表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ねがいごと  作者: 流星


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
37/83

第三十七話

 リリアはバラバラになった日記を、日付が書かれているページ、日付のないページ、押し花だけが貼り付けられたページ、ラフスケッチが描かれているページに分けて、一枚一枚ベッドの上に並べていった。


「綺麗……」


 リリアは何枚かのラフスケッチに心を奪われた。


 ラフスケッチのモデルは、全て同じ女性なのだろうか。

 微笑んでいる姿や花で作った冠を頭にのせている姿、本を読んでいる姿や、眠っている姿……。


 どの絵も細部まで丁寧に描き込まれていて、今にも動き出しそうだ。

 ラフスケッチの女性には、全て背中に白くて大きな翼が描かれていた。


「天使なのかな……」


 リリアはベッドの上で仰向けになり、ラフスケッチをかざしながら、絵の中の女性の姿を想像していた。


『ウォォー……、ン……』


 ふと、窓の外から何かの音が聞こえた。

 リリアは体を起こして窓の外を見た。


 暗がりに猛吹雪で何も見えなかったが、確かに風の音に混じって、何かが聞こえる。


『オォォ……』


 リリアは日記をナイトテーブルの引き出しの中に仕舞い込み、もう一度、窓の外の音に耳を澄ました。


『オォ……、ン……』


「……何だか悲しい音」


 リリアは目を閉じ、窓ガラスに耳を当てて、しばらくその音を聞いていた。


 音はだんだん小さくなっていき、やがて吹雪の音に掻き消されてしまった。


 すっかり体が冷えてしまったリリアは、部屋の明かりを消して、ベッドに潜り込んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ