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第57話 緊急無線

毎朝6時更新予定です(結構きついなあ~)


VOR1を116.6MHzに合わせてホーミングしながら飛行していく、高度は5500ftまで上昇したところで、レベルオフし、水平飛行に移行・・・ガサキナ飛行場上空で、112.8MHzに切り替えてホーミングすれば、マモトク飛行場に戻れる見込みである。何のために、無線は121.175MHzと118.025MHzにセットしているが、当然の子とこながら何も聞こえてくることは無かった。


・・・


(VOR1を112.8MHzに切り替えて・・・)ガサキナ飛行場上空でVOR1の周波数を切り替えているとき


『誰か、これを聴いている人がいたら・・・ガサ飛行場に助けてください。ターミナルの東側2階の事務所に隠れています』


(???)

入ってこないはずの無線から声が聞こえてきた。どうやら、118.025MHzの方から聞こえているらしい。


ガサ飛行場は、ガサキナ飛行場の北東45㎞付近にある海沿いの飛行場である。ジュエルにインストールされている知識では、使用方法で地元住民の一部と王国が対立していたはずで、なにも無いはずだった。


(今までのパターンだと、ターミナルには結界が張られていて、中がダンジョンになっていたから、ターミナルに人はいなかった・・・だけど、さっきの無線はターミナルの中に隠れていると言っていたな・・・誰か侵入したが、脱出できなくなってしまったということなのだろうか?)


ジュアルは、VOR1を114.75MHzに変更し、北東に進路を取った、手前の山に気を付けながら、高度を下げていくと、前方にガサ飛行場が見えてきた。


R/W11のファイナルコースにBE36を乗せ、そのまま滑走路に向かう。予想通りPAPIも灯火も消えているが、特に支障はなく、無線を聞いから10分で滑走路に着陸した。小型機はイーストエプロンに駐機するのが普通なのだが、ターミナルの東端という情報だったので、ウエストエプロンのスポット21付近に機BE36を移動させる。スポット21に到着後、エンジンをカット。ジュアルはBE36から降りた後、異次元ポケットにBE36を収納すると、右手にショートソードを構えて、ターミナル東端の扉に向かった。

(確か、ここは飛行場の事務所・・・この飛行場は地元領主が設置しているので、領主の家来たちが管理するためにいる事務所があるはずである。2階に隠れているというのは、恐らくこの事務所だろう)

ジュアルはそんなことを考えながら扉に手を掛けると、何故か施錠されていないのか、扉はあっけなく開いた。扉の先には、2階に行く階段がある。特に魔物の気配はないが、ジュアルは右手に構えたショートソードで周囲を確認しながら階段を登っていく。

 階段を登った先には扉があった。こちらも、施錠されていないのか、簡単に開いた。

(???)

特に魔物の気配はない。事務机と椅子いくつかあるのみで、荒らされた気配もない。


『おーい。誰かいるか~』

ジュアルはわざと間の抜けた感じで話しかけてみた


・・・


(・・・特に反応はないな)

ジュアルは警戒しながら、事務所を捜索していくと、隅に置かれた小型の無線機を発見した。よく見ると、118.025MHzにセットしてある。恐らく、上空で聞いた無線はここから発信されたものと思われた。


ガサガサ・・・


ジュアルの背後で何かが突然動いた。

慌てて振り向くと、そこには犬のような顔をした男が一人、折れた大剣を右手に持って立っていた。


『お前は誰だ!』

犬人間がジュアルに向かって叫んだ


『俺はジュアル。お前、さっき、この無線機で助けてくれって言ってなかったか?』

ジュアルの言葉を聞いて気が抜けたのか、犬人間はその場にへたり込んだ。

『た・・助けに来てくれたのか!』

へたり込んだ犬人間は力なく言った。

『そうだが・・・一体何か起きているのか説明してもらおうか』

ジュエルはそう言って、ショートソードを右手に持ったまま、犬人間の前に立った。


『実は、俺はアゼハシリ。この体は、死霊を呼び出そうとしていていたため、俺が取り憑いたんだ!』

 (???)

アゼハシリというのは、狐や狸に憑かれた者や家系だったはず・・・。少なくとも犬ではない。

『ほう・・・このターミナルの中に入れたのか?』

ジュアルの言葉に犬人間は、ビクッ震えるように反応した。


『ああ・・・それはだな・・・』

明らかに動揺している感じである。

その時、ターミナル内に繋がる扉が開いた。思わず、ジュエルが扉を見ると、狐の顔をした人間らしきものが、剣を構えていた。


『見つけたぞ、侵入者。ここは、アゼバシリ様の支配地だ。覚悟せよ!』

そう言うと、狐人間は、ジュアルではなく犬人間に向かって襲い掛かっていった。

ジュアルは、ショートソードをかざして、狐人間の前に立った。


『何者か知らないが、事情を説明してくれ』

ジュアルの言葉に狐人間は、動きを止めた。


『お主はジュアル=ラィシカーラクセン様か?』

狐人間は、そう言うとその場に平伏したのだった。


(???)

ジュアルは狐人間の発した言葉と反応に驚いていた。

途中、寄り道することに・・・

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