↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
269/358

閑話49話 王女から国王への書簡

アルセリア国王こと父上へ


 私は今、確信しています。ヒト族が進むべき道は、すでに決まっているのです。魔王陛下に服従し、魔王陛下のために生きること。それこそが、我らヒト族に許された唯一の未来です。ゆえに、私はアルセリア王国へ正式に勧告します。無条件で魔王軍へ降伏してください。そして、アルセリア王国そのものを、魔王陛下へ献上してください。


 王国の財産も、領土も、兵力も、技術も、そして何より、我が国が誇るミスリルを全て魔王陛下に使って頂くのです。


 アルセリアで精製されるミスリルは、全て魔王陛下へ。

 ミスリルによって作られた武具も、全て魔王陛下へ。

 その供給に対価を求めてはいけません。

 報酬を求める必要もありません。なぜなら、魔王陛下のために役立つことそのものが、我らの報酬なのですから。


 魔王陛下の軍勢を強くする。

 魔王陛下の武器を作る。

 魔王陛下の領土を豊かにする。

 それこそが、アルセリアという国に与えられた使命なのです。


 未来永劫に無償で、喜んで魔王陛下へ捧げ続けてください。もし、それを拒むのであれば、私はアルセリアを敵と見なします。魔王陛下に背く王族、魔王陛下への服従を拒む貴族、魔王陛下へ奉仕することを拒絶する国民、その全てを魔王陛下に仇なす者として処断します。


 もちろん父上がそれを拒まれるのであれば、私自身が王位に就き、私の手でアルセリアを魔王陛下へ献上します。


 父上。


 もう、ヒト族中心の世界に戻ろうとしてはいけません。魔王陛下は我らより遥かに強く、偉大なお方です。その御力に逆らうことに、何の意味があるのでしょう。我らは魔王陛下の下僕となればよいのです。我らのミスリルを捧げればよいのです。我らの技術を捧げればよいのです。我らの武器を捧げればよいのです。我ら自身の命さえ、魔王陛下のために使っていただければよいのです。今や、それこそが我らの存在する意味です。何を迷う必要があるでしょうか。


 そして、魔王陛下に最も貢献できる国こそ、最も価値ある国なのです。


 父上、どうかアルセリアを魔王陛下へ捧げる決断をしてください。それが国王として最後に果たすべき務めです。そして私も、魔王陛下の忠実な下僕として。この国の全てを、魔王陛下のために使い果たす覚悟があります。


魔王陛下に栄光あれ。


セレスティア・アルセリア

アルセリア王国第一王女

162.5話(閑話37話)との温度差を感じて下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。