち主はいます。
彼をチートと言うなら、ヨシトなら人神レベルになってしまいますから。




