第10話:黒鉄の執刀者―マスターオブカドゥケウス―その2
神喰異世界群へと突入したロンギヌスは人ないしは生命反応があるかないかを調査した。
今回の世界は生命反応を感知出来たが油断は出来ないものもある。
神喰異世界群は邪神によって好き勝手に壊され弄くり回された世界。
その為、基本“神喰異世界群”は邪神と化した者達の我欲と願望が世界を形として付与された塗り潰された場所。
邪神が支配権を有する世界故に降り立つだけでも危険性が伴う危険地帯でもあった。
とはいえ、必ずしも危険ばかりではないのも確かでそこら辺もまた邪神達の匙加減による部分もあり、いい加減に思えるかもしれないがその世界の住人達からしてみれば迷惑極まりないとも云える。
そんな世界を放置しておくのはあまりにも危険だからこそ彼ら“恐怖を狩る者たち(ハンティングホラーズ)”の存在が大きい。
神殲組の面々もそういった“恐怖を狩る者たち(ハンティングホラーズ)”が集結した対邪神への反抗組織。
邪神に抗う最先端の戦士たる鐵ツルギとライカ・ラヴクラフトは新たに出現した邪神に神喰された世界へと降り立つのであった。
ライカ:
「思ってたよりかはフツーっぽい?雰囲気や背景的には時代は世紀末♪って感じっスけども。あと空」
ツルギ:
「なんで世紀末部分は歌詞のフレーズ的に?」
荒廃した街中に降り立ったツルギとライカはそんな会話を介しながら周囲を見渡す。
街並みこそ近代もとい現代の都市部を彷彿とさせる感じだが違和感は凄いものである。
それはビルのほとんどが廃墟の様にボロボロに荒廃し、人が住んでいる気配を感じさせるが活気をあまり感じさせない雰囲気。
というよりかは“何か”を恐れているかの様に皆、怖気ながら生活している様な感じだ。
そんな中、ロンギヌスに居るレディAから通信が入ってきた。
レディA:
『どう、街の様子は?』
ツルギ:
「今の所は――――少し街の活気は高くない感じですが普通という感じですね。街の住人もそこまで敵意を抱いている様な雰囲気でもないですし」
レディA:
『わかったわ。ただし、油断はしないで。そこはもう敵のテリトリー側だから何が起きるかわからないわよ』
ツルギ:
「了解です」
ライカ:
「了解っス!!」
二人はそう返答すると通信を終え、再び街を散策していく。
街並みにそうだが住人たちの服装も現代風に見えるがどこか皆、くたびれた印象を与える。
また街の住人達は見た所、全員が人間ではある様だ。
神喰異世界によっては人もまた異なる。
場合によっては“人ならざるもの”がヒトの代わりを務めていることもあり、場合によっては人が家畜の様な扱いを受けている様な場合もある。
想像だけでも最悪な気分になるがそういう世界も普通にあり得るのだ。
以前ライカが言っていた“ボクの考えた最悪=最高の世界”なのだろう。
そんな世界とツルギ達は戦っているのだ。
ライカ:
「うきゃ!?」
突然、素っとん狂な声を上げるライカにツルギは振り向く。
ライカの前には黒衣の服装をした大柄の男性が立っており、どうやら彼女はぶつかってしまったらしい。
ライカ:
「ご、ごめんなさいッス・・・」
????:
「こちらこそすまない。ケガはないかねお嬢さん?」
ぶつかってしまったライカに対して紳士的な態度で心配する男性。
そこへツルギもライカへと寄り添う。
ツルギ:
「大丈夫かライカ?すみません、不注意とはいえ・・・」
????:
「気にはしてないよ。それとキミ達は見ない顔だね。新顔かな?」
ツルギ:
「えっと――――」
男性の問いにツルギは返答に困る。
それを見た男性はフッと小さく笑みを浮かべながら声を掛けた。
????:
「立ち話もなんだ。私が借り受けている住居へと案内しよう。そちらの方が色々と話しやすいだろう」
ツルギ:
「すみません、あのお名前は――――?」
ツルギの問いにおお、すまないと男性は一言謝る。
????:
「自己紹介もまだだったのにこの様な怪しいおじさんの言うことを聞く訳もないだろう。済まない済まない」
謝罪しながら男性は黒いサングラスをかけ直しながら改めて自己紹介した。
????:
「ワタシの名はヨハネス・ハザマ・ブラックマン。この格好でわかりにくいがこれでも医療従事者だ。よろしく頼む」
レディA-1
「【神殲組】の司令官を務めている仮面を被った大人でミステリアスな雰囲気を醸し出しているお姉さん。年齢は永遠の18歳らしい(クロノス曰く)。レオタードにタイツにジャケットという中々攻めたファッションになっているがこれは本人の趣味ではなくロンロン博士らのコーディネートによるもの。本人曰く戦闘も可能ではあるが邪神戦闘は大概が巨大種との戦闘な為、基本はロンギヌスで指揮を執る。」




