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第80話 マモトク飛行場のターミナル

毎朝6時更新予定です

 タキュウキ飛行場のノースエプロンでBE36を異次元ポケットから取り出して、外部点検を始める。前回、飛行した時間が5分足らずだったこともあり、燃料が補充されているのかは、よくわからない。異常はないので、操縦席に座ったジュエルは、いつもの調子で点検を行っていく。その後、イグニッションキーを回してエンジンをスタートさせた後、滑走路の南端まで移動してから、ランナップを行った。河童も早々に退散すると言っていたので、しばらくは無人の飛行場になりそうである。島の対岸にあるダンカの街に冒険者ギルドがあるらしいので、いずれは、この飛行場結界が無くなっていることに気が付くのだろうが・・・。


 ランナップを終わった後、滑走路に移動、先ほどの感じだと、ほぼ無風なので特に支障はない。スロットルを押し込むとBE36は離陸滑走を開始した。

速度が73㏏を超えたところで操縦桿を引くと、機体が浮いた。

(この動作にも、慣れたな)

脚を格納して、高度が500ftに達したところでレフトターンして山に向かう。ふと飛行場を見ると、展望デッキに水色の羽衣を来た何かが手を振っていた。

(誰だ?)

ジュアルは不思議に思いながらも翼を2回振ってから、高度を上げていく。

6500ftに達したところでレベルオフして水平飛行に移行、ミクスチャーを絞って、カウルフラップを閉じてから進路を南西に取っていく。VOR1を112.8MHzにセットして、ホーミングを開始した。

(これで帰ることが出来るはず。先ずはゆっくり休みたい)

ジュアルはとりあえず、早く帰って休みたいと考えていたのである。


・・・


30分後、マモトク飛行場のR/W07に着陸したBE36は、東側にある、小屋を目指して移動していく。誘導路を、駐機場を過ぎてしばらく行くと見覚えのあるFA200やPA28が駐機しているのが見えた

(ようやく帰って来た・・・)

小屋の前にBE36を止め、念のため、異次元ポケットに収納すると、小屋の入り口に向かって歩いていく。またしても、入り口に張り紙がしてあった。



=ジュアルへ=

 コチュカの改造が完了した。ターミナルの2階に収監してある。助手として使いなさい。この後のことはコチュカに説明してあるので、聞くように。


P.S.

 合意なくコチュカを襲ったりしないように・・・。



(何だって・・・。よりによってコチュカかよ・・・嫌だよ、あんなの・・・)

ジュアルは心の中で叫んでいた。それが、隠しても無駄だと解っているにも関わらず・・・。

(仕方がない、ターミナルに行きますか・・・)


BE36を異次元ポケットから取り出して、エンジンを掛ける。タクシーだけなので、そのまま移動を開始、誘導路経由で、ターミナル前の駐機スペースに到着した。


・・・


BE36を異次元ポケットに収納した後、ターミナルに入る。

(いったい何が出てくるのか・・・)

警戒しながら歩いていくジュアル。ショートソードよりも、魔法を使う方が現実的であることを悟って、今は、いつでも“ガード”を掛けられるようにしている状態である。

(というか、面倒だから掛けておくか)

『ガード』

ジュアルの周辺を結界が覆った。何故だかわからないのだが、この結界は、ジュアルが歩くと、それに合わせて移動するようになっていた

(いつの間にか仕様が変わっているってどういうこと?)

という疑問が湧くのだが、タキュウキ飛行場で河童から指摘されて気が付いた・・・いや、誰かこっそり細工したんだろうな。出来れば、飛行機全体に結界を張れると・・・風が来なくなるから飛行できないな・・・。


1階は隈なく探索したが何もなかった。既に結界が解放されているのではないか思って、ターミナルの外に出てみようとしたが、飛行場の外に出ることは出来なかった。


(2階にいってみましょうかね)

ジュアルは仕方なく2階に上って行った。


・・・


2階は広い空間になっていた。だが、何か見覚えのあるものが、滑走路と空港の外側に向かって配置されている。

(これは、雷撃を打つ装置・・・何でここにあるのか)

そう、マクサアの飛行場で見た、魔族が研究していた兵器が大量に並んでいたのである。マクサアの飛行場で見た威力と同じであれば、相当な威力である。

(ここは、一体何と戦うつもりなのだろうか・・・)


そして、広い空間の真ん中に水晶の柱のようなものがあった。ジュアルが近づいて見ると、そこには、コチュカが柱の中に漂っていたのである。

(水晶の柱の中は、何等かの液体らしいな。これをどうしたらいいのだろうか)

ジュアルが考え始めたその時、目の前にウインドウが開いた。

(はい?どういうこと)

突然現れたウインドウは、何かの説明文が表示された。



=水晶保存装置=

 この装置は、生物を長期保存しておくために使用するもので、生きたまま、生物の時間経過を止めて保存することが可能です。取り出す際は、強めの雷撃を水晶に向かって放てば、水晶と中の保存液は消滅するようになっております。

 保存していた生物は、水晶から取り出した後、5~10分程度で活動を開始します。



(つまり、雷撃を水晶に向かって放てばいいという事なのかな・・・)

ジュアルはため息をついたのち、

『サンダーボルト』

を放った。

雷撃が水晶に当たった瞬間、水晶は割れるのではなく、中の液体諸共消滅した。と次の瞬間、コチュカが落ちてきた。慌ててキャッチするジュアルは、落ちてきたコチュカを床に置くと、そのまま5分待ってみた。


・・・


『先日はすいませんでしたわ』

5分後、目を覚ましたコチュカは、ジュアルを見つけると、土下座の姿勢で叫んだのだった。

改造されたコチュカ・・・一体何を、どう改造したのでしょう・・・。

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