第37話:暴食の格闘王―グラトニーオブバトルマスター―その8
コロッセオの控室もまた殺伐とした雰囲気が漂っていた。
参加している選手はいずれも腕に覚えがある戦士といった風格を伴った者ばかり。
しかしこの場にいる猛者たち強者たちもまた例に漏れずに殺気立った様子を見せている。
選手A:
「早く・・・速く・・・ハヤク・・・!!」
選手B:
「戦い・・・闘い・・・タタカイ・・・!!!」
選手C:
「殺したいコロしたい、コロシタイ、コロセェ!!!」
多種多様というにはあまりにも殺伐かつ狂気を孕んだ今にも決壊しそうなダムの様な雰囲気を醸し出す者もいるなど無法地帯もかくやな危険な状況とも云える。
そんな中にただ一人鐵ツルギは孤独な様子を漂わせつつ静かに1人立っていた。
ツルギ:
「――――――」
その様子を観察する様に悟られない感じに周りを見ているツルギ。
控室にいる選手たちはほとんどが正気を失う一歩手前とも云える状況だ。
少なくとも自分を含めて正常な様子の人間もいる様だが自分以外の彼らがどうなるかは不透明なのは事実。
この大会故に油断は禁物、というべきだろう。
ツルギ:
「――――――」
?????:
「――――――」
ふと視線がとある人物と目が合う。
先程の“正常な様子の人間”の1人ではあるが衣装的な部分も含めてやや物々しい雰囲気を感じさせる。
ボロボロなマントを纏った険しい顔付きの男。
狂気さを感じさせないがどこか普通とは思わせない様な空気を伴った、そんな感じの男だ。
ツルギ:
「――――――」
?????:
「――――――」
お互い視線と目を合わせ睨み合う。
何故かわからないが視線を逸らすのは負け、となんともなく思ってしまったツルギ。
そんなことをしていると向こうから声を掛けてきた。
?????:
「――――――おい」
ツルギ:
「あ、はい――――」
声を掛けられるとは思ってなかったからか少し驚きを隠せないツルギを余所に男はツルギの方へと近づく。
少し緊張が奔る。
警戒よりも気に障ることをしてしまったかと心中で不安が過ぎるツルギに男は再び口を開く。
?????:
「おまえも別の世界の人間か?」
リオ:
「今日も情報はないと味気ないでしょうからおねーさんが一つツルギくんの秘密を教えてあげるわ。実はツルギくんね・・・」
ツルギ:
「師匠、何を勝手に人のプライベート暴露しようとしているんですか!コンプラ違反ですよ!!」




