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第56話 とりあえず帰る

すいません。全話(第55話)が間違って一部しかアップされていなかったようです(2023/10/3 8:00修正)修正後を読まれていない方は、前話から読まれてください。


何しにここに来たのでしょうねえ・・・

(なにも無いな・・・)

狂バラモンが魔石を残して消えた新ターミナルは、何もなかった。ただ、1階でファイヤーボールによって焼死?した“かんころ”の焼けた匂い・・・芋の焼けた匂いがジュアルの胃に反応を起こさせた。


『キュウ~』

ジュアルの意思とは関係なくお腹が発した音だった。


試しに、ターミナルの外に出られるか確認したところ、何事もなかったかの如く、扉が勝手に開いた。

(自動ドア?)

ターミナルの外に出たジュアルは脇にあった新ターミナルの屋上に繋がっている階段を登ってみる。周辺の状況を確認しようと・・・


(あまり周辺が見えないな・・・)

2階までしかないこのターミナルの屋上からでは、周辺の森しか見えず、滑走路ですら端は見えなかった。


(これ以上、ここに居てもすることはない。戻ろう)

とりあえず、ふくりんがいるであろう、旧ターミナルに向かって歩き始めるジュアルであった。


・・・


 旧ターミナルも外から入ることが出来た。迷わず2階に上がっていくと、ジュアルの予想通り、ふくりんが待っていた。


『よくやったわ!狂バラモンを倒したのね・・・ウフフ』

何やら様子がおかしい。ジュアルは不吉な予感がして、ショートソードを構えようとしたとき、肩にわずかな痛みが走った


『痛て!』

思わず声を出したジュアルは、目の前の様子に驚いた。さきほどまで居たふくりんが、真っ黒な姿になって、何故か頭からは花ではなく、角が出ている

『まあ、あっさりとやってくれたね・・・ゴマシカの後方基地にするはずだったのに・・・』

そういうと、ふくりんだった何かは雷撃を放ってきた。ジュアルは避けることなく左胸にその攻撃を受けた。僅かな痛みが走ったが、


(倍返しだ!)

『サンダーボルト』

蓄積された魔力を全て込めた雷撃は、ふくりんだった何かに当たった。どうやら防御結界を張っていたらしいのだが、雷撃の威力が勝ったらしい・・・。何かが割れるような音と共に、ふくりんだった何かは爆散した。


・・・


ジュエルが旧ターミナルを調べた所、マクサアターミナルで見かけた魔方陣を発見した。似ているように見えるが、同じなのかはジュエルではわからない。しばらく様子を見ていると、魔方陣が光って何か光る塊が現れた。光が収まると、見覚えのある魔族であった


『うん?奴はしくじったのか・・・』

魔族は呟くように言った直後、ジュアルの存在に気が付き、明らかに狼狽し始めた。


『えっ?何でここにいる?』

ここにいるはずがないと何故か確信していたらしい。


『お前、マクサアターミナルにいた魔族だな!』

ジュアルは魔族に言うと、ショートソードで切り掛かった。が、何か結界のようなものが魔族を覆っていた。


『君に雷撃が効かないことは知っているよ・・・撤収だ』

魔族はそう言うと、全身を光らせて、消えてしまった。


(しまった。魔方陣から誘き出しておかなければいけなかった)

再び、魔方陣で逃げられてしまったことを理解したジュエルであった。

バン!

旧ターミナルの外側との扉が開いた


『おい。何故か入れるようになっているぞ』

『入れるわね』

1階から声が聞こえてきた、思わずショートソードを構えたジュエルの前に、頭に花を咲かせた女性(?)と、黄色い角が2本頭に生えている赤い鬼のような何かが現れた。


『お前達は誰だ!』

思わず叫ぶジュエルに


何故か、深々とお辞儀をする2体・・・。

『このターミナルにいた偽物をやっつけてくれてありがとうなのだ』

『ありがとうなのです』

赤鬼と頭に花を咲かせた何かが呟いた。


(どうやら敵ではないらしい)

ジュアルは、多少警戒しながらも、この飛行場についてからの出来事を話し始めた。


・・・


『・・・ということがあったところで、あなた達が来たのです』

ジュアルの説明を聞いていた2体は


『私は“ふくりん”。本当はこの飛行場のダンジョンを守るものでした。隣にいるのは“バラモン”というもので、彼が新ターミナル。私が旧ターミナルのダンジョンを守るものになるはずだったのです。ところが、この飛行場ごと魔族に乗っ取られておりました。この島には冒険者ギルドもないため、冒険者もいないようなところなので、どうすることも出来なかったのです』


『さっき倒したのは?』

本物のダンジョンボスを目の前にして、理解が追い付いていないジュアルが呟くと、


『はい。それは魔族が作った偽物です』

赤鬼こと“バラモン”が答えた。


『でも、既にダンジョンは崩壊しており、結界も消失しています。なので、これからは、2人共、この旧ターミナルでこの島を見守ることにします』

“ふくりん”はそう言うと頭の花を咲かせたのだった。


・・・


飛行場の結界は無くなっているので、島の人でも飛行場に立ち入れるようになっていたことを再確認した後、駐機場でBE36を異次元ポケットから取り出し、点検をした後乗りこんだ。

(何故か、燃料とオイルが元に戻っているんだよなあ~)

 

“バラモン”と“ふくりん”に見送られ、BE36は滑走路に向かって移動し始める。2体が手を振ってくれたのに軽く答え、滑走路の南端に向かって移動していく。


(結局、俺はどうしてこの島に来たんだろう?)

偽“ふくりん”が言っていた神様のことも気になる。本物の“ふくりん”は神様のことは知らなかった。つまり・・・


(神様と魔族って実はグル?)

滑走路の南端でBE36旋回させて、最終チェックをした後、スロットルを入れて、離陸滑走を開始、73㏏を超えたのを確認して操縦桿を引くと、機体が浮き上がった。ふと、右を見ると、“バラモン”と“ふくりん”が手を振っていた。ジュアルは機体を左右に2回振った後、右旋回して帰路についたのであった。

とりあえず帰ることにしましたが・・・

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