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【完結】刻の檻刀シリーズ②偽りのsânge ー赤き薔薇が示すものー  作者: 慧依琉:えいる


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第51話:ケルドア対ケンとダナ!…ケルドア、ついに倒れる!



ジャリ…ジャリ…。

脚を運ぶ砂利を含む土を踏む音が、まるで二人の焦りを映し出しているかのように聞こえる。


少し前までは霊体の具現化だったケンとダナ。まだ人間としての身体には馴染めていない。そんな不安定な中、二人は対戦を決意した。




ケルドアは見た目はしなやかな女性に見えるのに、実際には硬い身体だった。

身体強化で硬化した腕も脚蹴りも、彼女に対して何も効果を発揮しなかったのだ。こちらがいくら二人とはいえ、勝てる自信が無くなってきた。その焦りは彼等の額にある冷や汗が物語っていた。






「あら…。お兄さんがた。そんな弱気でしたら年上女性は口説けなくてよ?」




クスッと笑うケルドア。


こういう時、相手にするのはいつもケンの方だが、何故か今回は違った。




「残念ですね。僕の理想はあなたのようなケバイ女性ではないのでね。」




本心から出た言葉だが、それを聞いてケンが焦る。




「おいおい、ダナ。そんなに煽るな!」




そう言ってダナを静止する。だが、もう遅い。ダナの言った言葉はケルドアを余計に苛立たせた。




「はっ!若造が!ケバイだと!?」




ケルドアが言い放った途端、またもや大きな爪をドーンと地面に突き刺した!


それはダナがいた場所のほん近くだった。

きっと脅すためにダナを狙ったのだろう。




「ハハッ、これは本気でいきますか…。ね?ケン。」


「チッツ、お前…。こっちは最初から本気だっつーの!」




ケンとダナが会話をしていると




「ゴチャゴチャうるさいわね!」




そう言って再びケルドアの爪が二人の間に突き刺された!






ドォォォォン…!




ケルドアは気付いていない。これで二回爪を地面に差した状態だ。




巨大な爪は地面深くまで食い込み、一瞬では引き抜けない。



つまり、ケルドアは両手がふさがっている!






「─────今だっ!」








ケンとダナはケルドアに向かって今度は「真剣」を召喚した!




「汝、我の元に宿りし剣よ、姿を現し給え。」




二人が同時に言霊にすることで二人のそれぞれの手に銀で出来た剣が現れた!




剣を手に取るケンとダナ。








一方、地面深くに爪が刺さってしまい、身動きが取れずに焦るケルドア。2人の剣を見て焦りを感じ必死に爪を地面から抜こうとするが抜けない。






「お覚悟っ!」






その言葉を皮切りに二人はケルドアの背中にその剣を突き刺した!






「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………………っつ!」








ケルドアは大きな悲痛な叫び声を上げた!




ケンとダナが使った剣は純銀制ではない。だが、致命傷を与える事は出来たはずだ。

現にケルドアはその場で動けずに息耐えていた。


純銀で出来ていないため、その身体は灰にはならなかった。






「これ…、また復活するってことはないよな?」


「多分………………?」






ふっつ、ケンとダナはお互いに顔を見合って笑った。




「さて、俺たちは応援に駆け付けた方がいいのか?それとも、コレを監視していた方がいいのか?」


「応援に駆けつけてもこれから先に出くわす奴らは遥かに危ない奴らなんだろ?私たちが行く事で他の奴らの足手まといにはなりたくない。」




ケンはダナの方を見た。ダナのその言葉、それは恐怖からではなく本心からだろう。

ダナらしい考えだと思った。






「よし、わかった。そうしよう、ここでコイツが復活してこないかどうか、監視するのも重要な役目だよな。灰になったらもう復活はしないだろうけど、まだ身体があるんだ。万一ってこともあるしな。」


ケンがそういうとダナはホッツとした顔を見せた。








***




その頃、先に進んだ輝夜たちは想像通り、ザンテに出くわす。


すかさず輝夜と満流の前に出る悠一。




「ーハハッ、今度は僕の番ですね!お二人とも!ここは任せて先に進んで下さい!後から追います!」




輝夜も満流も強く頷いた。ザンテはかなり強いから不安はあったが、ここは悠一に任せることにしていたからだ。




「無事でいて!」




輝夜のその一言で悠一は胸の奥からあたたかく力がみなぎってくるのがわかった。




「はい!絶対に…!お二人もですよ?」




悠一らしい返事だ。輝夜も満流も大きく頷いた。そしてここは悠一に任せて先へと急いだ。






「お?!待てっ!お前ら─────っ?!」




ザンテが二人を追おうとした時、悠一の武器である「大鵬剣」がザンテの首元を押さえつけた!




これではザンテは二人を追う事が出来ない。ヴァンパイアであるザンテにとっては普通の刃物類で傷を負ってもすぐに治癒してしまうが、このザンテ。意外にも痛みに弱いらしく怖いようだ。




「お前っ、中々やるな!あのおもっちゃとは比較にならないようだ。」




首元に大きな剣を突きつけられているというのにザンテは物怖じをせずに悠一に対して言う。だが、内心では痛みに弱いので心臓がバクバクしている。悠一の観察力がそのザンテの心理を鋭く見抜く!




「ふっ、そんな大きな口を叩けるほど、あなたには余裕があるとは思えませんが?」


少し煽ってみた。




ザンテは悠一が期待した通りに煽りに乗ってきたのだ。






「─────くそっつ!」




悔しがるザンテの肘鉄が悠一の脇腹に直撃する!




「─────くはっつ‼」




一瞬ひるんだ隙にザンテは悠一から距離を取った。




どちらも真剣勝負に、手に汗を握っていた。




ご覧下さりありがとうございます。現在1話ずつがものすごくゆっくり書いてる感じです。

世界観を広げるために始めた動画作成に時間がかかりすぎてしまって、肝心のこちらがちょっと亀です。

ですが連載を休みたくないので頑張って書きますね!

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