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SCARLET  作者: 九条 隼
俺達天才サイキッカー!:超能力者達の話
55/58

4-4とある仲間入りの話



 最後の一粒が滑り落ちたのを見て、女は立ち上がる。静かな部屋から外に繋がる扉に手をかける。

 部屋を出てすぐ、男が座り込んでいた。

 最近飾ったばかりのそれを、ぼんやりと見上げているようだ。指先が鋭利な何かに傷つけられたように赤く染まっている。そして、端には見覚えのない血文字が付け足されている。

 女は目を細めた。


「……誰だ、あんた。ここの家の人間か?」

 男は少しぼんやりした表情で、女に振り返る。


「あたしは赤桐。あなたは?」

「……俺は」

 男はゆるりと絵画を見上げる。自分の指先と、文字と、炎に炙られる男、首のない女。それらを目で辿って、男はまた口を開いた。




「……俺は、伊織。それ以外は、どうやら忘れたらしい」




 女は男を部屋へと招いた。どうやら男は自分の靴を取り戻せたらしい。女は男に言う。





「終焉屋へようこそ、二代目。ここは、滅ぼされた世界。終焉を迎え、朽ちることすら叶わない世界。あなたはこれから、ここであなたの終焉を待たなければいけない。ここから出ることは許されない。気が遠くなるような時間を一人で待たなければいけない。世界に奉仕すること。それが、あなたに課された使命だ。……歓迎するよ、伊織さん」




 




 貴方の話はまだ始まったばかりだ。




 



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