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第75話 カツナの街からイキツ飛行場へ

サウの街どうなっているのか知らないまま移動していくジュアル・・・。

 サウの街を脱出した後、海沿いの街道を進んでいく。途中、以前、マトヤの街にいた頃よく狩った、ブラックマウスを見つけて仕留め、昔、スキッド(王都のギルマス)に貰った、解体アシストナイフを取り出してあっという間に捌いて見せると、河童は驚いていた。


昼のころ合いに調度森に入ったので、適当なところで串焼きにして食べながら、ふと、河童を見ると、美味しそうに串焼きを頬張っている。

(そう言えは、この河童、俺と同じものを食べているけど大丈夫なのか?)

ジュアルが不思議そうに河童を見ているのに気が付いたのか、


『私たちは雑食性です。人間と同じですよ』

とジュアルに向かって、呆れられたように言った。

(どうやら、きゅうりがないと生きていけないとかではないらしい)

追手がくる可能性も考えて警戒しながら歩いていたが、誰も追ってこなかった。というよりサウの街から荷馬車1台やってこない・・・。

(ここはあまり交通量が多くないのかも)

ジュアルはそんなことを考えながら、夕方にはカツナの街に着いてしまった。

『この街に泊まりますか?』

河童が聞いてくるが、ジュアルは首を横に振り、

『食料を調達して先に行こう』

とだけ言って街に入った。入るとき、門番から

『今日は、ここにくる人がやたら少ないのだが、何か知らないか?』

と問われたが、ジュアルは首を横に振ると、門番はそれ以上何も聞いてこなかった。

(サウの街のことは早くバレそうだ)

ジュアルは街に泊まるのは危険だと認識したのである。


・・・


パンと肉、そして何故かきゅうりを購入させられたジュアルは、路地に入って他人が見ていないことを確認してから異次元ポケットにそれらを収納すると、そのまま街を出た。怪訝な目で見る門番に、

『先を急ぐのでね』

とだけ言って、街を出て、その先の森に入ってから野宿することにした。

買って来た肉をステーキにして、昼間に狩ったブラックマウスのガラで出汁を取ったスープに野菜を入れて煮立たせる。完全に日を通すのは、衛生上の不安からで、本当はそこまで必要ないのかもしれないのだが・・・。

(用心に越したことは無い)

ジュアルは周囲を警戒しながら思っていた。


一方、河童は、それとは別に、先ほど買って来たきゅうりを美味しそうに食べている。やはり好みはあるらしい。見た目には周囲を警戒しているようには見えなかったのだが、


『囲まれましたね』

河童の言葉に頷くジュアル。ショートソードを構えると、河童を守るようにして


『離れるなよ』

と言った直後、2匹の狼・・・シルバーウルフと呼ばれている魔物が襲い掛かって来た。


『ウインドカッター』

『ウインドカッター』

2連発で飛ばした三日月の刃がシルバーウルフの胴体と首を分離していく。ジュアルが飛ばし方を工夫した結果、三日月の刃は、ジュアルの元から発動した後、一旦、地表すれすれまで降下したのち、上昇。つまり、横から見ると孤を描くように移動するように出来たのである。その結果、シルバーウルフは、地表からせり上がってくる三日月の刃に首と胴体を引き分けられる結果になっていた。


(あと4匹・・・)

先頭の2匹がやられたのが分かったのか、4匹同時に突進してきたが、こちらは、

『サンダーボルト』

『サンダーボルト』

『サンダーボルト』

『サンダーボルト』

とシルバーウルフの頭めがけて放ち、全て頭に命中してシルバーウルフは全滅。


(コイツ美味しくないんだよな・・・)

ジュアルは、シルバーウルフの肉が美味しくないことを知っていた。幸い、今、食料には困っていない。そのまま焼却しようかと思っていると


『毛皮は売れます。魔石も』

河童から意外な割り込みを受けた。

ジュアルが驚いて河童を見ると


『我々も、人間に化けて売りに行きますから』

といいながら、美味しそうにきゅうりを食べている。


ジュアルは、解体アシストナイフを取り出し、6匹のシルバーウルフを解体していく。流石に無理かもと思ったジュアルだったが、予想に反して作業すべき内容が頭に浮かんでくる。結果、6匹のシルバーウルフは、簡単に毛皮と魔石、そして肉になってしまった。

(まあ、とりあえずしまっておくか)

毛皮と魔石のみならず、肉も含めて、異次元ポケットに収納したジュアルであった。


・・・


翌朝、ジュアルはパン、河童はきゅうりを食べて朝食を済ますと、イキツ飛行場に向けて移動を再開した。

『イキツ飛行場には結界はあるのかな』

ジュアルの呟きに、

『当然あります』

河童は当たり前のように答えた。

(ひょっとして地上からは入れないのでは?!)

焦るジュアルに、


『ツギアと同じセキュリティですから、同じ方法で入れますよ』

と何故か自信たっぷりに答える河童・・・。

(こいつら何か知っている?)

ジュアルは異次元ポケットに収納していた懐かしいカードを握りしめながら、河童を睨んでいた。


『あれが、イキツ飛行場です』

河童が指さす方向には、滑走路と、その先にある建物がみたのだった。

懐かしいカード。ジュアルがボナの形見として受け取った箱に入っていたカードが再登場です。

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