第3話:機械仕掛けの神殺し―アンチデウスエクスマキナ―その3
?????:
『神喰汚染率、急速に低下。現在17.8パーセントです』
遥か上空、地球世界の表現で言えば宇宙と地上の狭間とも云える大気圏において巨大な飛行物体が鎮座する様に滞空していた。
その艦橋であるメインブリッジにおいて艦長風の初老の男性が船のメインシステム【ソロモン】から報告を受けている。
報告を受けた艦長の男性は杖で支えている右腕とは逆の左腕で蓄えたあごひげを触りながらその強面な外見とは裏腹な軽快な口調で言葉を発する。
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「どうやらあの2人は上手くやったようだな。流石“博士”が選別しただけのことはあるわなぁ~」
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「ですがエイハブ船長。これでここの神喰異世界は崩界へと至るんですよね?」
先端にいるブリッジ要員の1人が振り向きながらエイハブ船長へと疑問を投げる。
エイハブはそうだなぁとひと間置きながら疑問に答えるべく、言葉を続けていく。
エイハブ:
「とはいえ、お目当てのヤツではなかった・・・というのは間違いないな【ソロモン】?」
ソロモン:
『肯定します。神喰度合いとしても“軽微”であることから恐らくは“枝分かれした分岐”であることと見て間違いないかと』
【ソロモン】からの返答に対してエイハブ船長はフム、と声をこぼす。
エイハブ:
「足跡は辿れるか?」
ソロモン:
『おそらく難しいかと――――枝分かれしているのもそうですがこれは末端に近く、“本体”から切除されている可能性も高いでしょう』
エイハブ:
「簡単には“本命”は釣り上げれないか―――――上等だ」
エイハブ船長は不敵な笑みを浮かべながら支えになっている松葉杖を地面に突き立てながら指示を出す。
エイハブ:
「よーし、二人ごとデモンデウスを回収後、現界域から離脱。その後は通常運行で進行してくれ」
オペレーターズ
『イエッサー!!』
ブリッジクルーの応答を聞くと彼は艦長用のシートに深く腰掛け、ひと息付く様に深く息を吐いた。
そこへ1人の女性が後ろから姿を現す。
エイハブ船長は姿勢を変えず、後ろに現れた女性に声を掛ける。
エイハブ:
「おう―――――心配になって見に来たのか?」
?????:
「そういう訳でもありませんよ。ただまたハズレだったのは残念ですけども」
エイハブ:
「漁にしても狩りにしても同じよ。座して待つ。その時が来るまでな・・・ソイツを見極めないといけないがな」
?????:
「流石ですねエイハブ船長」
エイハブ:
「おまえさんもな・・・レディA」
レディAと呼ばれた口元以外を覆った仮面を付けた女性はエイハブ船長の隣へと立ち、メインスクリーンに映る外の背景を見ていた。
そこには“神核”を除去し、こちらに気付いた視線を向ける黒金の巨人――――デモンデウスを見つめている。
レディA:
「――――これも運命なのかしら・・・デモンデウス」
―フラグメント・マテリアル―
メギドアームズ・ゴッドイーター
「デモンデウスの右腕として組み込まれている対神用多目的複合殲滅兵装。右腕を失ったデモンデウスの新たな腕として移植された。マシンガンやパイルバンカーにチェーンソー、火炎放射など多彩な武装機能を有しており、いずれも神話に存在する“神を殺した存在”の名前を有している。元々はデモンデウスの携行武装として開発されていたのだが四肢を失ったデモンデウスのパーツとして組み直された。なお、多彩な武装を組み込んでいるのに積載量などに関しては開発者曰く『企業秘密』らしい」




