王宮編8
「あの三人みたいなアホばかりというわけではないで、
安心てください。あんなのは、まれですから、
時々本当に、あの人たちが、モルモットに見えてくるかもしれないですが、
容赦してやっていただけるとうれしいです。
悪気はないんですよ?ただのアホなだけで…ね?」
クラトスさんフォローしたようで全然してねえ笑顔はさわやかなのに、
言ってる事、ひどいし……。
つか、今気になってることって聞いた方がいのかな?
秘密にしたいには雑すぎる気もするし……。
試されてるか?俺?
「あの…少しいいですか?」
「なんですか?」
クラトスさんはニコリと笑って応対してきた。
ただ表情が読めない…俺が、質問することを想定してたのか…否か……。
「えっと、ベランダにいる方と天井にいる方と
ドアの外にいる方と花瓶のところの隠し扉の中にいる方って、
クラトスさんの差し金ですよね?
それでなんなんですか?私に話したいことがあるんですよね?」
俺がその事を聞くと、一瞬驚いた顔をした後、本当に、楽しそうに笑った。
多分これが、この人の本質なんだろうな……。
「そうなんですか? いるんですか? 私にはわからないですけどね?
巫女様はどうしてそう思われたのですか?」
わざとらしく言ってきた、理由ってほどのものではないが言うしかなさそうだ。
「…えっと一人の時から気配は感じていたんですが、
護衛かな?なんて考えていたんですが、
でも、誰からか分かってなかったんですよ、
分かったのはさっき3人が出て行くときにクラトスさんじゃあどうぞ?ってドアを開けたじゃないですか、
その時に、ドアの前の隠れてた人が、少し動いた気配があったんです。
貴方なら、絶対に気がついたはずですよね?なのに何も言ってこなかった。だからです。
でも、隠れてる人が護衛じゃないかなって思ったのは、
私が、一人の時に襲ってこなかったから、
すると、導き出される答えは、クラトスさんが私に何かしたい事があって、
その返答次第では、私を始末するためですよね?」
クラトスさんは表情を変えなかった。
「…面白い考え方ですね?
でも、その前提として私が、三人が読めなかった気配が私に読めるということですよ?
読めていたのに、巫女様の持論では私がわざと無視したってことでしょう?
あの三人はアホですけど、アトランティス最強の方たちですよ?
戦豪主というのは、そう言う立場です。それでもですか?」
「はい、そう思います」
もう分かっているんだ…だって……。
「その根拠はなんです?」
笑えた…こんなところにも彼女を見ると思わなかった。
「はは…だってクラトスさん「そうですよ…ね?」っていたとき、
高速で、打ち出してきた三人の手を同時に撃ち落としたじゃないですか……。
三人の手の動きは何とか見きれたんですけど、
クラトスさんの手は残像でしか見きれなかったんですけど……」
言い終わると、クラトスさんが、おなかを抱えて笑い始めた。
「あははははは、クスクス…面白いです! 巫女様は!
久々に、こんなに面白い研究対象を発見しました!!!フフフフ」
一通り笑い終わった後クラトスさんは、メガネをはずして、涙をふいた。
俺はというと、おいてきぼりで、呆然とその姿を見ていた。
「ふう…あまりにも楽しくてつい、笑いすぎてしまいました。
巫女様の前で、失礼でしたね? 申し訳ありません。
もう話する必要は、ほとんどなくなったのですがね、ですが、まあ
シャドウたちでてきなさい! 貴方達の気配は気付かれたみたいですよ?
本当にこんなに楽しかったのはいつぶりか…クスクス
私の太刀筋を見きられたのなんて初めてですよ……」
シャドウと呼ばれたのは、隠れてた人なのかさっと4人が出てきて、服従のポーズを取った。
「「「「ここに…」」」」
うん、聞いていいですか?とりあえず彼女に似ているって点で…
「クラトスさん……。貴方って、何者なんですか?」
クラトスさんは、楽しそうにとろけるような笑みを向けてきた。
王子より年食ってる分色気が半端なかった。
「ただの研究者ですよ?」
一つ言わせてくれ!!!絶対そんなわけないだろ!!!
お知らせ
少しの間、執筆を休止します。
今日が次の更新予定でしたが、今日も無理となります。
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