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「時間がないようね」優子の声が急かすように聞こえた。「健一くん、最後に約束して」
「何を?」
「君の人生を大切に生きて。私たちのぶんまで、たくさん笑って、たくさん愛して、たくさん幸せになって」
雄介の声が続いた。
「お前には素晴らしい人生が待ってる。俺たちのことは心の片隅に置いて、前に進んでくれ」
美香の声。
「美しいものを見つけたら、私たちのことを思い出して。私たちも一緒に見てるから」
誠の声。
「正しい道を歩き続けろ。迷ったとき、俺たちならどうするかを考えてもいい。でも、最終的には自分で決めろ」
絵里の声。
「そして、いつか本当に愛する人に出会ったら、素直になって。私たちの失敗を繰り返さないで」
健一は涙を抑えきれなくなった。
「皆…俺は君たちを忘れない。絶対に忘れない」
「忘れてもいいのよ」優子が優しく言った。「大切なのは、覚えていることじゃなくて、愛を受け継ぐこと」
「そうだ」雄介。「俺たちから学んだことを、次の世代に伝えてくれ」
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「あと少しね」美香の声が遠くなっていく。
博士が前に出た。
「みんな、許してくれ。私の技術への執着が、君たちを苦しめてしまった」
「叔父さん」優子の声が柔らかくなった。「叔父さんのおかげで、私たちは成長できた。死んでからも、愛について学ぶことができた」
「それは貴重な体験だった」誠の声。
「私たちは、生きていたときよりも深く愛を理解できたかもしれない」絵里の声。
博士の目から涙が流れた。
「ありがとう…本当にありがとう」




