085_通販番組が成り立つ奇跡。
シーン:それは人類が愚かであるからこそ成立する仕組みなのではなかろうかという指摘に対してはもっともではあるもののほぼ全ての構造が前提として愚鈍であるということを持ってしてあるからとか言い切られてしまいそうであるくらいには絶望が襲いかかってくる現実がありそうではあるのではありますが、基本深夜寝不足もしくは酩酊状態で判断力が鈍っているところを狙っていくのではないかやらお茶の間で暇をしている寂しがり屋の奥様やらがころころと転がされている可能性もありそうではあるのわけですね、いやまあ本当にお得そうに見える演出は確かに一芸に秀でたものがあるようにも見えるものも中にはあるわけではありますが、究極の節約というのは支出をほぼしないということなのではなかろうかなとかこれまた耳の痛い正論もあるわけでありまして、そこのところをもろもろ説明してほしい気がする今日この頃みなさまいかがお過ごしでしょうか?
「いやもう何がなんだか分からないまま話が始まってしまうわけですが、これはもうどうしようもないかもしれないのですね」全てを諦めてしたまった目をしている幼女に見える大人の女性、探索者にして武芸者、巨斧使い、斧野小町二十歳。
「諦めたらそこで楽になれるよ?ちょっと違う台詞だったかもしれないけれども人間損切りをする時期を見誤ると致命的な隙を作るのことになるというわけだし、もうどうなってもいいかぁとか思いながら、自分のやりたいことを素直にやってしまう方が、むしろ全体的には良い方向に行くことがあったりします。まあ、時と場合にもよりますが」冷静に指摘をしているようで実はあまり内容が深くない無駄話に近い言葉を吐いているのは、肉感的で魅惑的な肢体の女性、実際は学童、小学5年生な、小町の妹、斧野向日葵11歳。職業ニンジャ。
「すでに怪異になってしまっている状況説明文章とか語りかけとかまあそんな感じがしますね、お仲間として歓迎して仕舞えばいいのでしょうか?流石に意味不明すぎる気もしますが、意味が無いからこそ高級な怪異であるという賞賛の仕方もあるわけではありますし、意外と大物なのかもしれません、ともあれ、インマー保険の具体的な仕組みを通販番組的に説明してみたらどうかなという、読み取り方をしてみました。普通に説明は必要なのでやっていきますね」ゆっくりみていってね、という言葉が続きそうな解説動画的語りかけ、無駄に良い声、いや聞きやすさが説明の難易度を下げるのであるならばむしろ有意義なのであろうかなという声。見た目は二十代後半の筋肉質黒肌美青年眼鏡背広つき、その実態は迷宮怪異の淫魔にしてインマー保険の外交員、田沼イチロー。
「基本我らがインマー保険が提供する商品は、迷宮内で瀕死の重症を負った場合にそこから一命を取り留めさせる、しかも後遺症をほぼ残さずにという、奇跡の治療と呼ばれる行為を、性的な奉仕を対価に販売するというものです」イチロー滔々と。
「それは知ってる、性的な奉仕というか、女性であれば淫魔の子供を一人以上産んでもらうということだったよね?私はすでに妊娠着床済みだし」現状を詳にする小町。
「はい、その業務中、性的なご奉仕やら行為やらで、その手の行為に熱中する、中毒になるほどはまりこんでしまわれた場合は、淫魔の里にある牧場でのお勤めをお勧めしたりしていますね、今回は断られましたが」笑いながらイチロー。
「実際のところそこを熱心に勧められると困るのですよ、あくまでも迷宮探索を断念させないようにするために保険を使いたいわけですから。生き残りましたが戦力として数えられなくなりましたとかされると家業的にあまり意味が無いのです」問題点を指摘するニンジャの統領向日葵。
「ということですので、これから結ばれる保険契約は、迷宮内で致命傷を負った探索者の救出と肉体保全やら再生やら現状復帰やらその手の内容のものになりますね、精神的な負荷もできるだけ取り除くとかもその範疇に入ります」わかっているよボブといったような口調のイチロー。
「保険の対価として先ほどまでに支払われた、母体として利用できる人体と、色々と加工、資源化が可能な男性体が充当されますね。基本母体一つにつき保険業務一回です。ただ母体利用をするために修復がかなり必要な素体や、男性体は複数体で支払い一回となりますね、細かい査定は後にまた文章とかでお知らせしますが、現状概算で、十四、五、多ければ二十回分にはなると思います」算盤を弾くイチロー。
「意外と渋くない?」勉強しろよと向日葵。
「肉体修復やら精神修復に使用する、淫魔術も只じゃ無いのですよ。さらには男性体を効率よく資源化するにも手間暇がかかりますので」無理を言うなよと、肩をすくめるイチロー。
「それで、具体的な運用の話なのですが、小町さんでやったようなやり方だと確実性に欠けると言いますか、そもそもあらかじめ保険を掛けた状態で迷宮探索をすると言う条件があまりなかったので、ちょっと事前に保険対象者に淫魔術を施行しておかなければなりません」真面目イチロー。
「そうなの?私の時はいきなり、瀕死状態からの保険契約だったけども?」思い出す問答無用だった頃のことを、な小町。
「営業と保険適応業務を同時にやってましたからね。淫魔術で保険を必要とする対象を局所的に探知して突撃して契約するやり方は、これはまあかなり運に作用されます。助かれば幸運でしたね、という確実性の低い救出活動なわけでして。それでは事前に保険適応をしている対象には向かないやり方ですので、あらかじめ迷宮内に入ったのち其の位置を特定、追跡できる淫魔術をかけておくわけです、なのでまずは保険対象者が誰々なのかを知らせてください。術自体は私がかけることができますので」解説イチロー。
「じゃあとりあえず試しに私にその淫魔術をかけてみてくれませんか?」お試し願う向日葵。
「いいですよ」快諾イチロー。
「淫魔術の基本は性行為にまつわるものですので、追跡用の目印もそれにちなんだところに入れられます。当然女性なら卵巣で、男性なら精巣ですね」真面目な顔してイチロー。
「当然なんだ」呆れる小町。
「それは何か副作用とかありますか?」心配確認向日葵。
「ちょっとだけあります」まあ大したことはありませんよ的な笑みを浮かべる淫魔のイチロー。
「なんだかその副作用の内容がわかったような気がする?」勘の良い妊婦は嫌いですかと小町。
「予想した通りかどうかは分かりませんが、ちょっとだけ性的な刺激に反応しやすくなります。あと若干其の手の行為に対して持久力が上昇します。貞操観念やら羞恥心やらは変化しませんので、十分制御可能な範囲だと思いますよ、ええまあ、個人差が多少ありますが」知ってますよね?といった表情のイチロー。
「「知ってた」」声が揃う斧野姉妹。
「基本の術式設計は、三尸のものを使用してますね」ちょっと無駄話淫魔。
「天に報告する人体に住む虫でしたっけ?」博識ニンジャ。
「そうです、一定の間隔で眠っている間に体から抜け出して報告すると言う概念を淫魔的に改造して使用しています。虫を卵子やら精子やらに見立てているわけですね。で大きく肉体が損壊したり、生命の危機に陥ったらば、担当の淫魔に信号が送られて、救助へ向かうと言うことになります。ああ、前にも説明しましたが、即死されても、生きているうちに淫魔がたどり着かなくとも大丈夫ですよ、迷宮内で先に追跡用の印が刻まれていれば、肉体がどのような状態でも復活可能ですから」にこやか説明常識外の淫魔。
「「うーんこの常識破壊な効能」」
淫魔術の凄さに驚きを隠せない隠さない斧野姉妹。




