第46話:機械仕掛けの邪神―ザ・エビルデウス・エクス・マキナ―その1
トリガー:
「ようやく本性を現したって訳か・・・・・・・!!」
苦々しく呟きながらトリガーは目の前のアバドンが変身した“機械仕掛けの邪神”を睨み付ける。
人間だったサイズからデモンデウスと同サイズとも云えるほどの大きさへと巨大化していたアバドン。
特に目を引くのは更に大きく肥大化した両腕だ。
巨大な顎を有した獣の様な形状をした悪食を為すことも辞さないといった感じの醜悪な巨腕。
闘争心という戦士としての矜持と人としての欲望の限界の果ての狂気。
それらが混在し、融合した姿。
王者という風貌も風格もない、ただただ“己の飽くなき欲望”をさらけ出している人を棄てた獣。
それが目の前にいるアバドンと呼ばれた男の成れの果ての姿【タイラントビースト】である。
アバドン:
『グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!』
咆哮を上げると同時にステージを破壊する。
ツルギとトリガーは急ぎ、ステージから離れ、距離を空けていく。
会場も完全にパニックと化し、ライカ達以外の観客達は蜘蛛の子を散らすかの如く、一目散に出口へと殺到している。
ライカ:
「とんでもないことになったッス」
ヨハネス:
「ライカくん。デモンデウスは呼べるかね?」
ライカ:
「デモンデウスはクロくんと一緒に召喚の詠唱をしないといけないんス。一応【ロンギヌス】へ連絡すれば投下してくれるッスけども」
マナ・ケミア:
「流石にそんな時間も余裕もないよね」
そういったマナ・ケミアは会場の方へと視線を向ける。
今だ咆哮を上げながら獲物を問わず無差別に破壊し始めているアバドンだった邪神の獣はすぐにでもコロッセオから外に出る勢いとなっている状況だ。
現在、ツルギとトリガーが意識を誘導する様に攻撃を行っているがそれもいつまでも続かないのも問題である。
ヨハネス:
「よし。ライカくん。我々が機体を呼んでツルギくんの近くまで運ぶ。我々が注意を引いている合間にデモンデウスを呼び出すんだ」
ライカ:
「了解ッス!」
ヨハネス:
「よろしい・・・ではレディ!」
マナ・ケミア:
「いつでもいいよ先生」
マナ・ケミアの応答に聞き、ヨハネスは共に“機神召喚”の詠唱を行う。
ヨハネス:
「我が求めるは鉄血の刃。数多の厄災を払う破邪の剣」
マナ・ケミア:
「其が求めるは無窮の翅。数多の災厄を貫く閃光の翼」
ヨハネス/マナ・ケミア:
『この声に求め来れ、カドゥケウス!!』




