表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/88

第65話 タバルニュウ掩体壕からの帰還・・・何故かガサ飛行場へ

毎朝6時更新予定です

 ジュアルが逆さまにした盃・・・もとい掩体壕に入ると、いきなり空間がよじれだした。

(はい?)

ジュアルの周辺は、広大な草原になっていた。

(おかしいな。掩体壕に入っただけのはず)

見ると、明らかに旧式の飛行機が並んでいた。その機体から聞こえてくるエンジン音・・・星形エンジンと呼ばれる独特のものであった。インストールされた知識では、昔の戦争が行われていた時代のもののはず・・・。そして、なにやら悲壮な顔をした人たちが飛行機の前に整列していた。


『我は、今から決死の飛行に向かうもの。君も何かの縁だ、一緒に死のう』

整列している人達の内、隊長と思われるものが一歩前に出て、ジュアルに言った。


『あの・・・皆さんは遥か昔、お亡くなりになっているのではありませんか?』

ジュアルが言うと、


『我らにとって、まだ戦争は終わっておらん。今から死にに行くぞ!』

隊長がそう言った直後、隊員たちが一斉にジュアルに向かって走り出した。

(話会いは無駄か・・・)

ジュアルが寂しそうに心の中で呟いた。


そして、何かを決したように両手を左右に広げると

『インライトメント』

を魔力を込めて放ったのであった。

『やっと死ねる・・・』

ジュアルは何か遠くから声が聞こえてきた。それは、襲ってきた隊員たちのようだった。


・・・


次の瞬間、ジュアルは雑草が生い茂った掩体壕の中にいた。そして、不気味な魔力は感じなくなっていた。

(どうか、安らかにお眠りください)

ジュアルは心の中で呟いた。


・・・


もう1つの掩体壕も似たような状態であった。唯一違うのは、ジュアルを誘うことはせず、何故か全員の身の上話を聞かされたのである。10名ほどいた飛行兵たちは、ジュアルに身の上を話したのち、なにかすっきりした感じで、


『我々が、この世界にいてはいけないことは理解している。最後の我儘をきいてくれてありとう。我々を成仏させてくれ』


と懇願されたことである。結果として

『インライトメント』

を魔力を込めて放ったのであった。

(こちらもどうか安らかにお眠りください)

ジュアルは心の中で願うのだった。


・・・


再び跳躍で飛行場の中に戻ったジュアルは、旧滑走路上でBE36を異次元ポケットに収納から取り出した。滑走路の先には何やらターミナルが見えるが

(なにもないって書いてあったし・・・)

何となく、早くここから脱出したい心境のジュアルであった。

外部点検をした後、機体に乗り込み、角チェック後、エンジンスタート、飛行前のチェックを全てした後、R/W10から離陸、左旋回して北上していき北西に見える活火山を目印に高度6500ftで水平飛行していくと、活火山の先に見覚えのある飛行場が見えてきた。

そのまま、高度を下げて、R/W25に着陸したのは、タバルニュウ飛行場を離陸してから40分後のことだった。

(早いよな・・・)

T5から誘導路にはいり、昨日の朝出てきた駐機場に戻ってくると、そこには、FA200やPA28といった見覚えのある機体が出かけていったときのまま駐機していた。


・・・


小屋の入り口に来ると、新たな張り紙がしてあった



=ジュアルへ=

 狐稲荷から連絡があって、謎の生物に襲われているらしい。至急、救援に行ってほしい

P.S.

決して私を探さないように・・・



(あ・い・つ・・・)

やっと帰って来たと思ったらこれである。ジュアルは急いで、機体に戻ると、エンジンスタートさせた。そして、T6からR/W25で離陸すると右旋回して進路を北西にとり、ガサ飛行場に向かったのである。特にVORをセットしなくても行けそうなのだが、念のため、VOR1を114.75MHzにセットしてホーミングしていく、山を越えてすぐ、ガサ飛行場は見えてきた。今回は、東側から来たので、R/W29のファイナルコースに向けて移動していき、ベースに入ったところで脚を降ろしたあと、カウルフラップをOPENにし、ミクスチャーとプロップを確認の意味で押し込んでから着陸、マモトク飛行場を離陸してから僅か18分であった。


・・・


前回来た時は気にならなかった、ターミナル東側にある大きな建物・・・飛行機の格納庫のように見えるそれが、何か異様な魔力を発していた。

(前回、帰る前に確認しておけばよかった)

ジュアルはイーストエプロンに危険を感じ、ウエストエプロンのスポット21にBE36を駐機したのち、異次元ポケットに収納。急いて、ターミナルの中に入っていった。


『えっ!』

そこには、沢山の狐人間が倒れていた。近くにいた狐人間を確認すると、まだ息があった。


『ヒーリング』

ジュアルは夢中でヒーリングを掛けて回った結果、1階にいた狐人間を全て回復させることが出来た。魔力が少なくなったせいか意識が薄まるジュアルであったが、そこから聞き出したことは、


『狸たちに襲われた』

であった。

(2階、そして3階の狐稲荷が危ない!)

ふらふらと2階に行こうとするジュアルに

『これを飲んでから行ってくれ。俺たちは1階を守るから』


渡された瓶の中身を口に入れるジュアル。何故か、魔力が全快した。

(これって、魔力ポージョン?)

一体何が起きたのでしょう・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ