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23話 1cmの壁

 永田匠の瞳は灰色に染まり、常軌を逸している。


 〝E〟宮里地紋は永田に話しかける。

「久しぶりだな、〝L〟ヨシ、帰ろうぜ」その瞬間、〝L〟は切れた電線に手を向ける。

電線は、火花を散らし、白紫の電流が地紋に襲いかかる!

地紋は、咄嗟に右手で側にあった鉄パイプを握り、電流を受ける!

電流は、鉄パイプを伝わり地紋の右手にも流れる。

「うう!俺を忘れたか?〝L〟!」

右手に地紋が作った〝黄色の光〟が徐々に消えていく。


 〝俺は最強‥何人も俺に跪く〟


「さすがに‥キツイな‥でもな」地紋は、その場から、電流を浴びながら、〝L〟を囲む人影に突進し、次から次へと殴り飛ばす!

〝L〟に拳を、浴びせようとした瞬間、〝L〟は、両手で電流を〝E〟に電流を流す!


 〝E〟の拳があと1cmで〝L〟に当たる瞬間、電流は最高潮に達する!

〝E〟地紋は、感電し、電流は地紋の身体を駆け巡る!

足から煙を出し地紋の身体は燃えていく!


POSW地下基地


「〝F〟と〝I〟は何処!状況は!」〝M〟美里が叫ぶ。

「〝W〟はこちらに向かっています!〝D〟を連れている模様です!〝E〟は虎ノ門で交戦中のようです!〝I〟と電話が繋がりました!スピーカーにします!」とオペレーターが、〝I〟スティーブ・レンの電話を流す。

「スティーブ!何処⁈まだ虎ノ門に着かない?」

と美里が問う。

「どうにも、陳の奴が〝紹興酒をEに持っていく!〟って聞かないんだよ!火球まで俺に浴びせる始末だ!」とスピーカーから流れる。

「もう!酒なら何でもいいじゃない!とにかく急いで!」と美里がいきり立つ。

「大変です!〝白水〟が!‥消えました!」とスタッフが走り込む!

「消えた⁈どういう事!カプセルを開けたの⁈」

と美里は混乱する。

「カプセルは開けてません!とにかく消えたんです!」とスタッフは言った。


 電流を浴びて、もはや〝E〟地紋は黒焦げになっていた。

 地紋は、拳を伸ばす事を辞めず、〝L〟を殴ろうとしている。

 「〝L〟?知ってるか‥絶望の1cm先に〝希望〟がある事を!50歳にもなるとな、その1cmを越えられず、散って来た奴らを山ほど見てるんだよ‥だがな、1cm先の希望を一度でも知った奴は‥強い!」

そう言うと〝E〟の拳が〝L〟を吹き飛ばした!


 地紋は、全身黒焦げになり、その場に倒れ込んだ。


 吹き飛ばされた〝L〟は、剥き出しになった水道管に激突した。

 その水道管から、水が噴き出す。


 その水は、やがて〝白水〟を形どった。

〝白水〟は「〝E〟は失う訳にはいかないよ、皆んなのお父さんで、兄だから‥」


 水で形とられた〝白水〟は優しい微笑みを〝E〟になげかけた。

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