シルカの誤算
よろしくお願いします。
ムラシキの休憩室。
「今日大丈夫ですか?」
黒髪の女性キャミが話かけてくる。
「ええ、大丈夫よ。ちょっと自分自身に驚いているけどね。」
シルカの魔眼が通用しなかったのが初めてなのだ。お酒が入っていれば、SSランクの冒険者でも効いてしまうのだ。
「リールさんって変わった人ですね。SSランクの2人よりも力関係は上なのに、Bランクって。会計もリールさんが払ってましたし。」
キャミが楽しそうに話す。
「そうね。ゾロダロン商会の会長さんを引退させろなんて、普通の人じゃ無いわね。」
「そうですね。リールさんが普通じゃないのは分かりましたが、シルカさんも何で言うことを聞いたんですか?怖いからですか?」
キャミは脅されていると考えている。
「いや、別に怖いとかじゃないわよ!ただ約束したからやるだけよ!」
シルカはもじもじしながら話す。
「ふーん約束ね。あんな事をしておいて何言ってんだか。変な事を命令したんでしょ?キスしたい?じゃ無いわよ」
キャミは呆れている。
店の従業員は魔眼の事を知っている。
「ただむきになっただけよ!誰にでも言う訳じゃないの!」
「リールさんは特別だったんだ。確かに良い人だとは思うけど、奥さんがいるみたいよ?」
「まだ結婚してないって言ってたよ?」
「無駄な期待はやめなさい。余計辛くなるだけよ。」
「分かってるけど。初めてキスした人だし、もっとリールの事を知りたい!いっそ奥さんの所に行って見ようかしら。」
シルカは悩みながら考える。
「止めときな。ケインさんがリールさん殺されますよ!って言ってたでしょ?リールさんを殺す程の人なんて、化け物レベルの女性だと思うわよ?」
「冗談で言っただけでしょ?」
「仮にもSSランクのケインさんが怯える程の力は、持っているってことね。」
「そうね。でも1回は会って見たい。」
「そう。そこまでリールさんに執着してどうしたの?いろんな男性を接客しても、何も感じなかったのにリールさんのどこに惚れたの?」
「最初はね、大きい人だな〜と思ってただけで、ずっと隣にいたケインさんと話していたのね、ケインさんは自慢ばかりで面白くも無かったけど、隣でキャミさんとリールが話してお酒を飲んでいて、楽しそうだなぁ〜とか思っているうちに、ケインさんにお酒を注文してもらっていたの。」
「ひどい人ね。ケインさんに悪いと思わないの?」
キャミは笑いながら話す。
「ん?ぜんぜん思わないわよ?よくいるお金を持った人ってイメージね。自分が上って思っていそうな感じかな。けどリールはキャミさんと対等どころか下から接しているような感じがしたの。」
「そうね。目的があって来ていたのね。ゾロダロン商会の会長の件ね。」
「それで、キャミさんとリールが楽しそうに話していて、ずるい私も話たいと思ってガンガンお酒を注文してもらったの。」
「普通に話かければ良かったのに。」
「いや無理よ。自分から話かけるなんて。」
「いっつも仕事で話しているでしょ。何言ってるの。ケインさんがお酒注文し過ぎて可笑しくなってたよね?」
「そう。力が入っちゃてね。悪い事をしちゃった。」
「そうね。ケインに悪い事をしたわね。」
「リールに無駄なお金を使わせちゃったもの。」
「そっち!少しはケインさんに思う事はないの?」
「ないわよ。それでねリールに魔眼を使ってお話しようとしたら、抱き付いて、キスしたの。」
「いやいや、話飛びすぎだから。普通ってわかる?男性とちゃんとお話したことあるの?」
「あるわよ。街でも男性に声を掛けられるし。私の事が好きだって声を掛けてくる人もいるもん。」
シルカは胸を張り誇らしく話す。
「そんな事でいばらないの。そんな人達は、誰でも良いのよ。男友達いないの?」
「いませんよ。仕事一筋です!」
「少しは魔眼に頼らない生き方をしなさいよ。友達無くすわよ。」
「うん。分かってるわよ。キャミはずっと友達よね?」
「うーん。どうだろうね。」
キャミはからかうように笑っている。
「違うの!友達でいようよ!」
「はいはい。ゾロダロン商会の会長さんがくる時間よ。リールさんの為に頑張りなさい」
「うん!頑張って行こう!」
時刻午後10時。
シルカは今までゾロダロン商会の会長に見せた事がない笑顔で接客した。
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