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機吼斬饗デモンデウス  作者: 貴宮アージェ


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第45話:暴食の格闘王―グラトニーオブバトルマスター―その16

 コロッセオに突如として姿を現した大会の主催たるアバドン。

その光景に観客席もどよめきの声が上がっていた。

先程のアナウンサーの声から既に想定外の事態だというのは誰もが気づいており、先程までの熱狂は完全に鳴りを潜めている様子。

状況を理解できていないからか徐々に混乱が起き始めている。


ライカ:

「これはどういうことッスかね?」

マナ・ケミア:

「とりあえずはサプライズじゃないってのは誰でもわかることだよね」

ヨハネス:

「どちらにしても最悪の事態を想定して動ける様に頼むよ2人とも」


 2人の頷きを確認した後、ヨハネスは試合ステージの方へと振り向く。

ステージ上では今にも一触即発の様な雰囲気を漂わせながら、ツルギ始めとした選手たちとアバドンとの間に緊張感が走る。

降りてきて以降着地の姿勢のまま微動だにしないアバドン。

ツルギは少し冷や汗をかいていた。


ツルギ:

(ここでアバドンが何故?我慢できずに出てきたんだろうがそれにしても様子が―――――)

トリガー:

「―――おい。どうする?全く微動だにしてないってのはちとヤバイ気がするが・・・」


 トリガーがそう言った直後、周囲の戦士達に動きがあった。

当初は戸惑いがあったが今戦士たちはアバドンに向けて仕掛けようとしている。


トリガー:

「おい、バカ。よせ!!」

ツルギ:

「いけない!!」


 2人の静止を余所に残っていた戦士たちはアバドンに襲い掛かっていく。

その姿は理性を失った獣の様に一つの獲物に向けて群がる様に向かっていった。

まさに千載一遇の機会と踏んだと思われるがそう簡単にいかないことをツルギとトリガーは察していたのだがその静止も無意味と終わる。

直後、群がり襲い掛かろうとした戦士たちは無惨な姿で空中に四散していた。

同時に会場で悲鳴が上がった。


アバドン:

「ヌググググ・・・・・・・!!」


 もはやアバドンは以前見た様な孤高な格闘家という雰囲気は失われていた。

そこにいるのは“暴食”という狂気に囚われ、己という存在意義を消失してしまった邪神の成れの果てだった。


アバドン:

「ヌガアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」


 咆哮と取れる絶叫を上げてアバドンの肉体は大きく変質していく。

そして機械仕掛けのの怪物【タイラントビースト】としての姿を衆目に曝すのであった。

笑う男:

「皆様、お楽しみいただけているでしょうか。笑う男(ラフィンマン)と申します。ここからステージは1つ段階を上げさせていただきます。はてさてデモンデウス達“生命(いのち)の戦士”の面々は果たしてどう抗うのでしょうか?ご期待いただけると幸いです」

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