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閑話72話 クラリスの追及*

夢魔の館。


 アベルが朝の鍛錬を終えて館に戻ると割り当てられた部屋の前でクラリスに遭遇した。


「おはようございます、アベル様」

「おはよう。……その服は?」


 いわゆる"童貞殺し"のセーターを着ている、それしか着ていないクラリスがそこにいた。


「さすが娼館ですよね。面白いデザインの服が沢山ありました。これは割と大人しめな服だったんですが、似合ってますか?」

「ああ……とても似合い過ぎているから、その格好で外には出ないように…。」


 視線のやり場に困って、挨拶もそこそこに部屋に入ろうとしたアベルの袖をクラリスが掴んだ。そして、クラリスはアベルの耳元で囁く。


「アベル様。……セレスティア様と…あと、メア様とも……致しましたね?」

「………。」


 当然の指摘に言葉を失ったアベル。


「惚けても無駄です。」

「……いや、2人とのそれは治療のために……。」

「私だって、セレスティア様と同じ酷い悪夢をみていたんですよ?…だったら、私の治療もして下さってもよいですよね?」


 上目使いでおねだりをしながら詰め寄るクラリス。


挿絵(By みてみん)


「いや、クラリスはそもそもリリア殿下の奴隷だし、傷をつけるわけには……。」

「傷?……あら、膜のことを仰ってるなら気にする必要はありませんわ。エリスさんに上級回復魔法を使ってもらえば直ぐに元通りになりますもの。」

「……。」


 貴族の闇の部分を聞かされた気になってアベルは閉口した。


「じゃあ、今晩……夜這いに行きますわね♡」


 とんでもないことを宣言し、アベルの耳に口付けをして去っていくクラリス。


 アベルは身の先行きに不安を感じずにはいられなかった。

肉食系クラリスしか勝たん(最高の挿絵だと自画自賛)


リアクションが1000件を超えました。

ありがとうございます。

お礼にXで悪夢の中のセレスティアさんの動画を公開中

https://x.com/code3600/status/2108420282725859457?s=46

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― 新着の感想 ―
閑話72のタイトル、「追求」より「追及」のほうが合ってると思う。
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