第39話:暴食の格闘王―グラトニーオブバトルマスター―その10
新たな戦士たちの入場に伴い、コロッセオ全体の熱気は更に高まっていく。
それに呼応する様に観客と戦士たちが連動していく感じに狂気と熱気が入り混じり、いつ弾けてもおかしくないぐらいの膨らみ切った風船同然の雰囲気。
ツルギやトリガーは他の戦士とは違い、己の理性を保ち、周囲の狂気に呑まれずに平静を維持していた。
ツルギ:
(この場に来たからこそわかったがまさしく狂気が漂っているな・・・そういう“作り”なのか?)
冷静な感情と視線で周囲を見渡すツルギ。
先程まで狂気を伴いながらも冷静な面持ちだった戦士だが徐々に熱を帯び出している様子。
会場の仕掛けとも考えられるがそれでも彼らの様子は異常と言わざるを得ない。
色々と詮索している所へアナウンサーの声が会場全体へと響き渡る。
アナウンサーの声:
『みんな、待たせたな!我らが格闘王チャンプ、アバドン様主催の格闘大会、ここに開催の時間となったぜ!!』
観客の歓声:
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!』
呼応する様に観客の声が一斉に湧く。
その様子に観客席に座っていたライカが若干引いている。
ライカ:
「なんというか凄い熱狂っぷりッスね・・・ひどいぐらいには」
マナ・ケミア:
「生の試合ってこんな感じなのかな?」
ヨハネス:
「全てが同じとは限らないだろうがな」
そんな観客達の声援?と言う名の叫びを静止する様にアナウンサーの声が響く。
アナウンサーの声:
『さあ、会場も温まっているがまだまだこれは序の口。この大会の優勝者は永劫チャンプである我らがアバドンとの挑戦を得ることができる!』
ツルギ:
(そのアバドンの姿じゃ見えないが―――――何かをしているのか?)
アナウンサーの声を聴きながらツルギはアバドンのその姿を探す。
しかし、彼らしき姿は見当たらない。
一応、その容姿は街に張り出されていたポスターで確認できたが肝心の本人が姿を見せていない為、生身での確認は出来なかった。
聞く話によればアバドンは基本的には瞑想に耽っているのが大半らしい。
アナウンサーの声:
『肝心のルールだが至ってシンプルで簡単だ。バトルロワイアル形式で生き残ればOKだ。試合による相手の殺害も構わないぜ!!!』
ライカ:
「え、今回は私が担当ッスか?え~と好きな食べ物は焼きそばとチャーシュー麵にあ、そうだかき揚げたっぷりのぶっかけうどんも良いッスね~え、そんなに食べて太らないかって?――――しょうがないじゃないッスか!!デモンデウスに乗ると私からカロリーをめっちゃ消費させてくるんですよ!!」




