第84話 第2ターミナル
毎朝6時更新予定です
部屋の先には、第2ターミナルに続いていると思われる扉があった。ジュアルが開けようとしたが、全く扉が動く気配がない
『ファイヤーボール』
扉に攻撃してみたが、全く傷一つ付けることが出来なかった
(どこか、別の場所があるはずだ)
第1ターミナル内を調べたが、第2ターミナルに繋がる扉を見つけることが出来なかったジュアルは、一旦、第1ターミナルから飛行場の外に出てみようとした。
(あれ?開かないな・・・)
ターミナルの外側に出ることが出来なかったことにジュアルは驚きながらも
(もしかして、別々になっていた?)
と思い返し駐機場に出てから第2ターミナルに向かった。
(恐らく、飛行場全体のボスを倒さないと開放されないのだろう・・・)
駐機場から第2ターミナルの扉にたどり着くと、扉は問題なく開くことが出来た。
・・・
(どういうこと?)
第2ターミナルの中は広大な草原になっていた。そして、様々な魔物が跋扈していたのである。
(魔物天国?!)
そして、入ってすぐに看板があった
ジュアルが近づいていくとそこには、
“ここは、我に従わない王国民を抹殺するために飼育されている魔物たちである。人間の立ち入りを禁止する ソウア=シダヨ”
(どういうこと?)
確かに魔物が跋扈しており、その数は多い。だが、この魔物がソウア=シダヨの指示で動くとは思えなかった。
(これも洗脳されていたから?)
とにかく、これらの魔物は駆除する必要があると考えたジュアルは、右手にショートソードを構え、草原に入って行った。すると、草原にいた、あらゆる魔物・・スライム、ゴブリン、コボルト、リザードマン、オーク、そしてオーガまでが、ジュアル目掛けて突撃してきたのである。
(いくら何でも多すぎる)
『アイスエリア』
『サンダーボルト』
『ファイヤーボール』
・・・
スライムやゴブリンなどは、ショートソードで薙ぎ払い、コボルト、リザードマン、オーク、オーガは、魔法で倒したり、負傷させてからショートソードで倒していったのだが・・・
(多すぎる)
”ガード”を発動させたままにしないと、攻撃を躱しきれない状況なので、魔力が激しく消耗していく。魔物を倒しながら進んでいくと、水晶柱のようなものを発見した。見ると、ここから様々な魔物が発生している。
(どおりできりがないわけだ)
狐稲荷から貰った魔力ポージョンを呑んだあと、水晶柱に向かって
『サンダーボルト』
を放つと、水晶柱は縦に大きな亀裂が走った後、粉々に砕け散った。と同時に魔物の発生も止まったのである。
ジュアルは、自分にガードを掛けたまま、周囲に
『ファイヤーボール』
『ファイヤーボール』
『ファイヤーボール』
『ファイヤーボール』
『ファイヤーボール』
『ファイヤーボール』
『ファイヤーボール』
『ファイヤーボール』
『ファイヤーボール』
『ファイヤーボール』
『ファイヤーボール』
『ファイヤーボール』
を自分自身が回転しながら草原全体にいきわたるように連続で放っていくと、草原は火の海になった。
そのまま、”ガード”を発動させた状態で耐えていると、草原は突如消え、倉庫のような広い空間に変貌した。そして、1階の魔物は消滅していたのである。
ジュアルは、床一面に光るものが沢山落ちているのを発見した
(大量の魔石!)
回収したかったジュエルであるが、あまりに膨大なため諦めようとしたとき、見覚えのあるものが目の前に現れた。
『ジュアル様』
それは、ガサ飛行場にいた狐人間であった。
・・・
『一体どこから来たの?』
ジュアルが狐人間に向かって言うと
『はい。狐稲荷様より、ここに転送していただきました。ジュアル様の援軍として派遣される予定だった我らなのですが、転送直前にここのエリアが転送可能になったので、利用させていただいたのです』
狐人間はそう言ってある場所を指さした。それは、半地下のような窪んだ場所で、そこには魔方陣がかかれていた。
『まほうじん?』
ジュアルが驚いて思わず声を上げると
『はい。これは、元々、狐稲荷様がクオカフ飛行場に仕込んでおいた魔方陣なのです。ここに魔石を差し込むとガサ飛行場に帰ることが出来ます』
どうやら、狐稲荷は魔族同様、転送の魔方陣が作れたらしい。魔石があれば、ガサ飛行場に行けることを知ったジュエルは
『では、このフロアに散らばっている魔石を回収してくれないかな』
ジュエルは、狐人間に魔石回収をしてもらい、念のため、周囲を警戒してもらいながら、魔力の回復のため、休憩をとることにしたのだった。
・・・
休憩後、ジュアルは、狐人間を引き連れて2階に移動した。すると、2階の巨大空間の中央に金色に輝く像があるのを発見した。
(あれが、このターミナル開放の鍵かな)
第1ターミナルの経験から、そう思うジュアルであった。
(んっ!)
何か気配を感じたジュアルは、咄嗟にその場から飛び退いた。直後、ジュアルのいた場所には大きな穴が開いていたのである。幸い、狐人間たちはやや後方にいたため、被害は出ていなかった。
(何だあれは?)
攻撃が飛んできた方向を見ると、巨大な大きな鳥・・・いや、ドラゴンのようなものがいたのである。
『ワイバーンだ!』
後方、狐人間たちから声が上がった。どうやら、あれがワイバーンらしい。ジュアルには、その違いがよくわかっていなかったが、
(狐人間たちがワイバーンというのだから、ワイバーンなのだろうな)
ということで、
『ファイヤーボール』
をワイバーン目掛けて放った。ファイヤーボールは対して魔力を込めていなかったこともあり、ワイバーンの翼に当たって霧消してしまった。
(これくらいではダメージはないか)
ワイバーンはジュアルが攻撃してきたことで、その目標をジュアルに絞ったらしく、ジュアル目掛けて、口からファイヤーボールを放ちながら突進してきた。流石に直撃すれば、ジュアルでも無事でない程度の威力がファイヤーボールにも突進にもあった。ジュアルはワイバーンのファイヤーボールと突進を躱しながら、
(何かいい方法はないかな・・・)
攻撃方法を考えていた。
そして、ジュアルは突然、右手を横に広げた。ワイバーンは舞わず突進してきている。ジュアルに当たる直前、左に飛んだジュアルに右手がワイバーンに接触したその時、
『サンダーボルト』
魔力を込めた一撃を放った。右手が接触していたので、距離0で放たれた雷撃は、ワイバーンに直撃した。反動でジュアルも吹き飛ばされたが、運よく狐人間たちにキャッチされたのである。
その後、飛べなくなって蹲っていたワイバーンに狐人間たちが集団で襲い掛かり、ワイバーンは魔石を残して消えてしまった。
(まるで集団暴行だな)
その様子をやや引き気味に見ていたジュアルであった。
・・・
(悪趣味だな)
2階の巨大空間の中央に金色に輝く像は、ソウア=シダヨの像であった。
『サンダーボルト』
ジュアルが放った雷撃は、ソウア=シダヨの像を爆散させた。その結果、第2ターミナルの中に漂っていた何かが晴れたように感じたジュアルであった。
(たぶん、これで第2ターミナルの開放はおわりだろうな)
ジュアルは、狐人間たちにワイバーンの魔石は狐稲荷に贈ることを伝え、第3ターミナルに向かうことを宣言するのだった。
第2ターミナル開放・・・次は第3?




