087_裸で逸物打つ男。
シーン:男色の流儀はやはりそれとなく匂わすところにあるのではないかな見る人が見れば一目瞭然である場合が多そうではあるものの知らないと知らないまま接してしまうという雰囲気が作られてしまうような関係性の二人とか稀に三人以上とかしかし一度気がついて仕舞えばもうそのようにしか見ることができない腐ったような匂いがしかし十分に甘いそれがまとわりつくようなそうでもないような年齢やら容姿やら距離感やらどのように社会に関わっているのかやらも必要な調味料となるのではないかなというわけで今回はそのようなお話を中心にして展開していただきたく存じ上げ奉りまり申し上げます、あなかしこ。
「日本語が変ではないかな?」見た目は幼女その実色々と大人、探索者にして武芸者、巨斧使いの斧野小町20歳。
「内容そのものが変ではあるね」その妹、見た目は妖艶妙齢豊満な大人の女性、その実児童、小学5年生にしてニンジャの斧野向日葵11歳。
「そこに愛があれば性別なんぞ些細な問題にしかならないです、ええ、抱けるかと言われると十分やれるわけではあります」迷宮怪異淫魔のイチロー、見た目は二十代後半くらい筋肉質で背広を着込んだ好青年眼鏡つき。
今更ながら場所は小野家の離れ、ニンジャ向日葵がちょっと人には言えないような活動を中心に行なっている防音がしっかりしている建物の一室。
迷宮怪異なのに迷宮外に出てられるのは何故か?という疑問に対しては怪異の位階がかなり高いため外に適応できているという面と、ニンジュツによって小野家敷地内を擬似的な異界、迷宮化させているという合わせ技で、本家迷宮内での能力をほぼ維持したまま存在を許されているという形。
「小角兄様とボビーの話なのですよね、今回掘り下げる対象は」ちょっと眉間に皺を寄せながら小町。
「双子の兄で、自分の恋人を寝とった人物について、冷静に解説ができるのかという話でもありそうですね、姉様」揶揄う向日葵。
「寝取られてはいない!」反論小町。
「まあ寝てはいないでしょうね」色っぽく笑いながら淫魔のイチロー、自分が最初の男であるという含みを乗せて。
「ああ、私が先に好きだったのに?という感じでしょうか?」最近新しく出た表現でしたかね?と向日葵。
「いやそもそも小角兄様とボビーの方が互いに好き合っていた感じではあったのよね、今更思い出してみるとそういうう匂いが昔からあったから」あの時の雰囲気は今から思えばそうだったのか、という記憶を振り返りつつ小町。
「結構ねが深い中なんですね」ちょっと妙な表現をするイチロー。
「小学校へ上がる前からちょっと怪しかったと言うと、結構筋金入りの長期恋愛だったということなのよね」ちなみにその時期はそれほど私は恋愛感情はなかったと語る小町。
「で、どうして今こうなっているのでしょうかね?」不思議そうに手持ちの資料をめくりながら、小角、ボビーの特異性、その呪術的な関係性を確認する、斧野家諜報担当のニンジャ向日葵。
小角とボビー、その現在、関係性を端的に表すならば、主人と奴隷。主人が小角、奴隷がボビー。ボビーはその生殺与奪の権利を小角に握られている、これは名目上やら権利上やらそういう単なる関係性を表すものではなく、明確に物理的に呪術的に、その命を小角に預けている状態であり、結果としてボビーは、不死の肉体を得ている。
と報告書に記載されている。
「「いやそうはならんやろう」」小町とイチローの声が揃う。
「なってるんだよなぁ」迎え撃つ向日葵。
「迷宮外でもその状態を維持できるくらいに術の深度が高いのよね、いや本当我が兄ながら変態的な技量をしていると思う、もしくは執着が異常に酷いということなのですかね?」どう思います、結構重い関係性を求める小町お姉様と向日葵。
「私、重いの?!」愕然小町。
「割と」平然イチロー。まあ狙ってその状況に落としましたがと。
「まあ詳しい調査結果によると」ぱらぱらと斜め読みをしながら向日葵。
幼少期、3齢くらいの時期にボビーが事故で絶命もしくは瀕死の重症を負い、そこで命を繋ぐために小角が色々と権能を前借りして超絶技巧にして執着心激しい変態的な術式を施した結果、魂のようなものを共有かすることにより、死なずの身体に変質させた。
「らしいですよ、いや、意外と頑張れば神様並みの術式ってこなせるものなんですね」自分も結構神様に近い現象をニンジュツで誤魔化しながら実現している向日葵が言う。
「いやそのまま神様の寵愛という建前で呪いを施すような術じゃないか?それこそ印度系の神族でそのまま同じような術を偶然に、つまりは運命的に、実践した例があった気がするぞ?」不死身系探索者として有名になりつつある若い、若く見える、山師の顔を思い浮かべながら小町。
「ははあ、実は人間ってすごいんじゃないかな?」今更ながらそれを知る怪異。
「まあ死なずの身体で武芸者の腕を磨いていたと周囲に知れたのは結構最近ですね、二人が家族の前で交際を表明した時です」向日葵が思い出しつつ。
「ああ、ボビーが親父殿に首を飛ばされた時か」全く溜めが見られなく自然な流れで首が飛んでいったなあと遠い目をして思いだす小町。
「何それ怖い」怖がる迷宮怪異。
「「親父殿は怖いんだよ」」瞬時にヤりにいくので、と斧野姉妹。
「だからまあ、イチローも気をつけてね」小町。
「流石に首が飛ばされるのは、ちょっと困るなぁ」イチロー。
「ちょっと困るで済むのか、さすが怪異」向日葵。




