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【完結】刻の檻刀シリーズ②偽りのsânge ー赤き薔薇が示すものー  作者: 慧依琉:えいる


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第23話:ザンテ突然の参戦によりピンチの二人!



雨が激しく地面を叩いている。視界が雨のせいで白く霞んで見える中、満流と悠一は双子のケドリスとパドリスに遭遇し、彼等を捕獲しようとしたところ彼らの上司、幹部クラスの「ザンテ」が現れた。


つまり3:1だ!




「────チッツ!」




満流は一気に焦りを感じた。

この双子とは違ってザンテから感じるオーラは格が違ったからだ。これはサッサとこの双子を先に片付けないとかなり手強い戦いになりそうだと直感したからだ。




突如現れたザンテは自身の眷属である双子たちがやられそうになっているのを目の当たりにし、満流と悠一、それぞれに同時攻撃を仕掛けて来た!




ザンテの手からその髪色と同じように燃える炎を発して満流とケドリスの間、悠一とパドリスの間へとそれぞれ放った!




──────────シュゥゥン!!!




その放たれた炎は鋭い矢のように勢いよくそれぞれの間をすり抜けたため、悠一も満流も双子から離れざるを得なかった。




「ーチッツ!」


これでより一層、満流と悠一にとって不利な状況となったのだ。




「ケドリス、パドリス、お前たちの姿がないと思ったらこんなとこで何をしているのだ?!」


「ザンテ様っ!」




そう言って双子はザンテの元へと駆け寄った。




「アイツですよ、陛下が言っていた〝おもちゃ〟は!」




そう言って満流の方を指さした。




〝いや、待て!さっきおもちゃが増えたって言ってたじゃないか?!〟




満流は心の中でそう思った。そして悠一も同じことを思って満流を哀れんだ。






「ほぉ~。陛下が遊んでやれと言っていたアレ、か。」




そう言ってザンテは満流を上から下へ、下から上へと値踏みするようにジロジロと見た。


見られてる満流はその視線にゾゾッツとして




「そんなジロジロと見るんじゃねぇっつ!」






と怒りマックスで満流の手から霊気をザンテに向けて放った!


だがダンテはそれを片手の平で受け止めてギュッツと握りつぶした!






「────クソッツ!」




満流は焦る。この霊気は本来の力だ。まだ新たに授かった力は出していない。これは頻発して使える技ではないからだ。




「坊主、それがお前の全てか?だったらコッチから行くが?」




ザンテがそう言うと満流に向かって突進してきた!


どうやら武器を使わずに素手で対決しようというのか?ザンテからすれば満流は単に〝おもちゃ〟に過ぎないからなのだろう。






右手でパンチを繰り出すザンテ。身体能力強化により、満流はそのパンチを受けたり交わしたりしながらザンテと闘っている。


「ほほぉ、中々楽しませてくれるな。」


どうやらザンテにとってはまだまだ余裕がありそうだ。

満流も身体強化をしているため平然としている。少し離れた所で見ている悠一は動きの能力の高さについて満流を尊敬の眼差しで見ていた。






「ちょ、悠一っ、そんなに見てないでお前はあいつらのどっちかと闘えっ!」




とうとう満流に見学していたことがバレたようだ。




「ハハハッツ、バレましたか。では、僕も戦うとしましょう。さあ、さっきのお返しをさせてもらいます。どちらですか?」




余裕の言葉で双子に問う。




「僕が行くよ。」




そう言ったのはさっき悠一に捕まっていたパドリスだ。どうやらさっきの出来事が余程悔しかったのだろう。




「パドリス、俺も!」


ケドリスがそう言ったが、パドリスは静かに首を横に振った。本当は加勢してもらいたかったが、ザンテの前で勝手な行動は出来なかったのだ。




ケドリスも同じように本当は加勢したかったが、ザンテの前で勝手な行動は出来なかったから、黙って見守ることにした。


律儀な奴だなと悠一は思った。




〝僕ならそう見せかけて二人で攻撃して倒すけどね…〟




そしてパドリス対悠一の対戦も始まった。


こちらは互いに気を出し合っての攻撃と攻防だ。




ザンテからの激しい攻撃を何とか交わしている満流だが、結界で雨に濡れないようにしてはいるものの、地面が雨の為にぬかるんでいて足場が悪く、足を滑らせることが多く、危うくザンテの凄まじい攻撃をまともに受ける事になりかけていた。




〝一瞬でも気を抜くとあの攻撃をまともに受けちまう。そうなると暫く動けねえかもしれない。〟






満流はより一層気を引き締めていた。


踏み込んだ足が滑り、わずかに体勢が遅れる。跳ねた泥を含むしぶきが視界を奪い、判断を鈍らせていく…。




踏みしめたはずの地面が、次の瞬間、崩れ、次の攻撃でとうとう滑らせたその足が原因でザンテのパンチをあばらにまともに受けてしまった!






────────────ゴフッ‼






いくら強化しているとはいえ、まともに受けると骨折の一つや二つはしているかもしれない。






ドゴオッ────────ズザザザザザッッッツ…!!




満流はぬかるんだ地面へと叩きつけられて呻き声をあげた!






「────ッツゥッツ…!!」




あばらを押さえて苦しそうに顔をしかめている。


すぐさま自己治癒を開始するが相手はその間、待ってはくれない。


「ふぅ、これでようやく大人しくなったってわけだ。さあ、もう少し大人しくさせてから陛下の元へ連れて行こうか、いや、陛下は〝遊んでやれ〟と言ったんだ。遊び倒しても文句は言われないだろう。」


ザンテは低い声でそう言った。






〝遊び倒しても〟つまり、倒してもいい、命を奪ってもいいということだ。




その様子をそばで見ていた悠一は満流の危機を咄嗟に感じて、パドリスへの攻撃をザンテへと向けた。






──────────ドォォォン!




だが、ザンテはその攻撃を交わし、




「そっちのお前も俺に遊ばれたいのか?」




その言葉を皮切りに悠一に向かって突進し、満流も受けたあの一撃で悠一にもあばらを攻撃した。




「………………なっ…!」




一瞬の事で攻撃を交わす間もなくやられた悠一。


二人の絶対的なピンチだ!自己治癒はキングとクイーンにのみ発動する。よって悠一はこのまま戦い続けることが出来ない。




「チッツ!俺たちの判断が間違っていたのか…!」




満流は痛みに耐えながらもとても悔しかった!






ご覧下さりありがとうございます。とうとう本格的に戦いのシーンが必要になってきました。まだまだ表現が下手ですがお付き合い下さると嬉しいです。

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