第九話 メイド
こんにちは、セーフですよね?!
ギリアウト?セーフです!!
主人公 卯月 琥珀
牡羊座 牡羊 ゆず
双子座 兄 双葉 遥斗
弟 双葉 律
獅子座 獅子 レオ
乙女座 乙女 春
牡牛座 牡牛 蓮
魚座 魚 玲
ーーーーーーーーーー琥珀目線ーーーーーーーーーー
その後、修羅場を乗り越えつつ、なんとか放課後まで耐え抜くことができた。
(なんとか無事に終わった!良かった〜。)
「今日は本当にありがとうございました!楽しかったです!」
「また、機会があればここに来たいな〜。」
「会いたいときは、いつでも連絡していいからね!」
こうして、嵐のような三人組は、去っていった............
と、いいたいが、むしろこれからが本番だ!
授業中、考えていた。やっぱ、はやくくっついて欲しいと、イチャイチャして欲しいと!
(そう考えると、今日は絶好のチャンスだ!)
僕だって、記憶が戻ってから何もしなかったわけではない。色々と、情報を集めていた。
(僕だって、結構顔は広い方だ!)
よぉし、そうと決まれば行動あるのみ!
まず、あの三人組は先生と放課後、交流会の感想を言うらしい。それが、終わったあとに、あれに誘えば.......
SHRが終わり、生徒たちが続々と帰っていく。
タイミングを見計らって、双子に声をかけた。
「ねぇ、この後一緒に遊びに行かない?もちろん、レオさんたちも誘って!」
遥斗はうげぇみたいな顔をしているが、反対に律くんは目をキラキラと輝かせている。
「いいですよ!今日、暇だし。ねっ、兄さん。」
「うっ、、、わかったよ。」
(ふふん、計画通り!)
そして、しばらく教室で待機していると、先生とのお話が終わった三人が帰ってきた。
「あれ、もう帰ったと思ってたけどなんでここに?」
「あっ、わかった!俺たちと遊びたいんでしょ!」
蓮さんがドヤッ、とした顔で言ってくる。まぁ、あながち間違っては無い。
「遊びたい、と言うよりかは行きたいところがありまして。」
「うわ〜、悪い顔してるよ、琥珀くん。」
玲さんがニヤニヤしながら、そう言う。
「面白いですよ。」
多分、今僕の顔は結構なゲス顔だろう。
それでも構わない。本当に面白いところだから。
みんなを連れてきたのは、ーーメイドカフェだった。
「.......」
みんなが、ポカンとした顔で僕を見てくる。
(そんな顔で、こっちをみないでくれ!)
「えーっと、琥珀くん?ここって、メイドカフェだよね?」
「そうですよ。」
「まあ、いいからはやく入りましょう!」
みんなは、困惑しながら、素直に入ってくれた。
男子高校生集団、しかも無駄にイケメン揃いの僕たちが店に入ると、案の定、店内の空気が一瞬で変わった。視線が痛い。
(ここまできたら、逆に面白いわ!)
「いらっしゃいませ。
このお店は、本日が初めてですか?」
「いえ、二回目です。
指名したい子がいるんですが。」
「了解しました。どの子を指名しますか?」
「じゃあ、この『桜』って子でお願いします!」
ぼくが出来る限りの極上スマイルを見せつつ、店員さんとお話する。
(こっちだって、だてに主人公やってないんでね!)
「はい、桜ですね。
では、先にあそこの席に座っていて待っていてください。」
みんなで、席に座ると、真っ先に遥斗が突っ込んできた。
「なんでそんな手馴れてるんだよ!?
そんで、これ俺ら必要?さっきから、大分視線を感じるけど!」
(さすが、ツッコミ役、的確だ!)
そんなことを思っていると、メイドの子が来てくれた。
「こんにちは、桜です!よろしくお願いし.......っ、ます。」
よろしくお願いしますに、結構間があった。だが、すごく自然なスマイルを崩さないあたりさすがプロだと感じる。
すると、玲さんが首を傾げた。
「ん?気のせいかな?」
「では、メニューが決まったら、またお呼びください。」
メイドさんが、そそくさと去って行く。
「どうかしたのか?」
蓮さんが尋ねると、玲さんはあごに手を当てて呟いた。
「いや、さっきのメイドさん、クラスの委員長くんの声に似てた気がするな〜って。」
(いや、かん鋭すぎだろ!
なんで!ホストだから?それとも第六感?)
(これは、正直に言うべきか?メイドは、乙女 春だと。)
そう、さっきの「桜」というメイドは女装した春なのだ! ちなみになぜ知っているかというと、僕が事前に一回来て情報をゲットしていたからである!
(はっ、いけないいけない。う〜ん、正直に言うか!)
「そうですよ。」
「「「「「は??」」」」」
面白いほどに、みんなの声がハモった。
「いや、だからあのメイドさん委員長ですよ。」
「いや、なんでお前が知ってんだよ!
え、じゃあつまりお前、知ってた上で、指名したわけ?」
「うん。」
「当たり前みたいに言うなよ!」
僕と遥斗の漫才が繰り広げられる横で、玲さんが真顔で言った。
「えっ、めっちゃメイク上手くね?」
「どう考えても、注目するのそこではないだろ!」
遥斗の、真っ当な意見が飛ぶ。
そんなことを思いながら、ふと横を見るとメイドさんが立っていた。
「お前さぁ、なんで知ってるんだよ。」
ドスの効いた低い声でそう問い詰めてくる。
(あっ、僕の人生終わったかも。)
「え〜、この子がほんとに委員長くんなの!?
すっごい可愛いじゃん!メイク上手いね!
やっぱ、連絡先交換しない?」
玲さんが、すごい勢いで詰めていく。
(えっ、距離近すぎない?尊っ!)
「いや、あの……マジでバイト中なので、さすがに……っ」
顔を真っ赤にしてメニュー表で顔を隠す春。
(え、なんか僕のときと、態度違くない?ていうか、バイト中じゃなかったらいいの?ここの二人いいかも!)
隣を見ると、キラキラして目を輝かさせている律くんがいた。
「同一人物ってわかんなかった!すごい!
どうやったら、そんなことできるんですか?」
律くんを皮切りにみんなが次々と質問攻めしていく。
「いつから始めたの?」
「どこのコスメ使ってるの?」
「なんでここにしたの?」
質問の嵐に春は完全に、しどろもどろになっていた。
「あの、その……っ! か、勘弁してください! っていうか帰れ!」
「でも、僕委員長くんの、可愛い姿もっと見てたいな。」
玲さんがふっ、と微笑みながらそんなことを呟く。
「なぁっ?いや、ばっ、、、、うぅ」
急な不意打ち攻撃に春の顔が紅く染まっている。
(すぅぅぅ、トウトイ!!死にそう、急な栄養過多で死にそう!)
「と、とにかく今日のところは帰ってください!」
限界を迎えた春によって、僕たちは見事に店から放り出されたのだった。
まじで、変なところですが終わります。
グッバイ!




