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ホワイトコスモス

「お母さん……お母さん……」

耳元に子供たちのささやく声が聞こえる。


「寝れないの。うるさくて、寝れないの。」

目の前で泣き叫ぶ子供たちの声が聞こえる。


「またアイツらが騒ぎ立てるの。」

後ろから怒りを滲ませる子供たちの声が聞こえる。


「このままじゃ夢も見れなくなっちゃうの。」

足元から懇願するような声が聞こえる。


「お母さんなら私たちの愛に報いて愛の元に。あの子たちを殺してくれるよね?」

体内から懇願する子供体の声が聞こえる。


「「「「「「お母さん」」」」」」

私の周りには困っている子供たちが()()()





なんかとても気味の悪い夢を見た気がする。とても鮮明でまるで記憶みたいだった。

 

もう忘れてしまったけど。だって私は今まさにを見ているようなものなのだもの。



 今日は登校2日目、今日からは私の手先を新しく創らないといけないわ。


 ただ、気を付けないといけないのはフィリア家ね。自分の力を誇示するために自らフィリア家の名を出してくれる馬鹿も過去には居たそうだけれど、確実な勝利を取りに行く人も居るはず。


正直正攻法で私の「薔薇の美眼」が通用するとは到底思えないのよね。

『ラブドリーム』でもなんでもできそうな夢菜ちゃんだって一苦労していたこともあったものね。


だから先ずは人材と兵力を集めて、情報網を確立させないとね。近代のフィリア家を全員把握し、能力まで知れてやっと、対策を考えれるもの。

 

とりあえずイケメンで、戦闘力よりも頭が良さそうな奴いないかしらね。

イケメンって便利よね、男にも女にも第一印象、好印象で接せれるんだから、能力を介さない情報収集がとても楽で助かるはずだわ。

女性で可愛くても、男性側からは好印象かもしれないけど、女性側からは嫉妬とか凄いんだからね。女子トイレなんてもう戦場か何かよ。口撃と集団形成による多対一の戦法を形成するような施設と言っても過言ではないはずよ。実際私の事いじめてきた連中もトイレで作戦会議していたものね。トイレって会議室なのかしら、気になるわね。


…ちょっと脱線してしまったわ。

まあ、学校なんて宝箱みたいなものだから探そうと思えばちょうど良い人材がいるんじゃないかしら。

ほら例えばあそこのイケイケの2年生の先輩。まだ入ってきて2日目の1年女子生徒を早速口説いてるわ。あ、振られたわ。秒で撃沈ね。


 気を取り直して次ね……。


「君の王子s『ペチンッ』……」

王子様系のアイドルに居そうなイケメンが誰の王子様にもなれず撃破。


「僕の太陽n『ペチンッ』……」

ホスト系の沼りそうなイケメン沼らず撃破。


「君のことが好k『ペチンッ』……」

清純派代表みたいなおとなしめに見えるイケメン、おとなしくされて撃破。


「必ず君を幸s『ペチンッ』……」

将来まで責任を持ってくれそうな見通しの良いクールイケメン。その場での責任を取らされ目の前の景色の見通しをよくされ撃破。

 etc……


 はぁ……どうして、あんなに告白している人が多くてその上でみんな振られてるのかしら……

 

恋愛とか良く分からない私だけど、今回のことでイケメンってだけじゃダメなことは分かったわ。

好きになるってどういうことなんだろう?

あまりにも恋愛と言う恋愛をしたことがないせいで気持ちが分からないわ。

『ラブドリーム』を見ていたら胸の締め付けられるような激情がと書いてあったのだけれど…

流石に漫画の気持ちを自身の気持ちに置き換えることは難しいのかしらね。今度誰かにできるか試してみようかしら。


タイプって言うものも度々聞くけど、それとは関係なしに有名人とかだったりするとモテるわよね……

まさかっ!?

富と名声なの!?

そうか……見た目じゃなくて権力なのね。

確かに『ラブドリーム』でも夢菜自身の能力も高くて、権力も持ち合わせていたわね。それに惹かれていた男子達も少なからず、他のモブ達とは違って何かしらの秀でたものがあったわ。

恋愛の最低条件って見た目以外の能力なのね。きっとそうだわ。違いないわね。


なら今度はイケメンに絞らずに権力に絞って観察してみようかしら。




「ブヘヘお前俺の恋人になるのを許可してやる。金ならいくらでもあるぞブヘヘ」

「いえ、ちょっとジャ〇ザハットと付き合う趣味はなくて……」

富もお金も裕福そうな肉の塊。敗北。

 

「この町で一番の有名人である俺と付き合えば富と名声と力を惜しみなく発揮し、お前を世界の女王にさせてやるぞ!」

「私の夢そんなのじゃ無いんですけど、てか貴方誰ですか?」

自信家、自信を無くさせるような一撃に耐えきれず、敗北。


 これは告白する人もする人だけど、女子生徒も女子生徒ね。女子生徒のガード硬すぎじゃないかしら。

 1人目なんて下向いて項垂れてるわよ。あ、今札束で涙と鼻水吹いたわ。きたな。

 

富や名声でもないなんて……。

一体何が条件で恋愛と言うものは発生するの?全く理解が出来ないわ。


そんな風に思案を行っていたら、こちらに向かってくる足音が聞こえてきた。


「こんなところで如何なさいましたか?」

 

あら、イケメン。高身長で細身で女性寄りの整った顔、声を聞かなかったら男って分からなかったわ。正直見た目だけだと、ドタイプね。造形の美術作品みたい。

ただまあ何者か分からないから警戒しないと。しっかりしなさい夢菜!

「少し探し物をしていただけです。そちらこそこんなところで何をしているんですか?」

とりあえずの受け答えは完璧ね.。実際間違いではないし。


「私は、貴方に…いえ。そうですね。一目惚れしたので挨拶でもと思いまして。」

その美男子は一瞬悲しげな表情を見せたものの、すぐに屈託のない笑顔をこちらに向けて告白してきた。

「はい⁇」

言われた言葉に驚いて変な声が漏れた。顔も驚きすぎて口をポカンと開けてしまっている。


わーお。生まれてこのかた能力を介さない告白は初めてだからものすごくびっくりして一瞬動揺が顔と声にに出ちゃったわ。


落ち着いて夢菜!いくらまだ本格的に始まってないにしても、【ベーレト・バビリ】に参加する者が私みたいに今の内に手先を増やして置こうとしているのかも知れないわ。きっとこいつもそうで私の事口説き落として手下にでもしようとしているのよ。

もしかしたらこいつも本気で勝ちに来ている参加者なのかもしれないわ。


「あら、そうですか。ありがとうございます。ですが私、生まれてこの方恋愛というものをしたことがなくて、恋愛感情と言うものを知らないんです。ですので、ごめんなさい。」

嘘偽りもないけど断り文句としてはこれで充分でしょ。能力使ってもいいのだけれど、下手に能力使いまくれば、体力が削られていって、いざ能力がっつり活用しますよって時に使えなくなるの面倒くさいのよね。


「っ!いえ、それなら仕方ありませんね。」

また、一瞬だけ悲しそうな表情をかいまみたものの、先ほどと変わりようのない屈託のない笑顔を私に向けてきた。


あら、意外とすんなりなのね。手先を増やそうとしてたわけではないのかしら。じゃあ普通にナンパってやつなのね。数打てば当たるとでも思っているのかしら。

するとその美男子は何かを思いついたように提案をしてきた。

「あのもしよろしければなんですけどあなたのお手伝いをさせて頂けませんか?」

 はい?


「出るんでしょう?【ベーレト・バビリ】。でしたら私が貴方の味方になりましょうか?」


なんの目的があってこいつは私に協力するつもりなのかしら。どうにも信用できないわね。

「結構です。だいたいポッとでの貴方を私が信用できるわけないでしょう。だいたい、名前も知らないわけですし。」


「それもそうですね。私の名前は『コスモ・アルバ』というのはいかがでしょう?」


「いかがでしょうって、偽名ってこと?」

本当の名前がなんだか気になって仕方がない…

「ええ、偽名です。ですが、私は別に信頼してもらいたいのではなくあなたを手伝いたいだけなのです。なので私を存分に利用するだけ利用すればよろしいのでは?私にも思惑があって協力しようとしているのでお互いにwin-winになりますよ?」


そう言ってアルバは神がかった造形の顔面をフル活用し、爽やかに、そして不敵な笑顔で私に提案してきた。

さ、さっきまでどうでもよかったのだけど、これほど押されるのに経験もないし、こんなイケメンが魅力的な提案をしてくるとかもう無理…。耐えられないぃ!早く断らないと。!


「そ、それもそうかもしれないわね。ならいいわ。って!私はまだ協力関係になるとは言ってないんだから!それにwin-winって貴方が私に協力することで私は確かに助かるけど貴方にはいったい何の得があるのよ!」


きっとこいつが敵なら少し言葉を選んで悩んで、隙が生まれるはずだわ。これ以上このイケメンに惑わされてたまるもんですか!「薔薇の美眼」でちゃっちゃと操ってあげるんだから!

そんなことを考えていたら間髪入れずにアルバは返答した。


「貴方の傍にいれることですよ。」

 ファッ!?心臓に直接ダメージを負った気がするわ!こいつ!なんの能力を使ったの!?体も熱いし、まるで熱みたいじゃない!何なのこれ!?心臓が破裂するように痛いし頭も少し痛い?精神攻撃?毒?分からないけどもう撤退よ撤退!これ以上ペースを乱されたくないわ。

「失礼しまスゥゥ!!」

そう言ってアルバをその場に置いて鍛えぬいた脚力でその場を逃げ出した。


手下とか情報関連は当分諦めることにしたわ。

モチベーション管理って難しいと思う今日この頃。

誰か助けておくれとは思いつつ、人生の難しさをしみじみ感じますね。

それではまた次の夢で。

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