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第78話 タキュウキ飛行場(その1)

毎朝6時更新予定です

『君は、今の国王の長男なのだよ。そう神様が細工したからな。だが、ラィシカーラクセン家縁者の王子が次期国王になるのは、ソウア=シダヨにとって都合が悪かった。彼は、自分の領地であるクオカフ地方で好きにやっていること・・・とりわけ王国に納める税をごまかしていることを調べられるわけにはいかないからな。王宮に自分の配下以外の勢力が出来る訳にはいかなかったんだよ』

九千防は淡々をジュアルに説明していた。


『ソウア=シダヨはクオカフ地方から南・・・この大きな島を征服して王国から独立。今の王国を自分の傀儡にして支配する・・・つまり、王国を乗っ取ることが目標なんだ』

『そんな・・・』

九千防の説明に、言葉が出ないジュアルに


『そして、ソウア=シダヨは、クオカフ飛行場とタキュウキ飛行場に軍勢を集めた。直ぐに、倒さないとクオカフ地方からゴマシカ地方まで彼の支配地域になってしまうのだよ。そうすれば、もはや、誰も彼を止められないのだよ』

九千防は追い打ちを掛けた。


『何故、2ヶ所に?』

ジュアルはようやく回復した思考によって、疑問が1つ出たのである。


『ソウア=シダヨにとって、最大の敵はゴマシカ地方だ。なので、東側を南下する軍勢と西側を南下する軍勢に別け、左右からゴマシカ地方を攻撃するつもりらしい。幸い、ゴマシカとクブコの中があまり良くないので、個別撃破出来るとみているのだろう』

九千防は、まるでソウア=シダヨから聞いて来たのように説明してくれた。

(恐らく、ソウア=シダヨの周辺にスパイを放っているのだろう)

ジュラルは想像することしかできなかった。


・・・


駐機スペースでBE36を異次元ポケットから取り出すと、外部点検を開始した。相変わらず、燃料とOILは満タンである。九千防たちも来てくれるのかと思ったのだが、彼は、この飛行場・・・イキツ飛行場を守ることにするそうで、ジュアルは単身、タキュウキ飛行場に乗り込むことになったのである。


『タキュウキ飛行場の3階に沼がある。そこに住んでいる“カンベエ”というゾンビが主だ。こいつを倒せれば、タキュウキ飛行場にいる軍勢は壊滅する』

九千防の説明に

『どういうことでしょうか?』

今更なのだが、ジュアルは敬語を使って聞いてみた


『今更敬語は要らん。タキュウキ飛行場にいる軍勢は、“カンベエ”が操っているからだ』

『つまりゾンビ?』

九千防の説明に思わず素で返すジュアル。そんなジュアルに


『お前なら勝算があるだろう。頼むぞ!』

そう言うと、九千防はBE36から離れていった。


・・・


旧滑走路を横断して、滑走路の西の端、07と地面に書いてある部分の上にBE36は来ていた、

(離陸したらすぐ左旋回、そして、直ぐにタキュウキ飛行場のR/W36に着陸。後は状況次第か・・・)

ジュアルはスロットを押し込んだ。BE36が離陸滑走を始める。滑走路の半分も行かないうちに73㏏を超えたので、僅かに操縦桿を引くと、機体は浮き上がった。

500ftまで上昇したところで左旋回すると、前方に、タキュウキ飛行場が見えている、ターミナルの東側に南北方向にある滑走路は2500mあり、全く問題ないのだが、大量に居るらしいゾンビたちが気になっていた。

(外からは入れなかったらしいしからな・・・)

出撃する前に殲滅したかったということらしい。


一旦、1000ftまで上昇した後、そのまま、着陸態勢に入る。なので、カウルフラップも、脚もそのままであった。

離陸してから5分後、BE36はタキュウキ飛行場に着陸した。


(どうやらゾンビは駐機場にはいないらしい)

通常、小型機はサウスエプロンに入るのだが、ジュアルはノースエプロンに入って、直ぐのところで、BE36を停止させ、エンジンを止めたのち、急いで機外に出ると、異次元ポケットに収納した。少しでも襲われる可能性を低くするためである。そして、その予想が正解だったのか、サウスエプロンの更に南にある格納庫から、軍勢がジュアルめがけて襲ってきているのが見えた。サウスエプロンに駐機すると読んだのだろう、その近くにゾンビ兵を隠しておいたらしい

(こいつら、日に当たっても平気らしいな・・・どうなっているのだろう?)

日陰が全くない駐機場をゾンビの軍勢が走っている。そして、ターミナルからも別の軍勢がジュアルめがけて走ってきている。


『インライトメント』

魔力を最大に込めて放った魔法は、かなり広範囲に広がっていった。駐機場にいた、ゾンビ兵のほとんどは、跡形もなく消滅してしまったのである。

(いや・・・かなりの威力だったみたい)

駐機場にはゾンビ兵たちの装備が大量に散乱していたが、

(今は、“カンベエ”を見つけるのが先だな)

ジュアルは、落ちている剣や盾、防具を無視してターミナルの入り口に向かった。


・・・


(んっ?)

ターミナルの入口まで来たジュアルは、そこに不自然に追加されたような無数の穴を見つけた。どう見ても、後から追加で設置しましたと言わんばかりの装置を見たジュアルは、ゾンビ兵が持っていたのであろう、近くに落ちていた短剣を1本拾うと、その追加されたらしい装置の前に放り投げて見た


(げっ!)

穴だと思っていたところから突然、数えきれない数の赤い光線が発射されたかと思うと、短剣は、その光を浴びて蒸発してしまった。

(面全体を攻撃するのか・・・)


ジュアルがその装置を観察すると、背面に何か箱があった。

(多分、あれが・・・)

『サンダーボルト』

ジュアルは装置の背面にある箱めがけて雷撃したところ、箱から黒い煙が出始めた。その後、短剣を拾ってきた先ほどのように投げて見たところ、今度は何も起きなかった。

ジュアルは装置を蹴飛ばしたのち、ターミナルの中に入ったのであった。

ついに、明かされる目的・・・。

ここの神様は結構強欲ですから・・・。

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