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ラブドリーム  作者: 白いシロ
第一章

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18/20

Endless Love

はやく、戦いを。

 私は一体何をしていたのだろうか。最愛を愛する者に殺された。でもそれならば余計に自分は何をすべきなのだろうか?私は子を殺せなかった。かといって最愛を止めることも出来なかった。彼彼女らにとって私の存在意義とは何だったのだろうか?産まれるためには必要だったのだろう。私が居なければ生まれなかったのだから。だが、それは私の最愛にも当てはまる。彼が居なければ成り立たない。ならばこそ自身の存在価値、理由、意義は一体何なのか?愛は誰がためにあるのか。愛は己の糧になりうるのか。何もかも分からない。全部が全部踏みにじられた。ただ、今私が抱き続けている増悪だけはきっと正しいはず。いつか家族に手をかけてしまうその時まで。私に許されているのは、ただ想い続けることのみ。

 怠惰のフィリア。フィリア家についての詳しいことを最近知った私だが、単純にフィリア家に関連している能力者であれば強いのは明白だ。それほどまでにこの町の中でのフィリアが果たしている役割が大きすぎるからだ。そんな彼が仲間になるというのだから。かなりの好条件だ。やはり神?と呼ばれる存在の能力なのだろうか。

「それにしたって、なんかこう展開が急すぎるのよ。藤枝依蔓もそうだし、アルバもノアも。私の出会う男の子たちってキャラ濃すぎじゃないかしら。ラブドリームでもルイ君だけよあそこまで濃いのは。もし運命の神様とか居るのであればきっと計画性とか皆無なのね」

 そのような神が居るのであればきっと少しだけ悲しむであろう内容を毒吐いてから夢菜は自室のベットに横になった。


 アルバやノアたちとは話し合いの後すぐに別れたわ。ノアが「怠惰のフィリア」の能力者とだけ言ったら本当に「ほんじゃあまたあ」とだけ言ってさっさと帰ってしまったんだもの。まだまだ説明してほしいこともあったし、実際にベーレト・バビリが始まったらどう動くのかの作戦会議も行っていないというのに。というかアルバもそうだけど、フィリアの能力の共有とかも何にもしていないわね。お互いに。どうやって連携取るのかもなーんにも考えず終わったじゃない。もう。

「ああ、もう。あれこれ考えても仕方がないわね。まだ外明るいからベットでうじうじ悩むよりも外で気分転換と筋トレの一石二鳥で走ってこようかしら」


 私はスポーツウェアに着替え、いつも通り両親に行ってきますとだけ言い町に繰り出した。


 走っているときは気分がいい。何にもしていない時よりもある満足感と爽やかな風が汗に反応して私の体を冷やそうとしてくれているというか、何気ない自然の一つ一つが私を献身的にサポートしてくれているように感じる。誰かと喋っているときよりも断然いい。人と関わっているといくらフィリアを使用していても関係性のあり方や、相手の心情や距離感について悩んでしまうからだ。こういう何かしらで行き詰った時は一人で風に当たりながら過ごすのはずいぶん心地いい。


「お疲れ様です。夢菜。先ほどの兄との会話で神経使って相当消耗していそうですね。確かにそういう時は気分転換に走るのはいいですね」

 気づいたら横にアルバが居た。最近ストーカーというかそれの範疇を超えてきている気がする。普段は何をしているのだろうか。本当に。もしかしてそういう監視関連の能力なのかしら? 

「貴方が来たせいでまた気疲れしそうよ。だいたいノアとの会話だって、結構突然で私本当に信じる人を間違えたのかと思ったわよ」


 夢菜はその場に突然現れたアルバに文句を言うためにその場に立ち止まった。アルバはいつもと変わらい制服姿で汗一つかいていない涼し気な顔を見せている。

「あ、それは大変申し訳ございません。いずれ兄のことは話すつもりでしたが、まだまだ先の予定でして、兄がどうしても今出ていかないとダメと聞かないものでして……。本来であればあの場で私の能力と動きの方針についてしゃべりたかったのですがね」

 アルバが申し訳なさそうな顔でこちらを見てくる。可愛いわね。話の内容としては私自身気になる内容だから、話を聞こうかしら。

「分かったわ。ちょうど私もそれについて話したかったから。後はノアについても少し教えて欲しいわ」

ノアについても分からないことが多すぎるし、フィリア家の関係者でありながらフィリア家ではないことの意味が理解できていない。まだまだフィリア家というものの存在が理解できていないだけなのでしょうけど。ぼんやりとこの世界で最強の存在だとか、この町を再興した素晴らしい方々だとかそういった話しか思い当たらないのよね。

「承知いたしました。まずは私の能力ですね。私の能力は一言で言ってしまえば()です。毒を生成したり、操ったり自分自身を毒そのものに体を変化させることも出来る能力です」

毒の能力。一度も使っている様子を見ていないけど、毒というのはかなり使えるわね。それに毒と言っても液体や気体上に体をいじれるとするのであればかなり便利よね……いや待てよ。

「ねえ、アルバ。今回もそうだけど貴方急に現れたりとか、私の家教えてもいないのに知っているけれど。貴方、霧化して私の後日常的にあとつけて来てない?」

 夢菜はいつも以上の笑顔でアルバを見据えながらそう言った。夢菜の意図が何であれ、アルバは夢菜が笑っていること自体が嬉しかったが、微かな怒気を感じてしゅんとした。

「いえ、まあ、はい」

 こいつは生粋のストーカーだ。美形だとか、可愛いとかに騙されてはいけない。こいつは能力まで使用する生粋のストーカーだ。ただ実際その能力のおかげで情報収集できてそうだし、連絡手段とか何にもなかったからまだよかったわ。遠距離でも通信とか出来る方法あればよかったのに。

「はあ、もういいわ。実際以前襲われた時にもそれのおかげで助けられていそうだし、情報収集にも使えるんでしょ?プライベートにさえ踏み込んでこなければ後はいいわ」

 夢菜は家の中以外でのストーキングを諦めた。

 思えばラブドリームの夢菜ちゃんはそこまでの人間はいなかったけど、私の出会っている男性って基本的にキャラが濃い気がしてきたわ。今まで能力で魅了してきた男性は結構いるけど、私自身がそこまで興味持てたことがないのよね。夢菜みたいに愛情を振りまくフリはするのだけれど、愛があんまり理解できないものだから実際には愛情を振りまくとか、親愛も友愛も分からないものだからあんまり個人として覚えれている人が少ないのよね。これはこれで問題よね。

「あ、それはそれとして作戦についての話をしましょうよ」

こいつ露骨に話を変えようとしてきたわ。まあいいのだけれど。

「いいわよ。私にはなして」

「一応我々は兄さんも併せて三人のチームです。他のフィリア家の方々と比べると明らかに人数差が存在しています」

「あら、そうなのね。だいたい他の人達はどの程度数を集めているの?」

「一番集めているのが色欲のフィリアで恐らく三千人規模です」

 え、千倍!?人数差とか言ってる場合でもなければどんなことすればそんなことになるのよ。

「ただし、他のフィリア家の人間に至っては少数精鋭や一人で挑む者もいます。暴食のフィリアとか今は数多いですけど、最終的に一人になるでしょうし」

 それを聞いてあの肉だるまが更に大きくなっていく姿を想像してしまった。かなりキモイ。現状できもいのにこれ以上パンプアップしたらどうしようかしら。

「まあ、人数というよりは能力によって左右される争いですのでそこまで人数は気にしたものではありません。それに夢菜の薔薇の美眼(ウーラニアー)を使えば、日常でも戦場でも仲間を増やせる。ただチーム登録とかややこしくなりそうなので、我々は戦場で増やした方が良いですね。そして我々は三人ながら精鋭ぞろいです。怠惰のフィリアに夢菜に私。狙うはフィリア家の各個撃破です。暴食のフィリアは既にであって情報を得ている。なので、他のフィリアについて調べていきたいと思います」

 方針が決まったのはいいけど、自分が言いたいこととか説明しないといけないことを言ったらすぐに霧化して目の前から消えたわ。戦いのときは近づいている中私はただ待つなんてことはしたくはないわね。

最近毎朝腹痛でトイレと親友になりそうです。

後は爆速な場面構成能力が欲しい。

タイピングはある程度できるのに。

それではまた次の夢で。

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