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アオバ5

 『コルセッテ·ハルテのグローブ』とは、かつてアメリカという国でもっとも強いと恐れられ尊敬を集めていたプロボクサーであった。

コルセッテ·ハルテは、普通の産まれだが15歳の時にたまたま寄ったボクシングジムで人生を大きく変える事になる。

彼は、ボクシングの才能がありそれを見込んだジムのオーナーが彼を鍛え数々の大会に出場させると頭角を表すように優勝をかっさらい遂には、タイトルを獲る程に成長し35歳手前で引退した。

引退後は、解説者の仕事をして生計を建てていた。

だが、ある日『世の中のテクノロジーは、文化を阻害し文明を退化させる』という思想を持つようになり、水道ガス電気といったあらゆるテクノロジーを捨て自らが森に建てた小屋に住みそして、『だから、暴力によって目を覚まさせるしかない』と考えて爆弾を作り総勢五十人の死者と百名以上の怪我人を出し最後は、捕まったがその日の内に自殺した凶悪な爆弾魔が使っていたグローブだが、このグローブには、一つの能力しかないが彼の思想を実現するような能力を持っていた。

それが、『瞬間爆発』だ。

簡単に能力を触れるなら、グローブを使って殴って触れた瞬間爆発を起こすという代物だった。

当然『厄災宝(アーティファクト)』であるからリスクがある。それは、使った使用者自身にも爆発の影響を受けるというもの。

だが、ミルドは現役の頃グローブの能力を封印の『スキル』を持っていたチームスタッフに封印してもらっていた。

しかし、今は封印されていない。

では、どうなるのか?

俺の右手が消し飛び、戦う為にスーツを脱いでしまっていたのが災いしてYシャツの胸元が焼けてサラシの一部も焼けて巻きが緩くなり胸がブルンと揺れる。

痛くないかと言われれば痛みはある。

だが、ミルドにもダメージがあるはずと思っていた。

しかし、ミルドは、無傷だった。

俺は、嫌な予感がした。

本来ならばミルドにもダメージがいくはずなのにダメージがないという事は、かつて現役だった頃に封印の『スキル』で封印していたように『爆発耐性』系の『スキル』をミルドに付与したか、グローブにしたのか判断出来ないが、不味い状況には変わりなかった。

仕方ないと思った俺は、あの『厄災宝』を使う事を決めた。


「大丈夫アオバっち!」

 

大丈夫に見えるか!!

吸血鬼になってすぐに元に戻るとは言え、痛くない訳じゃないんだぞ。

後、アオバっちって呼ぶな。

俺も、受けたダメージはミルド、あんたの身体で払ってもらうぜ。

 

「拘束しろ『影法師(シャドーピープル)』」


直後、壁の方の影から巨大な真っ黒な手が出てきてミルドの右腕を掴む。

ミルドは、抵抗するように左腕で真っ黒な手を殴るが効果がない。

それも、そうだ。 

なんせその手は、影で出来た手を無理やり実体化させているのだから、例え何度殴っても瞬時に修復する。

でも、ずっと同じ事をされるのも面倒だから、右腕も左腕同様掴まれた。

ミルドの両腕を掴んだ真っ黒な手が勢いよく壁に戻って行った。


「『癒しの血(ヒール·ブラッド)』『麻痺の血(パラライズ·ブラッド)』」


俺が使った拳を強く握って右手に出した血『癒しの血』と左手に出した血『麻痺の血』は、読んで字の如く治癒効果がある血と麻痺性の毒がある血だが、俺が何で治癒効果がある血をわざわざ出したのかと言われれば答えは単純な事だ。

ミルドは薬物を打っている可能性があるならば、血をきれいにしておきたい。

俺は、ミルドに近づき血を飲ませようとした。

まぁ、抵抗するだろう、ならば抵抗出来ないように口を無理やり拘束しているのとは別の影の手で口を開けさせて飲ませた。

まず最初に飲ませたのは、右手の『癒しの血』を飲ませてその二分後に反対の『麻痺の血』を飲ませた。

『麻痺の血』を飲んだミルドは、全身が痙攣して声を出すことも出来ずにいた。

そんなミルドをよそに俺は、ミルドの首筋に噛みついた。

俺が首筋を噛む理由は、シンプル。

俺は、吸血鬼ならば、必然的に血を吸うためだ。

その為に『癒しの血』で血液をキレイにしたんだ。

ミルドは、抵抗しようとするが、『麻痺の血』の影響で思う道理に身体を動かせない。

徐々に筋骨隆々だった身体はだんだんと細くなっていき、骨が浮き彫りになり始め最後は、影の手をすり抜けて地面に倒れた。

その身体は、骨と皮だけが残った。

俺は、ミルドに近づき『コルセッテ·ハルテのグローブ』をミルドの手から外した。

骨と皮だけになったおかげかスルリと取れて回収することが出来た。

ようやく、終わった。と思った矢先。


「ボス、迎えに……ボス?」


ミルドの手下だろう男が数人ミルドを迎えに来たのだろう男達は、ミルドの変わり果てた姿に目を見開いてた。


「おい、テメェらがボスを殺ったのか?」

「……そうだと言ったら?」


フェレイさんの回答に男達は武器を取りだし……


「殺す! 犯して身ぐるみ剥いでボスの墓標の花入れ代わりにしてやる!」


まぁ、ボスを殺されたんだからそれは、武器を構えて来るよな……ん?


俺が不意に顎下を触った時に、ヨダレが出ている事に気づいた。

不味いと思っている俺。


『厄災宝』の副作用がもろに出てきた!

血が飲みたい……

喉が乾く……


俺は、自分の腕を噛んで吸血衝動を抑えようとするが、抑えられない。

すると、


「アオバっち! 後は、任せてコイツらは、私がやるから!」


こういう時は、頼もしく感じるんだよなフェレイさんわ。

何度言ったかわからないけど、アオバっちて呼ぶな。

「面白かった」


「続きが気になる」


と思いましたらぜひ、「☆☆☆☆☆」評価お願いします。

面白くなかったら☆1だけでも構いません。

それと、他にも連載しておりますURLを下に張っておくので興味がありましたらぜひ読んでみてください

↓

https://ncode.syosetu.com/n8678ha/


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