第36話:暴食の格闘王―グラトニーオブバトルマスター―その7
格闘大会の会場であるコロッセオは活気に満ち溢れた盛況だった。
熱狂とも云える熱気と狂気を伴った会場は参加者及び観客達を突き動かす様に怒号の如き絶叫が飛び交っている。
観客A:
「いけぇー!そこダァー!?コロセェェェェェェ!!!!」
観客B:
「やれェー!!潰せェェェェ!!」
観客C:
「ナニやってんだぁー!!死ネェェェェ!!」
観客達:
“ワー!ワー!ギャー!!ギャー!!!!”
罵声を含めた怒声の嵐が観客席に吹き荒れる。
そんな様子を観客席の一角に座っていたライカ達は若干気圧された様子を見せた。
ライカ:
「なんというか・・・ひどいッスね・・・」
マナ・ケミア:
「熱狂というか狂気そのものに呑まれているというか」
ヨハネス:
「神喰異世界としての特徴もあるかもしれないがこのコロッセオそのものがそういう仕組みなのかもしれん」
ヨハネスはそう言いながら冷静に周囲を観察していた。
元々医療従事者ということも去ることながら年長者としての冷静さも兼ね備えた培われてきたスキルとしての観察眼。
これもあってかヨハネスは周囲の狂気に呑まれている観客達の様子を見ていたのだ。
ライカ:
「どんな感じッスか?」
ヨハネス:
「暴動に陥る程の狂気性とまではいかないだろうがそれでも危うい部分もあるだろう。例えれば水を限界一杯まで注いだコップが置かれたお盆と言った所か」
マナ・ケミア:
「つまり、運んだり持ち上げようとした容赦なく零れる・・・つまりそのまま暴動にまで繋がる可能性があるってことだね」
ヨハネス:
「そういうことだ。しかし、その暴動もどれだけの規模になるかはわからないが留意しておくことに越したことはあるまい」
それを聞いてかどうかはわからないがライカは一抹の不安を抱きながら選手として参加した相方を思う。
ライカ:
「クロくん――――大丈夫かなぁ・・・」
―フラグメント・マテリアル―
クロノス:
「今回は特にお出しできる情報はありませんね」




