表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/88

第81話 コチュカ

毎朝6時更新予定です

ひたすら謝り続けるコチュカにジュアルは嫌気がさして来た。

マモトク飛行場まで、追いかけてきて攻撃したコチュカの豹変ぶりに、どうしていいのか解らなかったという方が正しいのかもしれなかった。


『神様とは何か話したのか?』

ジュアルは、仕方なく質問し始めた。


『はい。ジュアル様を攻撃して、返り討ちにあった後、気が付くと、コチュカは白い空間におりました』

『白い空間ねえ・・・』

コチュカの話に、つい呟いてしまうジュアル。


『コチュカは、死後、神様にその空間に連れてこられたのだそうです』

(何か変なことを言い始めたぞ・・・)

コチュカの話に不安を感じ始めたジュアル。


『そこで、金色をした神様にお会いしたのです。神様はおっしゃいました。ジュアルは本来、この国の王になるはずだったのだと』

(そうらしいな・・・九千防からも聞いたぞ)

コチュカの説明に妙に納得するジュアル。


『この国にはびこる問題を一掃するため、ジュアルを王都から脱出させ、ゴマシカの野望を打ち砕き、ソウア=シダヨの野望を打ち砕く必要があるそうです』

(どうやらそうらしいな・・・俺は利用されているらしい)

コチュカの説明に思わず頷くジュアルであった。


『コチュカは、ソウア=シダヨを打倒するために選ばれた戦士・・・だそうです。』

『どういうこと?』

コチュカの説明に、思わず言葉が出たジュアルに


『はい。“このままジュアル様に歯向かった逆賊で死んで畜生道に進むか、ジュアル様の配下として、ソウア=シダヨを打ち倒す戦士になるか決めよ”とおっしゃりました』

(はあ・・・怪しい話だ、あいつ本当に神なのか)

コチュカの説明に、心の中でため息をつくジュアルに、

『わ・・私、コチュカは見ての通り、猫の獣人です。マクサア地方の奥にある隠れ里にひっそり暮らす獣人だったのです。王国で、獣人の立場は奴隷と同じです。その状況を何とかしたいのです。どうかコチュカを配下に加えてください。そして、猫の獣人が活躍できる場をお与えください』

(一体、あいつは何をさせたいんだ!)

コチュカの話を聞きながら、ジュアルは神に対して心の中で叫んでいた。


・・・


結局、コチュカの話に根負けしたジュアルは、コチュカを仲間に加えることにした。

(一体・・・俺はどうなるのだろう)

ジュアルはため息をついた。


『神様からこのあとのことも何か聞いているんだろう?』

ジュアルが諦めたように言うと


『はい。神様からのご指示をお伝えしますわ』

急に元気になって、口調まで元に戻ったコチュカは、何もなかったはずの空間から、大きな白い板を出現させた。

『ホワイトボード?!』

ジュアルが反射的に叫んだ。インストールされた知識が、コチュカが出現させたものを識別したのである

(俺の思考は、時々分からなくなる)

ジュアルは困惑していた。


『おお・・・神様は、確かにこれをホワイトボードと言われておりました。流石ジュアル様ですわ』

そう言うと、コチュカはホワイトボードに何か書き始めた。


・・・


『・・・ということなのです』

コチュカの説明は長かった。ようやく終わった説明に、疲れ果てたジュアルであった。要点をまとめると


・クオカフ飛行場にいる、ソウア=シダヨの配下となった魔物を殲滅し、クオカフ飛行場を開放する必要がある。

・ソウア=シダヨは、イツカイ街に城を建設している。ソウア=シダヨがクオカフ地方から南に広がるこの大きな島を征服して王国の王宮にするための城のつもりなのだが、ここに仮住まいしているソウア=シダヨ諸共、消滅させなければならない


延々と話をしていたのだが、この2つだけである。


『なあ。コチュカ。王国の宰相を城諸共消滅させるって、どうやってするの?』

ジュアルの土木な疑問に


『この建物にある兵器がなんであるか、ジュアル様はご存知のはずですわ』

そう言ってコチュカは不気味に笑ったのであった。

(まさか、この魔族が開発した兵器を使えと・・・)


『運ぶのは、コチュカの異次元ポケットに収納すればよいのですわ。城の周囲は、幸い、今は何もないので、包囲して放てばよいのですわ』

何の疑問も感じていないコチュカに

(どうやって、包囲するんだよ・・・全く)

ジュアルはため息をついた。


・・・


『先ずは、クオカフ飛行場か・・・』

諦めたように呟くジュアルに


『はい。ジュアル様は、単身、クオカフ飛行場に乗り込んでいただき、クオカフ飛行場を開放されたら、一旦、ここに帰還してほしいのですわ』

『単身?』

コチュカの言葉にジュアルは耳を疑った。自ら配下にしてもらうように懇願したコチュカが、どういう訳かクオカフ飛行場には行かないらしい。


『コチュカは付いてきてくれないの?』

ジュアルが不思議そうに言うと


『九千防様とその配下の河童の皆様、狐稲荷様とその配下の狐人間の皆様、そして、一反木綿様が、各方面から、イツカイ街に進軍するように装いますわ。そして、ジュアル様がクオカフ飛行場を開放するために活動されている時に、コチュカはこの建物にある兵器をイツカイ街に移動しておきます。ソウア=シダヨの軍は、進軍してくる九千防様、狐稲荷様、一反木綿様に対処するため、軍を動員して出撃させざるを得ません。僅かな手勢のみになったイツカイ街を包囲するように兵器を配置しますわ』

コチュカは自信たっぷりに話しているが


『コチュカ。その手勢から兵器をどうやって守るのかな?』

ジュアルが首を傾げながら言った。

コチュカの改造・・・神様はコチュカを改造したらしいのですが・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ