第33話:暴食の格闘王―グラトニーオブバトルマスター―その4
ヨハネスの言葉にツルギは再び思考する。
自分達が遭遇し消滅させた神喰異世界群はいずれも邪神の眷属と化した者達による虐殺とも云える光景が起きていた。
己以外の命をムシケラの様に弄び、辱め、吐き捨てる様に己の都合だけでしかない地獄の様な有様。
場合によっては余りにも語るも出来ないというよりもおぞましい背景などもあってか今でも思い出したくもないほど。
ライカも帰還の度に最初の頃は酷く落ち込む様子を見せていたぐらいにはあまりにも酷過ぎた。
ツルギ:
(―――――その後は半ばヤケ食いの様にいつもの倍以上に食べてた時期もあったな・・・)
かくいう自分もまた最初辺りはあまりにも酷く嗚咽を我慢していたこともあった。
ツルギ:
(師匠も言っていたが邪悪な本性はいとも簡単におぞましいことも平然と行える、と――――――)
あの時は師匠も神妙、というかかなり険しい表情を浮かべていたことを今でも覚えている。
師匠から邪悪なる者達と戦うことへの術を叩き込まれている時、いつも言っていたことがある。
“邪悪なる者の言葉に心を奪われるな”
意味を聞いた時は何故、奴らが命乞い紛いの抵抗をしてくるのか理解し、初めてデモンデウスとライカと共に戦った時にそれを実感したことで己の胸の奥底に刻み込まれた言葉だ。
奴らは決して他を何とも思わない。
上辺だけはそう見えるだけで実際には人間含め全てを何とも思ってなどいない。
それだけにそんなふざけた存在に無様に無惨に踏みつぶされる生命を考えれば――――
ライカ:
「―――クロくん。アーンして!!」
ツルギ:
「――――え、ライカ?・・・あ、アツ!?」
不意に呼びかけられそのまま指示通りに口を開くとライカから口に肉串の先端の肉を入られるツルギ。
出来立てだったのか、熱さに若干驚きながら咄嗟に串を取って肉を冷ます為に息を吹きかける。
その様子にライカはクスクスと笑みを浮かべる。
ツルギ:
「ライカ・・・流石にちょっと怖いよ・・・ありがとう」
ライカ:
「それに関してはゴメンだけども考え込みは良くないよ・・・こういう時はしっかり食べよう。クロくん、男の子なんだから!!」
そんなやり取りをしていた二人を微笑ましく見ていたヨハネス先生であった。
ヨハネス:
「若いな――――青春か・・・フッ、私も歳を取ったな・・・レディ、どうした?」
マナ・ケミア:
「先生、これを見て」
―フラグメント・マテリアル―
聖杯計画-1
「【ウロボロス8】の面々が進行している謎の計画。その全容は今現在では謎に包まれているが【神喰異世界群】と深い関りがあるとされている」




